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#3 学生起業家に至るきっかけ_平賀良

はじめまして。東京工業大学物質理工学院 修士課程1年の平賀良と申します。

普段は、医療器具の一つであるカテーテルの生体適合性を向上させるための、次世代型金属の機械的性質を研究/開発している大学院生です。

しかし、2019年の11月に休学をして、GoMA(ゴーマ)株式会社(本拠地:東京都港区)を立ち上げました。

現在は、GoMA株式会社の代表取締役として、会社を経営している「学生起業家」です。

就活生と人事のマッチングアプリ「Matcher」で、人事側で登録したところ、就活生から数多くの依頼を受けたので、「学生起業家」としてのコンテンツは一定の需要があるのではないかと考え、今回noteにて就活生から多く受ける質問を中心に、記事にしてみました。

良かったら最後まで、読んでいただきフォローしていただけると嬉しいです。よろしくお願いいたします。

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▼ものづくりの基本的なプロセス

#2で 、起業に至るきっかけを作ってくれたエンジニアの話をしました。今回は、彼に教えてもらったことについて書かせていただきます。

僕は、彼から「ものづくりの基本的なプロセス」を教わりました。彼はエンジニアであり、会計士の資格があり、マーケットに精通しており、スタートアップの代表をしていたので、ものごとの見方が多角的であり、色々な視点から考察する方でした。

ここからは、起業に至るきっかけと別で、僕が教わった事を少し書かせていただきます。この話は、エンジニアの中でもトップクラスの人がやっている方法で、将来的に有料版にするかもしれません(笑)。今見れた方はラッキーですね!

Webのシステム開発でも、スマホのアプリケーション開発でも、「ものづくり」には、基本的なプロセスがあります。いくつか方法論は存在しているのですが、僕が教わったのは、「ICONIX開発プロセス」と呼ばれるものでした。

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▼「ICONIX開発プロセス」とは

例えば、マッチングアプリを開発して欲しいという依頼が来た時に、「100万円でつくれるか?」といった質問をされることがあります。

その100万円の内訳として、プログラミングするエンジニアの人件費で算出している方がいるのですが、それは大きな間違いです。それは「ものづくり」をしっかり理解していない方の発想です。マッチングアプリを作る際に、プログラマーの人件費だけで作れるものではありません。

これから説明する話を理解すれば、起業してプロダクトを開発する際にも、大きく役立つと思います。

(実際、僕も最初は何もわかっていませんでした...しかし、会社の代表としてIT事業をやっていくにあたって、この話を知っているかどうかは、かなり重要だと気付きました。)

以下に基本的な開発プロセスを示します。

【要求定義】

-ドメインモデルの構築

-ユースケース図の作成

-ロバストネス分析

-アーキテクト

-結合テストの計画

【基本設計/詳細設計】

-シーケンス図の作成

-クラス図の作成

-単体テストの計画

【実装】

-プログラミングの実行

【テスト】

-単体テスト

-結合テスト

このように、「ものづくり」にはプログラミング(実装)だけでなく、その前準備として、要求定義であったり、設計図の作成が必要なのです。このプロセスを理解しないまま、プロジェクトが進行すると必ず失敗します。

参考:セブンペイにおける事例

こういったプロセスを通じてものを作っている、という事を理解している方であれば、「100万円でプログラミングしてくれ」という発想には至りません。

(実装の前に、コンサルティング費用、仕様書の作成費用、設計図の作成費用等がかかるからです。)

というか、要求定義や設計図がしっかりしていれば、実装するのは簡単な話であり、一番重要なのは、実装の前段階のところです。従って、実際にコーディングするエンジニアよりも、設計を考える「システムアーキテクチャ」の方が高給取りです。重要度が違います。

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▼要求定義・設計>>>>>>実装

しかし、そういった知見のないクライアントからすれば、プログラミングすれば、すぐにアプリが開発できるという発想になります。

また、プログラミングスクールでも、実際にコーディングする能力が重要視されがちですが、IT人材として価値の高い能力は、「クライアントの要求をシステム上に落とし込むために再現すること(要求定義)」であり、「その要求を開発するエンジニアに正確に伝える能力」です。

大半のプログラミングスクールでやっているのは、指示された内容を記述していき、よくわからないけど動くアプリケーションが開発できたと錯覚させる事です。

学校教育で例えるなら、「1+1=2」であると錯覚させた状態で、掛け算や割り算、二次方程式の問題を解かせて、満足感を与えているのと同じです。

「1+1」が何故「2」になるのかを理論的に証明するためには、大学院の数学の知識が必要です。(僕は知りませんが、知人がそう言っていました(笑)。)

「何故そうなるのかよくわからないけど、暗記してやれば正解できる」ような勉強方法を、私たちは学校の勉強だけでなく、社会人になってプログラミングスクールに通っても、同じような事をしているんですね。

僕も東工大の院試を含め、今までの学校の勉強は暗記してパターンを理解して、違うものでも対応できるようになることが正解でしたが、勉強における一番重要な点は、「何故それをやるのか」を理解することだと気付きました。

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アプリケーションの開発に話を戻すと、マッチングアプリを開発してくれという案件に対して、「なぜ作りたいのか」つまり、どういった事業を考えていて、どういったソリューションを提供するために開発するのか、から考えないといけないという事です。

(つまり、コンサルティング業務ですね。)

でないと、クライアントはアプリで作ってくれと言っているが、もしかしたらそれはWebサイトの方がいいかもしれないし、システムではなくローテク(技術を使わない方法)がいいかもしれないという発想ができるからです。

エンジニアが僕に教えてくれた事は、「クライアントの要求に耳を傾けて、本当に作らなければいけないものを探すこと」。

また、ものづくりするをする際に「設計」を一番大事にすること。設計が完璧で、指示系統をエンジニアに正確に伝える事ができれば、誰が作っても、完璧なものが作れるという事です。

彼は高卒であり、大学院生の僕と比較すれば、勉強してきた事が大きく違うと思います。

僕は、学校の勉強や受験というものを「勉強」として定義してきた人生であるのに対して、彼は新聞配達からキャリアがスタートし、仕事が終わってから図書館で「勉強の仕方の勉強」に時間を使ったと言っていました。

つまり、どうゆう勉強をしたらいいのかの勉強(何故勉強するのか)を徹底的にやったので、ICONIX開発プロセスにおける要求や設計を大事にする発想ができるのだと思います。

僕は彼からこういった事を勉強しました。それが将来的に起業のきっかけになりました。出会いというか、人脈は大きな可能性の一つです。

次回は彼から学んだ内容をもう少し深堀して記事にしたいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございます。また、次回もお楽しみに!

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【会社概要】
会社名:GoMA株式会社
称号:東京工業大学発ベンチャー(授与番号110号)
設立日:2019/12/9
代表取締役:平賀良
所在地:東京工業大学田町キャンパス
東京都港区芝浦3-3-6
キャンパスイノベーションセンター5階
資本金:300万円
事業内容:
▼ソフトウェアの企画・開発業務
LINEとウェブの連携したシステムの開発。
各種ウェブサービスの開発。
各種センサーを利用するアプリケーションの開発。
各種Windowsアプリケーションの開発。

https://www.go-ma.co.jp

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#学生起業家 #スタートアップ #ビジネス #東工大 #起業

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平賀良/Hiraga Ryo
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