繁殖引退犬ってなに?なお話

<はじめに>

こんにちは。こんばんは。おはようござます。
チェレンの飼い主ことみです。
今回は、「繁殖引退犬」についての話です。
「繫殖引退犬」については、様々な話題や問題につながるテーマだと思うので、今回は幅広くお話していきます。
長くなると思うので、時間がない方は目次から気になるところに飛んでお読みください。

※今回は、ペット業界の話や法律の話などが出てきます。が、筆者はどれもど素人です。ど素人が自力で調べたことをまとめているだけなので、その点はご了承ください。


<「繁殖犬」はなぜ「繫殖引退犬」になるのか?>

皆さんは「繫殖引退犬」という言葉をご存じでしたか?
知らなくても「『繁殖』を『引退』した『犬』なんだろうなぁ~。」ということは言葉から容易に察せると思います。
そして、その予想は大正解です!そういうことです!
では、「繁殖犬」とは?
ひらたーーく言うと「いっぱい子犬を生むパパ犬やママ犬」のことです。
そんなこといちいち説明しなくても分かるわ!!と思いますよね?
ではなぜ、「繁殖犬」は「繁殖引退犬」になるのでしょう?
そして「繫殖引退犬」という言葉は最近になってよく使われるようになったと思います。
なぜ今になって「繫殖引退犬」なるものができたのでしょう?
以下で説明していきますね!

<わんちゃん達はどこから来るのか?>

日本では一般的に、わんちゃんを家族としてお迎えする際はペットショップでわんちゃんを購入しますよね。
ではそのわんちゃん達はどこからやってきたのでしょうか?
それは「繁殖場」とよばれる場所です。
「ブリーダー」とよばれる人間が働いている場所です。
イメージとしては「繁殖場」にオス犬とメス犬がいて、「ブリーダー」さんがその2匹を交配させて、メス犬が子犬をたくさん産みます。
その生まれた子犬たちは「ブリーダー」さんから競りに出されたり、取引先のペットショップに卸したりして、ペットショップに並ぶのです。

ちなみに生後56日を経過しない犬の販売や販売のための引渡し・展示は禁止されています!

要約すると、「繁殖場」で子犬は産まれて、なんやかんやで「ペットショップ」にならび、ペットとして売られるんですね。
この先「繁殖場」や「ブリーダー」という言葉がたくさん出てくると思うので、ここではざっくりイメージを掴んでおいてください。

<「繁殖」を「引退する」ってどういうこと?>

では「繁殖犬」はなぜ「引退」するのでしょう?
もし、皆さんがブリーダーだったら、いつ引退させますか?
ブリーダーさんも慈善事業でやっているわけではありません。
冷たく聞こえるかもしれませんが、みんなビジネスでやっています。
自分たちや育てるわんちゃんたちの生活がかかっているんです。あたりまえ体操です。(古いとか言わないで!笑)
じゃあ、繁殖犬にはなるべくたくさんの子犬を生んでもらいたいですよね?
ところが、そうはいきません!

実は、動物愛護法(正式名称は「動物の愛護及び管理に関する法律」)で、繁殖犬が生涯で子供を作ってもいい数が決まっているんです。
(正確には動物愛護法で数が決まっているのではなく、「第一種動物取扱業者及び第二種動物取扱業者が取り扱う動物の管理の方法等の基準を定める省令(基準省令)」という省令で具体的な数が決められています。こちらの原文も貼っておきます。)

メス犬に関しては、生涯で6回まで妊娠することができます。ただし、7歳の誕生日を迎えると、繁殖をしてはいけません。(特例あり)
オス犬に関しては、メス犬のように回数制限や年齢制限はないものの、健康診断で繁殖に適していないと判断された場合は、繁殖できなくなります。(メスも同じくです。)

年に1回以上は健康診断が必要だそうです

これらはあくまで法律で決められている上限回数です。
オス犬で繁殖可能であっても、犬のしあわせを考えてある程度のお仕事を終えたら里親に出すブリーダーさんもいるそうです。
こうやって「繁殖犬」は「繁殖引退犬」となり、里親に出されるのです。

