生きるための絵(坂口恭平「その日暮らし」から)
たまたま、手にとった文章に釘付けになって買い求めた
「その日暮らし」
坂口恭平さん
生きるために絵を描く
~鬱でキツい時に一番絵を描いている
キツくない時には、(きっと、意識しないでおこうとしても)
絵を描くことを仕事にしているため
「できるだけよい絵を描こうと思っている~
できるなら売れたいとどこかで必ず思っている。
つまり、絵を描くことが社会的な活動になっている」
鬱の間はそんなことができない。
死なないように描くことだけが目的だからだ。
確か、水玉模様で有名な前衛芸術家 草間彌生氏のインタビュー記事にも
どこか絵を描くことが、半ば強迫的な感覚を受けとった。
創作活動をすることで、現実逃避できる~それがご自身にとって
精神の安定をはかっているような気がした。
その時の感覚とどこか似ている気がして仕方がない。
作品から感じとれる、一種パワーのようなモノは
創作活動の際、作者自身に持ちあわせた何かが作品に宿されたからだとおもう。
きっと、絵と向き合う衝動は、人それぞれだろう。
そして、その作品に出逢った時に感じるものも
ひとそれぞれ。
(鑑賞者側の心理・精神状態~そのひとの年代・環境・背景でも変わるだろうし)
きっとコレからも、作品が出来上がるまでの背景・ストーリーは
気になって仕方がないんだろな。
(そして、そこがあきらかになることで、作品の解像度が上がる気がする)