【不妊治療】選択することは難しい
6月30日、旦那の誕生日旅行の予定だった。
毎月の様に旅行していた私達にとって半年ぶりの旅行。
6月19日判定日。
結果を聞き、悲しくて悔しくて
自分を保つための方法はすぐ採卵周期に入ることだけだった。
判定結果を受け、そのまま
「採卵します」
私の口はそう医師に伝えていた。
医師は驚いていた。
隣に座る旦那は言わずもがなもっと驚いていた。
驚くのは無理はない。
1月の採卵後OHSSになり日常生活がままならず呼吸困難にまでなっていた。
また、胚盤胞になっていない卵やグレードの低い卵はまだ凍結されている。
贅沢だとは思う。
道徳心が欠けているかもしれない。
しかし今凍結されている卵の採卵時、私の生活はめちゃくちゃだった。
この卵で妊娠に繋がるとは到底思えない。
今のこの年齢で胚移植できるのは今だけ。
しかも、胚移植の保険適応回数も制限がある。
焦り過ぎなのかもしれない。
でも、この選択はずっと考えていたことなのだ。
その時の私の頭から旅行は正直どうでも良くなっていた。
医師に確認し、旦那に旅行が難しいことを謝ると「大丈夫だよ」と言ってくれた。
そこから旅行のことは忘れかけていた。
6月30日旦那の誕生日当日、温厚で優しい旦那が珍しくイライラしていた。
理由を聞いても話してくれない。
ただ私はどうしても理由がしりたくて、どうしても教えて欲しいとお願いした。
「俺、思っていたより旅行楽しみにしてたみたい」
旦那は私を傷つけまいとイライラしている理由を伝えずがまんしていたのだ。
私は旦那の気持ちを理解していなかった。
自分のことでいっぱいいっぱいになっていた。
申し訳ない気持ちでいっぱいで苦しい。
旦那も一緒に戦ってくれていたのに。
旦那は私の選択を反対することは一度もない。
彼の中で「自由にさせたい」という強い思いがあるのだろう。
だけど彼も人間なのだ。
神様なんかじゃない。
毎日必死に働き、私が情緒不安定な時はなだめ、不妊治療の愚痴も聞いてくれて一緒に戦ってくれていた。
不妊治療に金額がかさむことに口出ししない。
でも彼も人間なのだ。
楽しみの為に頑張っていたのだ。
7月はOHSSで入院。
旦那は一生懸命に入院の世話をしてくれた。
8月は流石に不妊治療を休み、身体の回復に努めた。
9月。
明日から隣県ではあるが旅行に行く。
私の都合で前回キャンセルしている為「旅行したい」と
とてもじゃないけど言い出しにくかったが旦那は私の希望を温かく受け入れてくれた。
申し訳なさでいっぱいだがせっかくの旅行。
隣で申し訳なさそうにされるより
きっと私が楽しんでいる方が旦那も嬉しいだろう。
人生は選択の連続。
何が正解なのかはわからない。
後悔もあるかもしれない。
失敗もあるかもしれない。
ただ、せっかく旦那と巡り会った。
彼のこと、彼との人生を満喫することは大切にしたいと思う。