【ゴルフ】田中秀道プロ、がんばれ!!
橘です。2021年7月29日、東京五輪で男子ゴルフ競技がスタートしたこの日、あるプロデルファーがシニアデビューを飾りました。そのプロの名前は田中秀道プロ。結果は最下位でした。しかし私は彼のチャレンジを心から応援したいんですね。ちょっと聞いてもらえませんか?
ついにシニアデビューも最下位...
2021年7月29~30日、北海道ブルックスCCで「北海道ブルックス モアサプライズ カップ2021」というシニア・トーナメントが開催されました。優勝は深堀圭一郎プロ。シニアデビュー3年目の初優勝です。
この試合の結果を伝えるニュースにこんな一文があります。
田中秀道は24オーバー70位でシニアデビュー戦を終えた。
正確には70位タイ。もうひとり70位の選手がいました。そしてこの順位は出場70名中の70位。つまり最下位だったのです。ゴルフファンの目線が東京オリンピックへと注がれるなか、Twitter上でもほとんど話題にならないこの結果を見て、私の胸は高鳴りました。いよいよ、田中秀道プロのゴルファーとしての第2章が開幕したのです。
忘れられないアナウンサーの衝撃発言
田中秀道プロは2011年から「マイナビABCチャンピオンシップゴルフトーナメント」の地上波放送で解説を務めています。1995年、彼がプロ初優勝を飾った伝統のトーナメントです。そしてある年の中継で、あるアナウンサーがこんな発言をしました。
詳しい内容は覚えていません。このアナウンサーは解説席の田中秀道プロに向かってこう言い放ったのです。「秀道プロも現役のときは・・・・」。私はあまりの衝撃に言葉を失いました。田中秀道プロは確かに放送席でこの試合の解説をしています。しかし彼はこのトーナメントの出場資格がなく解説の仕事を請け負っただけで、別に現役を引退したわけではないのです。
田中秀道プロは「いやいや、私は別に現役を引退したわけではないのですよ。ツアーに出場していないのは、単に出場権がないだけなんです」とは言いません。
別の年にはこんなことがありました。アナウンサーがあるプロのスイングについて田中秀道プロに意見を求めたのです。彼はいいました。「いやぁ、いいドローボールを打ちますねぇ。ドローボール大好き」。そのあと、こういったのです。
私は納得しました。田中秀道プロは依頼があったから放送席に座り解説の仕事をしています。しかしプレイヤーとして死んだわけではないのです。
田中秀道プロの輝かしい軌跡
では田中秀道プロのプロフィールを紹介します。
所属 信和ゴルフ・ゴールデンバレーGC
生年月日 1971年3月29日
出身地 広島県広島市
身長・体重 166cm・62kg
プロ入り 1991年
戦歴 国内10勝、海外1勝(パールオープン)
最近のゴルフファンの方はご存じないかもしれませんが、田中秀道プロは2001年末にPGAツアーのQスクール(予選会)を突破し、未勝利ながら2002年~2006年まで5年間もシード権を保持していました。当時はいまほどパワーゴルフ全盛とはいえませんでしたが、それでも日本人でPGAツアーのシード権保持年数としては、上位に入ります。2000年以降で彼より長くシード権を保持した日本人は3人しかいません。この事実は、もっと評価されるべき実績だと思います。
PGAツアーのシード権保持期間(橘調べ)
松山英樹プロ 2014~継続中(5勝)
丸山茂樹プロ 2000~2008 9年間(3勝)
今田竜二プロ 2005~2012 8年間(1勝)
田中秀道プロ 2002~2006 5年間
横尾要プロ 2001~2002 2年間
丸山大輔プロ 2006~2007 2年間
持ち球はかなり強めのドロー。小さな身体で距離を出すためにこの球筋に行き着いたのでしょう。2007年からは日本ツアーに復帰。
しかし2010年にシード権を失いました。もう10年以上前のことです。
2011年からはマイナビABCでの解説をスタート。以降、ツアーのセッティングを担当したり、雑誌のレッスン記事にも登場。最近はスカイAの冠番組「田中秀道のビッグステップゴルフ」でもおなじみですね。こう考えると、シード権を失ったあともゴルフ界で十分に活躍されています。
田中秀道プロの第2章に期待
身体が小さく飛距離のハンディキャップある田中秀道プロ。解説やレッスンなど、もっと楽な道はいくらでも選択できたはずです。しかし彼はプレイヤーであることにこだわっているように見受けられます。
正直にいいます。田中秀道プロがツアーメンバーとして活躍していたころは、私にとって注目に値するようなプレイヤーではありませんでした。しかし私自身がいま感じること。例え結果が伴う可能性が低いとしても、チャレンジする気持ちを忘れず、トライを続けることが大切なのではないか。翻って私は困難に立ち向かい、チャレンジしているだろうか?
がんばれ! 田中秀道プロ
私も頑張ろう。私は、私がプレイヤーとして死んでないことを証明してみせます。私の頑張りは誰も期待していないと思うけど、そういう問題ではないのです。
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