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マルチ撲滅運動を続ける中での葛藤

仕事は結構大変だけど自分なりの動き方でそこそこ会社や社会に貢献している自負はある。それなりに充実している。

そんな中で並行して取り組んでいるマルチ商法の課題解決。

まぁ難しい。

ネットワークビジネス業界。市場規模は縮小傾向。勧誘された経験がある人からのイメージは相当悪い。そうでない人からしても近寄りがたい業界。マルチ商法という言葉やマルチ事業者の名前自体がNGワードと言っても過言ではない。

あまり私のことを知らない人には、マルチの課題解決やってますって言うだけで空気がパリッとする。警戒される。色々背景を話してやっと分かってもらうが、家族に関係する話までいかないといけないし、ちょっと重たい。昔からの知り合いに言ってもなかなかに気まずい。

友人が以前私の取り組み拡散してくれたときに、何かあった?ってその友人自身が周りの人から心配されたらしい。笑

やんわりと社会課題解決に取り組んでいますと言うこともあるけど、それは逃げでコメントしている。

ちなみに家族にもやっぱり定期的には言えない。たまに活動がバレることもあるし、一定バレてるのだけど、触れづらいのか聞いてこない。

今まで自分がやってきたことは、ほぼ自分の家庭の話を表に出しているだけ。家庭の話をし続けることに、家族としても抵抗感があるのだと思う。危ない業界だから気をつけてほしいという家族なりの配慮もある。あなたがそこまでやらないといけないの?と思われている。

頑張ってるつもりだけど、家族に対しては申し訳ない気持ちが先行する。

被害事例一つ一つ聞くのは結構苦しいし、聞いたとしても解決の方向性を提示することができない。親族の悩みなので繋ぐ先もほとんどない。弁護士?カウンセラー?消費生活センター?元会員?YouTuber?それくらいしかない。塩対応になってしまうのが現状だ。

解決したという話を聞くこともなかなかできないし、その事例を吸い上げるのも至難の業。

メディアも何社話しただろう。同じ会社でも地方局や色んな部署含め、この3年間で相当な人数話してきたと思う。でもやっぱり大きな動きにはでききれていない。力不足をただただ感じる。

SNSを通して過激な発信をする人はいるけれど、連携したいとは思えない。マルチ撲滅!という人たちのグループLINEは嫌いなマルチ会員のSNS画像のスクショが連日はられ、個人に対する嘲笑・罵倒の嵐で見るに絶えない。これが撲滅なのか…と思う。

過激な発言、個人への攻撃、マルチ会員への嘲笑とも取れる行為で、この問題が本当に解決するとは思えない。

でも、そんな過激な発言をする人に情報は集まるという現実もある。

先日講演で聞いた「誰とどんな景色を観たいか」という問い。

その問いは、今取り組んでいるマルチの課題にどう結びつくだろう。母がマルチと決別する世界?姉が母と仲直りする世界?もっと大きな世界?

自分は本当にこの課題解決に取り組みたいのか?
取り組むべき、という使命感でやり続けて良いのか?どこまでやり切れるのか?大変だと言う発信を続けていて良いのか?やんわりした発信ばかり続けて本当に世間に届くのか?

答えはいつになっても出ないので、引き続き走ってみます。

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朝比ライオ(マルチ被害をなくす会 代表)
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