赤

私の頭に、ふとやってくる。
登場する回数が増えてきた。
それが獏。動物のバク。

バクは夢を食べると言いいますよね。
そのふかい意味は分かりません。
…分からないまま、
書いてしまうことにします。
その、夢を食べるバクの姿ばかり、
頭に浮かんでくるのです。

その姿が重なるのです。
同じではないのに、
まるで同じだと思う。

私は食べているな、と。

赤い通知をみるたびに、
ぱくっと食べている。

★

もうひとつ。
映画ゲド戦記の、あるシーン。
頭のスクリーンに何度も映し出される。

「ハジア」という、
中毒性のある薬を
にゅーっと差し出されるシーン。
私にとってあのシーンは強烈だった。
主人公はその丸い粒を
受け取ることはしなかった。
それは本当に、良かった。

で、思うのが、
時と場合によっては
赤い通知は
「ハジア」かもしれない、と。　

★

自分の中にある強さで、
まどわされることなく、
生きられたらいいなと思う。
でも、きっと
強さだけでは生きられない。
人間くささが魅力をもつくる。

だから、

そういうふうにできている、
と" 自覚 "しながら。
そんなときもあるよな、
と受け止めながら。

書くことを楽しんでいきたい。