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【作家紹介】Kazuma Sano by EDIT/SANUKI #00

2023年1月26日〜2月26日に香川県高松市で開催される「EDIT/SANUKI #00」。4名の作家たちによるグループ展となります。今回は第二週に公開制作を担当するKazuma Sanoさんをご紹介します。

プロフィール

Kazuma Sano

1999年香川県三豊市生まれ・在住。抽象作家。短期大学でデザインアートを学んだ後、県内の造園会社に勤務。暮らしに寄り添い、四季を感じることができる庭を提案している。作品はアクリル画がメイン。生と死をテーマに、私たち生物の生きる意味、生きる喜び、死への恐怖などを抽象画、仏像をモチーフに表現している。

※以下の記事は2022年に開催された三豊鶴酒蔵Art Restaurantでのインタビューを再編集したものです。

経歴

ーこれまでの経歴について教えてください。幼少期から絵を描いていたんですか?

小学生から絵を描くのが好きでした。小学4年生くらいの時に、学校の夏休みの宿題の絵で賞をもらったことを今でも覚えています。

中学生の時には、「ゼンタングル(Zentangle)」をずっと描いていました。これは、簡単な模様を繰り返し描くことで抽象絵画を作成するメソッドで、日本の「禅」を意味しています。元々なんとなく描いていた作風がゼンタングルだった、という感じですね。

ゼンタングル

高校時代は、選択授業で美術をとり、美術の先生に油絵を教えてもらいました。油絵で模写をすることで、絵を描く楽しさを深いところまで感じることができ、絵やアートを将来ずっとやっていこうと決めました。恩師の美術の先生のおかげですね。

その後、短大に進学し、アートとデザインを並行して学びました。卒業後は県内の造園会社に就職し、お庭と暮らしが一体化するコンセプトを提案しています。アーティストとしては、ゲストハウスの室内に合う流木の作品を制作したり、引き続き絵を描いています。

作風

ー作風について教えてください。

作風は2つあり、一つが「仏像」の写実画で、もう一つが「生と死」をテーマにした抽象画です。

小さい時からずっと、「死んだらどうなるんやろ?」と考えていました。今でもふと急に怖くなる時もあります。この自分の考えを残したいと思ったときに、絵に残そうと思ったんです。自分の「生と死」についての考え方を残す手段として、絵を描いています。

ー今回の展示作品について教えてください。

Motherシリーズ

今回は6点の展示と、公開制作に取り組みます。

一つは「着床」をテーマにした「Mother」シリーズ。
お母さんの羊水をイメージしています。アクリル絵の具のウルトラマリンをメインで使いました。

実は、ほとんど筆使わず、息を吹きかけることで絵の具を伸ばして作りました。自分の完全の思いのままにならない、偶発性のある作品です。

筆や手だけでなく、体を使って描きたいと思って描来ました。

次が「滝」「人間」をテーマにした「The waterfall」。

中心の縦線部分に実は黒色が入っているのですが、これが人間誰しもが持つ「黒い部分」をイメージしています。それが洗い流されていくのか、だんだん黒に染まっていくのか…捉え方は見る人にお任せします。

最後が、自分の21歳時点での死生観を表現した「二十一」。パラレルワールドがテーマです。

登場人物は全部一緒だけど、出会う人が違う。時間の進み方は同じだけれど、白と黒の背景で反対の世界線を表現しています。 同じ人物、同じ時間軸であることを意味するセンターラインが双方に入っています。

ーありがとうございました。

展示会概要

Kazuma Sanoさんの公開制作は2023年2月3日から2月5日までの3日間です。
たくさんの方のご来場お待ちしております!



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