#5 学生起業家に至るきっかけ_平賀良
はじめまして。東京工業大学物質理工学院 修士課程1年の平賀良と申します。
普段は、医療器具の一つであるカテーテルの生体適合性を向上させるための、次世代型金属の機械的性質を研究/開発している大学院生です。
しかし、2019年の11月に休学をして、GoMA(ゴーマ)株式会社(本拠地:東京都港区)を立ち上げました。
現在は、GoMA株式会社の代表取締役として、会社を経営している「学生起業家」です。
就活生と人事のマッチングアプリ「Matcher」で、人事側で登録したところ、就活生から数多くの依頼を受けたので、「学生起業家」としてのコンテンツは一定の需要があるのではないかと考え、今回noteにて就活生から多く受ける質問を中心に、記事にしてみました。
良かったら最後まで、読んでいただきフォローしていただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。
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▼項目の定義
#4で 、起業に至るきっかけを作ってくれたエンジニアの話の中で、自動販売機におけるドメインモデルの構築について紹介しました。今回は、その続きからお話させていただきたいと思います。
ドメインモデルとは項目を定義する作業であり、自動販売機における項目の定義とは、分解する作業の事でした。
例えば、自動販売機に付属している装置で考えると、「購入ボタン」や「お釣りレバー」、「お釣り口」などがあります。こういった装置を一つずつ洗い出していく作業が分解するという事です。
実際にドメインモデルを構築する際は、顧客からの要求を聞いて、「システムに何があるのか?」を洗い出して図にするという作業になります。このフェーズにおいて、使用する用語の定義も同時に行います。
(自動販売機の例では、購入ボタンなど全員が共通認識している用語なので、用語の定義は不必要ですが...)
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▼機能について考察する
用語の洗い出しと定義ができたら、次に必要な機能について考察していきます。これも自動販売機を例に考えていきます。
顧客の要求使用としては、「お金を入れたら複数種類の飲み物から選択して購入できる」ということが、上流概念から想定される条件とします。
(要求使用の表現は、様々あるので一概に正解はありませんが、上流概念をドメインモデル構築に落とし込む際に、この文言があると理解しやすくなります。)
-「お金を入れたら複数種類の飲み物から選択して購入できる」-
この文言から想定される機能条件を洗い出していきます。
まず、お金を入れるという作業から想定される機能として、「お金を数える機能」、「おつりを計算する機能」が必要なことが想定されます。
お金を数える機能条件を満たすためには、「紙幣と硬貨を区分けする機能」が必要であったり、「投入金額を計算して表示する機能」が必要であることがわかります。
このように、一つの機能条件から、複数の機能を想定していくことができます。
これができるようになると、「投入金額を計算する機能が必要」だということが分かったので、例えば、金額を計算する装置を導入する必要があるという事が分かったり、あるいは、計算処理するのに必要なプログラムをコーディングしなければいけないという事が分かってきます。
つまり、次の作業工程(ユースケース図の作成)を想定することができるようになります。
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全ては書きだしませんが、これを「複数種類の飲み物」という文言から機能条件を洗い出していくと、「飲み物の温度設定」の機能が必要であったり、「選択して購入できる」という文言からであれば、LEDボタンが必要であり、購入可能な場合と、売り切れで購入不可の2パターンを作成する必要があるということが分かってきます。
このようにして、要求定義書を作成していきます。
この作業は、いわゆるITコンサルティング業務と言われる事が多く、顧客からの要望をヒアリングして、合意形成(つまり、顧客に作りたいものを提示してあげて、目線合わせをする作業)を図るという業務になります。
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▼学生起業家の失敗例
起業したい学生の場合、多くはこういった知見がないので、いきなりプログラミングを勉強したり、自称エンジニアに開発を頼んで失敗するというケースがあります。
大事なのは、開発スキルだけではなく、要求をシステムに反映して、システムの設計を考えることであり、こういった作業のできるエンジニアやシステムアーキテクチャが初期からいるスタートアップは非常に強いと思います。
僕は、たまたまこういった知見をエンジニアから学べたので、理解する事ができたのですが、そういった勉強ができる機会は非常に少ないので、運が良かったと思っています。
起業してプロダクト開発に至る際は、エンジニアでなくとも、そういった視点で考えることができるといいのかもしれません。
最後まで読んでいただきありがとうございます。また、次回もお楽しみに!
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【会社概要】
会社名:GoMA株式会社
称号:東京工業大学発ベンチャー(授与番号110号)
設立日:2019/12/9
代表取締役:平賀良
所在地:東京工業大学田町キャンパス
東京都港区芝浦3-3-6
キャンパスイノベーションセンター5階
資本金:300万円
事業内容:
▼ソフトウェアの企画・開発業務
LINEとウェブの連携したシステムの開発。
各種ウェブサービスの開発。
各種センサーを利用するアプリケーションの開発。
各種Windowsアプリケーションの開発。
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