【新卒小学校教員へ!】学級通信のポイント
R6.3月で小学校教員を退職する、5年目の27歳です。
5年ばかりの短い間でしたが、教職を去る前に少しでもこれから活躍される先生方のためになればなぁと思い、投稿させていただきます。
地域や学校種によって異なることもあるかと思いますが、参考にしていただければ幸いです。
前号からの続きになりますので、よろしければそちらもご一読下さい。
まずは「スタイル」を決める!
学級担任は必ず作成することになる「学級通信」。
頻度はまちまちにしても、年間を通して保護者の元に届くことになる、大切なものです。
まずは、年度初めにおおよその「スタイル」を決めてしまいましょう!
(1)学級通信のタイトルを決めよう!
まずは、学級通信のタイトルを決めていきましょう。
私が見てきた中で多いパターンは、以下の通りです。
タイトルはどんなもので会っても良いと思いますが、大切なのは、
「タイトルに担任の思いがこもっている」
ということだと思っています。
ちなみに私は、レミオロメンの曲「もっと遠くへ」を学級通信のタイトルにしていました。
『 何度だってやり直せる だけど今は二度と来ない 』
という歌詞が好きで、そんなことを子ども達に伝えられたらなぁと思い、タイトルを決めていました。
(2)手書き? or PC?
令和の時代にも、手書きで学級通信を作っている先生方を何人も見てきました。
手書きの学級通信は、とても味があって私は好きです。
私自身は、字が汚く書き間違いも多いので、必ずPC入力でしたが…。
最近、学級通信や学校だより等の配布物を、データで保護者に送付する学校や地域が増えています。
手書きの場合は、作成した学級通信をデータに読み込む必要があるので、もしかしたら手間になるかもしれません。
いずれにせよ、作業が効率よく進められる方を選べば良いと思います。
(3)誰に向けて書く?
これは、ベテランの先生方でも間違っていられるケースをかなり見ます…。
恥ずかしい思いをしないように、今のうちから意識しておくとベストです!
下のような学級通信は、NGです。
運動会のことについて書きたいのは分かるかと思いますが、
「保護者び向けての文??」「子ども達に向けての文??」
という部分で、訳が分かりません。(笑)
学級通信を書く際は、必ず「誰に向けての文なのか」を意識して書きます。
こうすると、保護者に向けて運動会や子ども達の様子を伝えていることが分かります。
5・6年生の担任をした際には、子ども達に向けて学級通信を書いていましたので、文末は「~でしたね。」「~だったよ!」みたいになります。
1・2年生の担任をした際には、保護者に向けて学級通信を書いていましたので、文末は「~でした。」「~と思います。」みたいになります。
どちらでも良いのですが、「保護者向けの文」と「子ども達向けの文」がごっちゃにならないことが大切です!
学級通信のポイント
(1)写真を撮りまくる!
お家の方は、とにかく忙しいです。
子育てはもちろんですが、今は共働きのご家庭がほとんどで、学校からのプリントに目を通している時間すらもったいないほどです。
(そのため、データでプリントを送付する方法に変わってきています…。)
そんな忙しい中、お子さんが持って帰ってきた学級通信がA4びっちりに文字だらけだったらどうでしょう…。
私だったら、読みたくなくなります(笑)。
私なりに意識していたことですが、学級通信1枚に、必ず子ども達の写真を2枚以上掲載するようにしていました。
特別な連絡事項があれば別ですが、事務的な連絡は基本的に週1で学年だよりをだすので、気にしなくて良いことが多いです。
それよりは、「担任の先生は子ども達の様子よく見てるなぁ!」「うちの子の写真だ!嬉しいな!」という、保護者との関係作りを意識した学級通信にした方が良いかと思っています。
そのためにも、普段からバシャバシャ写真を撮っておくべきです!
初めのうち、子ども達はカメラにピースをしてきますが、気にせず撮り続けていると、そのうちに興味を示さなくなり、子ども達の真剣な表情も撮れるようになってきます。
(2)良い姿はすぐメモ!
