星の王子さまと★けいこさんの 徒然日記02
目指すのはどっち。売れる小説か、書きたい小説か。
あなたはどちらの小説を目指していますか?
もちろん、売れるものが、
同時に、書きたい小説であるのがベストです。
さて、
徒然日記02で書きましたが、
商業出版のハードルは、ますます高くなってきました。
それでも、実用書はまだ需要があります。
最近、私が担当した、貯金関係の企画は、
1つの企画で、3つの出版社から、
それぞれのバリエーションで、
出版が決まりました。
実用書は間違いなく、出版デビューがしやすいです。
問題は小説です。
『企画のたまご屋さん』から、
いままで、小説家としてデビューした人は、
数えるほどしかいません。
そこに、この出版不況。
そのハードルはますます高くなりました。
それでも、出版する方法はあります。
それは何が読者にうけるかを徹底的に分析することです。
ハリウッドの映画の作り方も全く同じです。
だから、1つの映画がヒットすると、シリーズものにするのは必須です。
そして同じような企画が溢れかえります。
出版社の編集者にしろ、
映画のプロデューサーにしろ、
何が売れるかと言う分析や、調査で悪戦苦闘しています。
今、小説を書いている人が、
売れる本を目指して、調査分析をすると、
何か違う方向に いってしまう気がします。
正直、調査や分析はちっとも面白くはありません。
まして、その結果が、自分には全く興味がないものであったとしたら、
それを書くのは、苦痛でしかないと思います。
現在、どのような小説が売れるか、
後付けになりますが、ある程度は推測できます
そのひとつの答えは。
テレビドラマ化されることを前提とする小説です。
★『ライオンのおやつ』は、
小川糸の小説を原作にしたNHKのテレビドラマです。
★三千円の使いかた』は、
原田ひ香の小説を原作にしたテレビドラマです。
このように、テレビでヒットできそうなものを模索すれば、
売れる小説が書ける確率は高まります。
ただし、 テレビ業界は、映画と同じで、
何が売れるかを常に分析し悪戦苦闘しています。
そのフィルターを、見事に、
くぐり抜けることができたのが、
例に挙げた、ふたつの小説です。
でも、あなたは、
このような動機から小説を書くつもりはありますか?
テレビ化前提ならますます意欲がでてくる。
そう感じるなら、とても恵まれた人だと思います。
もって生まれた才能です。
ただし、そのような特別な才能を持った人は、
一握りだと思います。
そのような超エリートの中に、
自ら飛び込み、揉まれるのもいいと思います。
ただし、才能がなければ、黒い努力になります。
★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
でも……。
人生には、いろんな選択肢があります。
こんな道もあると思います。
小説家を書かずにいられないのであれば……。
自分が書きたいものを書く方が幸せだと思います。
たとえ、それが売れないとしても、
小説を書いている間は、それだけで充実しています。
心が喜びます。
楽しい、素晴らしい幸せな時間です。
人間はいつあの世に旅立ってしまうか分かりません。
もしかしたら明日かもしれません。
極端かもしれませんが、
極論ではないと思います。
十分にあり得ることです。
だとしたら……。
少しでも幸せな時間を増やしたほうが良い。
私はそう感じています。