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PixInsightでベンチマーク&パフォーマンス改善?(その2)

この投稿は2025/1/21時点での内容です。
PixInsight core 1.9.2 Lockhart (x64) (build 1632 | 2024-12-28)
PC:windows 11 home

この記事は、PixInsightにおいて

〇 ベンチマークスクリプトPixInsight Benchmarkの紹介
〇 私のベンチマーク結果をChatGPTに評価してもらう

を行った前回の記事の続きです。

今回は

〇 PixInsightの一部のパフォーマンスの改善

になるかも?という話をしていきたいと思います。
が、前回の記事の冒頭でもお伝えしましたが、なにぶん私は素人なので、改善しなかったらすみません(^^;

ただ、少なくとも私のノートパソコンでは、数値上は確かに改善されたように見えます。前回の記事の最後にも載せましたが、そこからもうちょっと検証してみたところ、もう少し改善してこんな感じになりました。

before / after

いかがでしょうか(^^;
後述でChatGPTに評価してもらった結果も掲載しています。

( 2025/1/22 追記 )
ひとまずDWARF3のダーク画像10枚、ライト画像15枚でWBPPを試してみた結果は、、、

私の環境では、全体としては処理時間が増えました(爆

詳細は最後に載せていますが、そんなことも踏まえた上で、それでも興味を持った方は下の記事を読んで試してみてください(^^;



1.作業概要

そもそも何をするのか?

前回の記事の最後に紹介したこちらの動画によると、、、

PixInsightのSwap storage directoriesの設定を同じディレクトリも含めて、複数登録することによって、スワップ処理のパフォーマンスが上がる、そうです(^^;

スワップとは?をChatGPTに聞いてみたところ

スワップ時間 (Swap time) とは、PixInsightがメインメモリ(RAM)の容量を超えて必要なデータを処理する際、データをディスク(仮想メモリ)に書き込んだり読み込んだりする時間を指します。
スワップ転送速度が向上すると、同じ量のデータをディスクに書き込む時間が短縮され、必要なデータの書き込み・読み込みが速く終わるようになります。

とのことで、簡単に言えばWBPPなどの大量の画像処理などの際に、処理がより早く終わるようになる!!ということかと思います。

意味はよくわからなくても、これをやれば画像処理が早くなるかも!!ということなので、トライしない手はないですね。早速作業をしてみます。


2.実際の作業

では実際にSwap storage directoriesの設定を変更していきます。
まずPixInsightの
EDIT >Global Preferences
を開きます。

Global Preferencesの中のDirectories and Networkをクリックすると、ウィンドウの右上にSwap storage directoriesの設定が表示されます。

Swap storage directoriesの設定は私の設定では

C:/PixInsightDirectories

が登録されています。このディレクトリは私が自分で作って設定したフォルダです。この設定をいじっていない方は、下のように

C:/Users/ユーザー名/AppData/Local/Temp

が登録されているかと思います。ちなみに、ユーザー名を日本語で設定されている方は、この設定のままだと処理中にエラーが出る可能性があるので、ユーザー名を日本語ではない名前にするか、そもそも登録しているディレクトリを変更した方が良いかと思います。

これについては以下の記事でPixInsightの初期設定の仕方として紹介しているので、こちらを参照してください。

その上で、今回の作業としては、この登録しているディレクトリを増やしていくことです。例えば

Addを押して登録しているディレクトリを同じものを2つに増やす。そして左下の◯ボタンを押して実行します。

たったコレだけでPixInsightのパフォーマンスが上がるそうです(^^;
同様にAddを押して登録ディレクトリを2つ、3つ、4つ、5つと増やしていき、それぞれベンチマークテストをやってみると、、、

結果を拡大すると

というわけで、登録数を4つにするとSWAPが2022に上がっています。一方でトータルでは登録数2つが4280と少し高くなっています。

ですが、先程の動画や他の動画で見るほど上がっていません(^^;

そこで、もしかして?と思い、外付けSSDを登録してみたらどうだろう?と思って試してみました。使用したのは画像処理用に購入していた

Western Digital 外付けSSD ポータブル My Passport SSD 2020 Hi-Speed 2TB USB 3.2 Gen 2対応 WDBAGF0020BBL-JESN

ちょっと高いのですが、保存用ではなく画像処理作業用に用意していました。この外付けSSDの中に「Pix_Swap」というフォルダを作って、内部フォルダ(PixInsightDirectories)1つと合わせて登録してみました。

ベンチマークの結果は以下のようになりました。

数値が目に見えて上がりました!!
もう少し検証するため、今度は内部フォルダ2つを登録してやってみました。すると、、、

そんなわけで、私の環境の場合は「内部フォルダ2つ、外部SSDのフォルダ2つ」の登録が一番結果が良くなりました。

この状態で、詳細を確認すると

元の内部フォルダ1つの場合と比較してみると

なんと、Swap transfer rate(スワップ転送速度)が
284MB/s ⇒ 516MB/s
と倍近く上がっています(^^;

※ 外付けSSDを購入しなくとも、Cドライブ以外のドライブ、Dドライブなどがある方はそちらを設定して試してみる、という方法もあるかと思います。

この結果をChatGPTに評価してもらいました。


3.結果をChatGPTに評価してもらう

ChatGPTに結果の画像データを貼ったり、結果のテキストデータをコピペして、評価してもいました。

※ ChatGPTを無料で使用して試すこともできるかと思います。

パフォーマンス指標の変化 (Performance Indices):

  • Total performance:

    • 左: 3734 → 右: 4809(+1075ポイントの向上)

    • 評価: システム全体の性能が大幅に向上しており、CPUとスワップの両方での改善が反映されています。

  • CPU performance:

    • 左: 5606 → 右: 5770(+164ポイントの向上)

    • 評価: CPUの効率がわずかに向上しています。これは、よりクリーンなシステム環境やプロセスの最適化によるものと考えられます。

  • Swap performance:

    • 左: 1574 → 右: 2660(+1086ポイントの向上)

    • 評価: もっとも顕著な改善がスワップ性能です。これにより、スワップ操作が処理のボトルネックを減らしていることがわかります。

そんなわけで、ChatGPTの評価も大幅に上がっているようです。あくまで数値上ではありますが(^^;

実際にWBPPの実行時間などが短縮されるのか・・・?

まだ試していないので、試したら結果を追記したいと思います(^^;

今回はこれにて。

ではでは。

( 2025/1/22 追記 )
冒頭で追記を書いたように、ひとまずDWARF3のダーク画像10枚、ライト画像15枚でWBPPを試してみた結果は、

設定変更前は全体で9分44秒

設定変更後は全体で9分51秒

全体としては時間が増えました(^^;

一応言い訳をしておくと、設定変更後の方が外付けSSDの空き容量が減っている状態でした。SSDは空き容量が大きいほど処理速度は速くなる~と聞きかじったので、もしかするとそのせいもあって処理時間が増えたのかもしれません(^^;

それも含めて試してみたいという方は試してみてください。海外の方の動画では複数紹介されていますので、状況によってはしっかり効果が出るのかもしれません(^^;