おうちであそぼうⅡ
これは”僕と娘とヨメ”の暮らしを綴ったノートである。
◇◇◇
前回の「おうちであそぼう」でクレヨンと折り紙に出会った娘。気づけば寝っ転がり、またいつものドールハウスで遊んでいる。
こりゃいかん。外で遊べない分、家でできることで娘の可能性を刺激したい。
僕は次のひみつ道具を取り出した。
「おうちであそぼうⅡ」はじめます。
◇◇◇
自由な発想を育む道具。
水彩絵の具。
僕「好きに描いてごらん」
ヨメがパレットで伸ばした赤色を、娘は画用紙に勢いよく走らせた。
娘「うわぁ。すごいー」
顔に貼り付いていた退屈の2文字が剥がれ、笑みがこぼれる。
ヨメ「上手。もっと描いて」
芸術は爆発だ。娘の心の躍動が筆を走らせる。
すると「私も」とヨメが何やら描き始めた。
娘の似顔絵だ。
これを見た娘が自分の名前を連呼する。
ヨメは「上手いでしょー」とドヤ顔をする。
すると娘が横から筆を伸ばてきた。
僕「おお、そうかそうか。塗るのを手伝ってくれるんだね」
ヨメ・僕「ぎゃああああああーーーー!!!!!」
娘の躍動が止まらない!進撃の娘!
これに負けじとヨメが描いたのは、
ミッフィーとドラえもん。
いやいや、ドラえもんなら僕も小学生の頃から描いてきた。
僕「パパのドラえもんを見せてやる」
ヨメ「なんか惜しいんだよね」
娘「おちい」
僕「・・・。」
◇◇◇
お次のひみつ道具は、これ。
粘土。
米粉、塩分、水分でできているらしい。これなら口に入っても安心だ。
さっそくみんなで思い思いに粘土をこねる。
ヨメ「できました!」
僕「う、うまい!」
娘「おにぎりー」
すると今度は青色の粘土をこねこね。
ヨメ「もう一つ完成」
娘「さかなー!」
僕「ぐう、うまい・・・」
ヨメの意外なセンスに驚きを隠せない。
やるじゃないか。ならばこちらも。
僕「できたぞ」
僕「ロボ」
ヨメ「スパイダーマン」
娘「ぺんぎん」
僕「・・・ロ!ボ!」娘「みてーみてー」
僕「・・・。」
ヨメ「なになに。何か作ったの?」
僕・ヨメ「なんだこれ」
娘はニコニコ。満足げだ。
ひとまず僕たちはこの物体をヒヨコと解釈することにした。
すっかり娘は粘土が気に入ったらしい。手についてもへっちゃら。その調子、その調子。
一方ヨメは隠れた才能を開花させ、次々と作品を作り上げていく。
僕「ひまわり」
僕「桜」
僕「チューリップ」
僕「りんご」
僕「う・・・」
娘「うんk」僕「言わんでいい!」
ヨメ「スッ」
僕「並べんでいい!」
◇◇◇
その後、娘は夕食を食べた後も粘土をこねていた。
僕が見たかった娘の顔がそこにあった。
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