給料日前日の眼鏡の行方

昨晩。

平日の疲れなのか、土曜のテニスなのか日焼けなのか、なんだかよくわからない疲労を抱えて、「仕事をせねば」と考えていた。

しかしどうにも眠くて何もする気にならない。仮眠してみたが、眠気は全く改善しなかったので、仕方なく寝た。心が弱い、そういうとこだぞ。なんだか疲れていた。

朝起きても頭が重い。夜のうちに何度も目が覚めていた気がする。気づくと、あら、眼鏡がない。ベッド下に落ちてもいないし、毛布に絡まったりもしていない。困ったなあと口に出していても、正直そんなに困っていない。予備は定位置にあるので、それでなんとかなるだろう。もし今の眼鏡が見つからなくても、まあ少し度は合わないかもしれないが、なんとか生きていける。

予備をかけてみると、意外にしっくりくる。歪んでしまってかけられたものではないという印象だったけれど、視界も視力も違和感がない。鏡の前に立ってみると、少し人相が変わっている。ややカジュアルだけど、若々しく見える。こっちの方がいいんじゃないだろうかと考えて、ふと気づく。鏡の横にいつもの眼鏡が置いてあった。おはよう今の眼鏡。さよなら予備眼鏡。

洗面台に置いてあるということは、昨晩の自分はここで眼鏡を外してリビングにたどり着き、そのままベッドに倒れ伏したらしい。どんな生活をしていたんだ。記憶にない。自分自身の意味不明な行動の形跡が少し面白かった。


他は特に面白みのない1日だった。本来であれば7月の第3月曜日が海の日なのに、今年は…みたいな呟きを見て、いや自分の記憶している海の日って7/20だったんだけどなと思う。かつて自分の誕生日は祝日だったのだ。誕生日が休みの日だというのは、なんだか嬉しかった。平日に誕生日を迎えると、あまり嬉しいことがない。もっとも、社会人になってからどんなタイミングで誕生日を迎えようと、「給料日だなぁ」くらいの心の動きしかないのが今はただ悲しい。

その給料日をひっそりと迎える前に、更新できて良かった。

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