手紙

お久しぶりです。
元気にしているでしょうか。
暑さが厳しいものの、真っ青な空に浮かぶモクモクの雲や、セミの鳴き声を聞いていると、その暑さなどどうでもよくなります。
最近、お風呂に入っている時やふとした瞬間に、あなたと過ごした日々のことを思い出すことが増えてきました。
思えばことあるごとに思い返しているような気がします。
別れた当初はなんとか自分を奮い立たせ、忘れるために新しい出会いを見つけようと躍起になってみたり、気を紛らわせようとお酒をたくさん飲んでみたり、登っている時は無になれる山登りなんかで、誤魔化していました。
それも近頃になって、どうも調子がおかしいのです。
なんか無気力といいますか、過去の思い出に浸るというか、ぼーっとあなたのことを考えることが多くなってきました。
しかしそれが記憶なのか、自分の妄想なのか、その境目が曖昧です。
いっそのこと、あなたを忘れる前に、いい思い出と共にこの世を去ってしまおうかと思ったりもします。
ああ、なんだかしんみりしてきました。
こんなことを伝えるためにわざわざこれを書いている訳ではないのです。
大変失礼しました。

そちらも暑いと思いますが、どうか元気でいて下さい。
また他愛のない話でもできたらいいですね。