あったかい日

背中にカイロを貼って出かける。
昨日、代表が教えてくれた。
肩甲骨の間くらいがいいんだって。
なるほどね、上半身があったかくなる。
雪ふる中、中学校の体育館へ。
入学説明会に参加する。

ギリギリになってしまって、
空いている席にすべりこむ。
隣のひとに、この席は○○小で
合ってますか?と確認する。

知り合い同士あちこちで、
ぺちゃくちゃしゃべる。
先生が話し始めても、
ぺちゃくちゃ、ぺちゃくちゃ。
そっちが気になって、
なんだか落ち着かない。
もちろん、しゃべらない人もいる。
私と隣のひとはしゃべらなかった。

終盤になって、
制服は買いました?
って私が聞いたのをきっかけに、
私と隣のひとはしゃべりだした。
小学校の入学説明会の話までさかのぼる。
隣のひとは、同じ幼稚園の子が
他にいなかったから知り合いもいなくて、
ひとりで、ただぼーっとしてたことまで
教えてくれた。あの時も雪だったそうだ。
私の記憶には雪はなかったけれど、
「あの時も、体育館の窓から
こうして雪が見えたんですよ」
と教えてくれた。
私もさっきまで、体育館の窓から
見える雪をながめていた。
隣のひともながめていたんだな。

帰るときに名前をもう一度確認してくれた。
おたがい、よろしくお願いします、
と言って、さようなら、と別れた。

おしゃれなひとだった。
自分に何が似合うか分かっているひと。
私も何が似合うか研究しようではないか。

息子は先に帰っているかと思っていたら、
体育館の外で待っていてくれた。
寒い寒いと一緒に帰る。

振り返ってこっちを見ている親子がいて、
だれかな、と思ったら息子の友だち。
「一緒に帰ろう」
と親子で待っていてくれた。

あったかい!