Netflix「初恋」鑑賞 宇多田ヒカルの楽曲、First loveがモチーフとなっており、 20年余りの時間軸で繰り広げられるラブストーリーだ。 彼女は事故で彼との思い出が抜け落ちてしまう。 二人は別々の道を歩むことになり、それぞれに色々な紆余曲折を経て、 彼女は子供はいるが、旦那に親権をとられ、独り身のタクシードライバー 彼はパートナーはいるものの、結婚はしておらず、ビルの警備員 そんな二人がある日、再会をする。。 キャスト、物語の構成が素晴らしい。 そしてな
映画「茜色に焼かれる」を観た。 尾野真千子演じるシングルマザーが、中学生の息子を育てながら、けして平坦ではない日常をもがきながらも懸命に生きるといった人間ドラマだ。 主人公の良子は夫を交通事故で亡くし、女手一つで息子を養い、亡き夫の父親の老人ホーム費、亡き夫の愛人の子供の養育費なども一人で背負い、花屋のパートと風俗の掛け持ちで息子と暮らしている。 そんなに一人で抱え込まなくたっていいのに、、 生真面目と人一倍の優しさが仇となっているのだ。 彼女は飲み屋でふと漏らす。
最近「SHAME」という映画を観た。 セックス依存性の兄と自傷癖のある恋愛依存性の妹を描いた作品だ。 オナニー依存性の僕は、ただエロそうというだけでなんでも手に取ってしまうのです。 悲し、、 にしても切ない。 お兄ちゃんの方は恋愛感情の持たない、持てない、セックス依存性。サディストなわけです。 それに対して妹は、兄とは真逆で、気持ち、愛というものにとても執着してしまう。 見返りを激しく求めてしまうのです。 まぁ、過去になんらかのトラウマなどがあったりするのかなぁ、、 そ
今日も一日が終わろうとしてる。 なんだかとても疲れた。 思い通りに事がいかなくてイライラ。 過度に神経質になったり、 疲れ気味もあるんだろうけど。 オレ昔からこんなんだったっけと心配になったり、、 発達障害たるものあったりするのかな… いつも出来るだけ穏やかな気持ちでいたいけどね。 でも100の喜びがあっても一つのことでへこむのが人間だし、 生きてる以上、他人を意識せずにいられないし、気持ちは揺れ動くわけで。 僅かな間違いで絶えてしまうくらい脆いです。きっと僕は。 とり
他にも当時を振り返ってみると、告白する前に彼女のことが好きすぎて、一個上の女子の先輩にそのコの写真を撮ってきてくれと頼み込み、一枚撮ってきてもらったことがあった。 所在なさげな少し顔が強張っている写真。 そりゃそうだ、誰が欲しがっているか分からないんだもの。 僕はその写真をいつも眺められるようにと、自分の部屋の机の正面の壁に貼っていた。 親は息子の行く末に不安を感じたことだろう、、 またその写真を何故だかしおりの様に教科書に挟んでいた時があり、教室で教科書を開いた時に床
僕は一度、中学二年の時にその彼女に告白をしたことがあった。 自ら進んでではなく、子供の頃によくあるまわりにはやされて告白したのだった。 腹を決めた僕は、なんだかよくわからないが、階段を上がり切った小さな踊り場で告白することとなった。 そこには小さなオルガンが置いてあった。 ダチに促され、何も知らない彼女が階段を上がってくる。。 僕は緊張のあまり、とっさにオルガンの裏に隠れた。 「なんなんだこのシチュエーションは、、」 自分にツッコんだもつかの間、不安げな彼女が上がって来
「手繋いでもいい?」 「、、うん。」 僕は中学時代にずっと片想いしていた女の子にそう言われ、 胸騒ぎを抑え、「うん」と返事をし、彼女と手を繋いだ。 とても柔らかかった。。 僕らは中学三年、高校受験を無事に終えて、思い出作りにと男子女子交え十数人で、山の中の県がやっている宿泊施設に泊まりに来ていた。 子供達だけである。 親はよく許してくれたと思う。 僕のオカンは「いやらしいっ!」と最初は反対していたが、最後は行かしてくれた。 感謝である。 家の電話でテレクラするようなバ
タカシはパーキングエリアで紙コップのコーヒーをすすり、何気にラジオをつけた。 流れてきた番組は、夏美にすすめられて二人してよく聴いた番組だった。 DJがリクエストハガキを読み上げる。 「次は夏美さんからのリクエストで、タカシさんに宛てたリクエストです」 「えっ、、」 胸が大きく波打った。 「タカシさんへの伝言です。タカシへ、いつもありがとう。これからもどうか、あなたがしあわせでありますように。小さくささやかでも、しあわせがいつもそばにありますように。 苦しいときは、い
