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「いずい」ほど便利な言葉はない
東京に出てきて一番ショックだったこと
…それは「いずい」が通じないことです。
「いずい」は仙台の方言で、これを標準語に訳すのがとても難しい。
英語でいうと「uncomfortable」が一番しっくりくるでしょうか。
「なんとなく居心地が悪い」とか「しっくりこない」とか、こんな感じで通じるかな?
でもこれらの訳語以上に繊細で複雑な質感を持った言葉なのです。
この言葉、何が便利かというと、
・全ての事象に対して使える形容詞
・細かい説明をしなくても、地元ならすぐに伝わる
この2点です。だって「いずい」は「いずい」だから。
他に代わる言葉は日本語には存在しないのです。
「いずい」の使い方
例えば、
(1)新しい靴を買って、まだ足が慣れてない時。
→この靴いずいわ〜
(2)服の中に髪の毛が入ってチクチクする時。
→服の中に髪の毛が入っていずいわ〜
(3)目に何か入ってゴロゴロする時。
→目がいずいわ〜
(4)大学で初めて仙台に来た友人から「いずいって何?」って聞かれてうまく説明できなかった時。
→「いずい」が説明できなくていずいわ〜
(ここまでくると何言ってんだか分からなくなるレベル)
とにかく落ち着かないとかしっくりこない時、感覚では分かるけどそれを言葉でうまく説明できない時、「いずい」は絶大なパワーを発揮します(笑)
この言葉、老若男女誰でも使うよ。
最近は仙台弁を喋る若者はめっきり減りました(イントネーションは標準語と異なるけどね)が、この言葉は永久に不滅です。
おじいちゃんおばあちゃんからイマドキの中高生まで老若男女関係なく誰でも連発してます。
仙台に住み始めて地元の人と話してみると、多分最初の2週間で複数回耳にするはず。
そしてこの言葉を自在に操ることができたらあなたも立派な宮城人。
これだけ便利な日本語を私は他に知りません。