中国消費の勢いに翳りか?
中国の小売りの指標を見るうえで社会消費品小売総額というものがあります。この数字を調べてみました。単純にみると、2021年はコロナの影響が強かった前年の上期の特殊要因を除いてみても、8月あたりから数字が弱くなっているように見えます。
020年と2021年の比較だとコロナの影響で数字の上下のブレが激しくなってしまうこともあり、2019年と比較してみました。
やはり8月あたりから何かがおかしいように見えますね。8月にはいったい何があったのでしょうか。恒大集団の経営危機は前々からあったのだが、特に騒がれ始めたのが8月あたりだったでしょうか。住宅販売の数値も見てみましょう。
2020年のコロナ影響を加味すると、やはり7月8月あたりから勢いが明らかに落ちてきていますね。消費の勢いが鈍ってきている時期と恒大経営危機、住宅販売の落ち込みの時期が重なっているように思います。
そして、さらに気づいたこと。街を歩いているといつものように活気がみられるのですが、最近ちょっと気になる光景を立て続けにみるようになりました。いずれも今月の写真なのですが、物乞いを見かけるようになったのです。
10何年前あたりまではよくいましたが、ここ何年もこのような物乞いの姿はほとんど見かけることはありませんでした。消費の落ち込みがデータから見えてきているので、物乞いを見かけるようになったのも景気が落ち込んでいることの証なのでしょうか。おりしも共同富裕なる掛け声がとなわれるようになってきていますが、その掛け声の下で消費を勢いづけることが果たしてできるのでしょうか。 気にしすぎなのかもしれませんが、どうしても気になってしまったのであります。