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イナーワールド

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上空からラッパの音が3回鳴ると、世界は歪みだし、終焉へと向かった。 パニック状態の群衆に紛れて逃げ惑う内島辰と三日月楓は、謎めいた少女ステラに導かれて町はずれにある外界から閉ざさ…
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イナーワールド 第1話「終焉の月」

イナーワールド 第1話「終焉の月」

《あらすじ》

第1話      終焉の月
 人生に無駄なことは、ひとつもない。と、亡き父は繰り返し言っていた。
  元々はべつの誰かの名言だろうか。そこらへんによく転がってそうな文句ではある。
 人生に無駄なことは、ひとつもない。
  それは誰にとって無駄ではないのだろう。父にとってだろうか。神にとってだろうか。自分にとってだろうか。
 少なくとも寿命のある生き物にとって、この世は無駄なもの

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