また、ブリーダーさん1人が同時に飼育していい犬の頭数にも制限があります。
なので、平たく言うと、繁殖できなくなったわんちゃんはなるべく早く手放さないと、繁殖数もどんどん制限されてしまうということです。
もっと詳しく知りたい!ちゃんと知りたい!という方は東京都のこちら↓のpdfをご参照ください。わかりやすかったです。

https://www.hokeniryo.metro.tokyo.lg.jp/douso//kaisei/shiyou_kanri_kijun.files/210601oshirase.pdf

<「繫殖引退犬」って言葉、最近になってよく聞く気がするけど?>

「繫殖引退犬」は比較的新しい言葉だと思います。(たぶん…)
なぜかというと、先ほど記載したような規制は2019年にできたばかりなのです。
つまり2019年以前は、無限に繁殖できたようです。引退させるかどうかはブリーダーの判断次第だったんですね。

もちろん昔から繁殖引退犬は存在していたと思いますが、
2019年の動物愛護法の改正以降、繫殖引退犬が増加した為、最近になってなじみのある言葉になったのかもしれません。
(法律が改正されたのは2019年ですが、施行されたのは2021年6月からのようです。)
また、ブリーダーの頭数制限は2021年から毎年徐々に厳しくなっており、
2024年6月現在では、ブリーダー1人当たり、繁殖犬は15頭まで飼育可能なようです。

難しい話が続いてしまいすみません。
まとめると、ここ数年で、法律によって犬は繁殖の制限があったり、ブリーダーの飼育数も限られるようになったんだよ~。ということです。

<繁殖引退犬はどこへいくの?>

繁殖引退犬はブリーダーさんが直接里親を探すこともあるようですが、多くは保護犬を扱うシェルターに引き取られるようです。
しかし、先ほどから話している法改正で急に増えてしまった繫殖引退犬。
シェルターでの受け入れも間に合っていないようです。

↑こちらは2024年2月の記事ですが、繁殖引退犬については課題がたくさんあるのが現実です。
今後も増える繫殖引退犬。
しかし、繫殖引退犬をおうちに迎え入れるという選択肢はまだまだ広がっていないように思います。
もし今、わんちゃんを家族としてお迎えしようとお考えの方がいらっしゃるなら、繫殖引退犬も視野にいれてみてはいかがでしょうか?

<繫殖引退犬の現実>

私の愛犬、チェレンも繫殖引退犬です。
チェレンについてはこちらの記事をチェックしてみてね!
(とってもかわいいですよ!笑)
こちら↓の記事では「保護犬」という言葉を使っていますが、繁殖引退犬と読み替えてもらっても大丈夫です。

チェレンのように、無事シェルターに入れて、無事家族に迎え入れられて、無事余生を穏やかに過ごせるわんちゃんもいます。
しかし、その一方で、繫殖引退犬が犠牲になるとてもとても残酷な事件も起きています。
(こちらのニュースは気を付けてみてください。しんどくなるようでしたら見ないことをおすすめします。)

わんちゃんのことを考えて働いているブリーダーさんも、きっとたくさんいらっしゃいます。すべての繁殖業者がこうではありませんよ!

<繫殖引退犬をお迎えするには?>

少しでも参考になればと思い、↑こちらの記事を置いておきます。
最近ではインスタなどのSNSでも繫殖引退犬をお迎えした飼い主さんが、日常を発信されています。
もし、「お迎えを検討したい!」「実際どうなんだろう…?」と気になった方がいらっしゃいましたら、是非検索してみてください!!
もし、私に聞きたいことなどあれば、コメントしていただいても結構ですし、インスタの方からDM送ってもらっても大丈夫です!
また、私自身繁殖引退犬をお迎えしてどうだったか?といった記事も書きたいと思います。
いつになるか分かりませんが…おたのしみに!!
少しでも、世のわんちゃんのお役に立てるのなら…!!光栄なことです!!

<おわり>

今回は小難しい話や暗い話もあり、あまり愉快な内容ではなくすみません。
しかも文字数も多いし…。
ここまで読んでくださった貴方!本当にありがとうございます!!
少しでも繫殖引退犬という存在を知っていただけると嬉しいです。
最後にチェレンのかわいい写真(ブレブレ)、載せておきますね!!

ソファがお気に入りなチェレン。
ブレブレでもかわいいでしょ?

<Instagramやってるよ>

Instagramやってます。
よければチェレンの日常を覗きにきて下さいね!
質問などあればDMお待ちしております!

いいなと思ったら応援しよう!

この記事が参加している募集