タカシは夏美の病状が良くないことを夏美の母親から聞いており、 だからこそ夏美との時間は、少しでも楽しく穏やかな時間になるようにと努めていた。 ある日、タカシは気持ちが込み上げ、 「俺たち結婚を前提に付き合わないか?」と夏美に告げた。 夏美は少し驚いた様子で間を置き、 「ありがとう。でもわたし、好きな人がいるんだよね」と申し訳なさそうに答えた。 タカシは心に走る切なさを必死で隠しながら、「そっか〜」と照れ笑いするので精一杯だった。 それでもなお、タカシと夏美は毎日のよう
そんなふうにして二人はまた、かつての恋人同士かのように語らい、たのしく過ごした。 しかし日に日に夏美の容態は悪化し、病院に入院することとなった。 タカシからのメールの返信も滞るようになり、 夏美はどこかタカシを避けている様子だった。 タカシも夏美の心情を察し、少し距離を置いた。 「今日会えるかな?」 夏美からメールが届いた。 タカシはすぐに病院へ出向いた。 案内された病室は個室だった。 ノックをし、声をかけると、 少しかすれてはいるが、愛嬌のある、いつもの夏美の声が返
夜更けに、高速のパーキングエリアで、タカシはコーヒーをすすりながらカーラジオをつけた。 毎週欠かさず聴いている番組。 むかしの彼女に教えてもらったラジオ番組だ。 タカシは、急に思い立ったようにして、ここまでクルマを走らせて来ていた。 「夏美ともむかしここへ来たっけ…」 タカシは故郷の大学を卒業してから、東京でサラリーマンを数年勤めたが、性に合わず故郷へ帰ってきた。 そして故郷で仕事を探していたところ、高校時代に付き合っていた夏美と街で偶然再会した。 ケンカ別れという
何て言ってるか聞き取れない雄叫びが、真夏の夜空に炸裂した。 この雄叫びを少しでも間近で感じたく、何時間もかけて一人最前列までたどり着いたいつかの夏の音楽イベント。 その日のヘッドライナーはだいすきなアメリカのロックバンドFOO FIGHTERS 一緒に来ていた友は「まだ他にも観たいバンドいるし、色々回って少し遠いけどビール片手にスタンド席からゆっくり観るよ」とのこと。 そうですとも、それも素敵な楽しみ方であります。 でもわたくし、間近でめちゃくちゃに音楽を感じたいっ
夜更けに、部屋で一人女性が泣いている。 故郷の母親から電話があり、愛犬コロが亡くなったのを聞かされたのだ。 彼女はもっとコロの側にいてやりたかったと悔いていた。 実家を離れるとき精一杯泣いてくれたコロ。 遠くない未来にこの日が来ることは知っていたのに、、 彼女は自分を責めて泣いていた。 彼女は母親と仲のいい関係を築けず、いつしか疎遠になっていた。 帰りたくとも帰りずらい事情が彼女にはあった。 もっと自分に勇気が、力が、知恵があればと、自分の無力さに彼女は泣いた。 そ
あれは僕がまだ、いなたい初々しい青年だった頃、 ダチと夜の繁華街へ初めて出かけた時のことです。 僕らは、初めての少しデンジャラスな都会の繁華街に気分は高揚し、街行く女の子や立ち並ぶ風俗のお店に、胸ときめいておりました。 そしてしばらく街をぶらつくと、小腹が空いてきましたので、近くのファーストフード店に入ったんです。 そこでダチとレジの列に並ぼうとしたところ、一人のニタニタしたおじさんが話しかけてきました。 「なんだ兄ちゃん達、お腹空いたってか。 いいよいいよ、俺が奢っ
そう、ブラックコーヒーを飲めるようになったのは、初めてニューヨークへ一人旅したときのこと。 特別おいしかったわけではなかったけど、 宿泊していたホテルのその朝食は、まさにアメリカ映画にでてくるモーニングセットそのもので、 カリッカリッのベーコンにパンケーキ、それからスクランブルエッグがついて、 「これがアメリカだ〜」なんて感動して食べたっけ。 そのとき今まで飲めなかったブラックコーヒーも不思議とおいしく感じ、 ちょっぴり自分が大人になったようで、とても嬉しかった。 初め
夜更けに、あるカップルが別れ話しをしている。 お互いを思いやり、まるく収まりそうだ。 最後に二人で熱いコーヒーをすする。 男は寡黙に目の前の一点を見つめている。 「何を考えているのだろう、、」と彼女は男の横顔を見つめる。 彼女は気づいた。 男は何を考えているでもなく、目の前の食器棚のガラスに映る、自分の顔を見つめていることを。 男は鏡が大好きだった。 いつも鏡で自分の顔を見ていた。 少し呆れた様子で彼女は男の横顔を見つめる。 するとおもわず彼女は男の横顔にコー