「学級通信に書くことないなぁ~」という先生を、よく見かけました。
子ども達がくれば、ほぼ休む暇も無く1日が過ぎていきますので、気持ちはとっても分かります。
そんなことにならないように、私はなるべく「良い姿をすぐメモする」という習慣をつけていました。
どんな些細なことでも良いので、普段からそういう目で子ども達を見るようにします。
そうすると、学級通信に書くネタになることはもちろん、通知表の所見欄を書く際にも使えます。
ぜひ、お試し下さい!
※ どうしてもメモをする暇が無いときは、以下の方法がオススメです。
① その姿を写真や動画に撮っておく。
②「○○さんのこんな良い姿あったんですよ~」と、周りの先生に話す
(3)「事実」だけだと作る意味ないです…。
こんな学級通信を読んだ保護者の方は、どう思うでしょう。
おそらくですが、
「うん。それ、子どもからも聞いたわ。」
って思うはずです(笑)
事実だけを書く学級通信は、全く意味がありません。
お家の方が知りたいのは、以下のようなものです。
子ども達の姿に対して、担任はどう思ったのか。
子ども達の何気ない生活の中に、どんな良い姿や成長があったのか。
行事当日だけでなく、それまでの過程でどんな頑張りや成長があったのか。
そんなことが書けると良いのかなぁと、個人的には思っています。
注意ポイント
(1)必ず起案!
学級通信を出す際に、必ず必要なのが「起案(きあん)」です。
厳密にはいろいろあるのですが、ざっくりとしたイメージだと、
「自分で作った資料をチェックしてもらう」
というのが、起案です。
つまり、
「起案した資料=学校内(校長)のお墨付き」
ということになります。
もう少し言うと、
「起案した資料を配付後にミス等があっても、それは校長の責任」
ということです。
学級通信レベルの資料であれば、学年主任などのチェックだけで発行するケースもありますが、基本的にはしっかり起案した方が良いかと思います。
起案の仕方は、事務室の先生に遠慮無く聞いて下さい!
全然難しくないです!
(2)肖像権・著作権に注意!
これをないがしろにすると、取り返しのつかないことになりますので、十分注意して下さい…。
主に注意が必要なのは上の2点です。
① 肖像権の侵害
子ども達の顔写真を学級通信に載せる場合には注意が必要です。
どの学校も、4月中に肖像権に関する保護者アンケートを実施します。
その結果をよく見て、自分のクラスに顔写真の掲載NGな児童がいないかを確認することが大切です。
② 著作権の侵害
肖像権と同様に、保護者アンケートを見ながら対応をします。
児童の作品を外部のコンクールに出品する際にも注意が必要です。
また、ネット上の写真やイラストを学級通信に掲載するのは、フリー素材を除きNGです。
以下のような事例や実際にありますので、要注意です…!
(3)発行頻度は…?
先生によって出すタイミングはまちまちで、決まり等があるわけではありません。
保護者に周知したい連絡事項は、学年通信や学校通知がありますので、必ず出す必要がある物ではありません。
低学年を担任していた際には、来週の予定を学級通信の裏面に載せたいので、金曜日の発行はマストにして、週1~2のペースにしていました。
高学年を担当してた際には、月でトータル8くらいのペースでした。
大切なのは、「定期的に発行する」ということだと思います。
学校ごと、12月頃に必ず「保護者アンケート」を実施します。
保護者の方に、たくさんの項目に答えてもらい、学校運営について評価してもらうものです。
その中に、担任からの配布物についての項目があります。
定期的に学級通信を出している先生は問題ありませんが、そうでない先生はかなり厳しい評価になってしまいます…。
保護者アンケートの評価が低いからと言って給料が下がるわけではありませんが、一応ご参考までに…。
4月1日から、素敵な教員生活が送れますことを祈っております。
記事をお読みいただき、ありがとうございます。 サポートしていただけますと、今後の励みになります。 よろしくお願い致します。