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お悩み相談:なかなか行動できない方へ

今取り組んでいる人材育成プログラムのメンター。今回で3回目になります。
その中で思うことを書いておきます。

プログラム内では、1on1や、Slackを用いた日々のコミュニケーションを推奨します。

その中では、「スタンプを押そう」「毎日何らかの投稿をしよう」などとお伝えすることがあります。過去の事例を使って、なぜそうした行動が必要かをもう少し丁寧にお伝えしようと思います。

受講生と話していると、
「一歩踏み出すのが億劫だ」
「何を投稿すれば良いか分からない」
「自分はそういうタイプではない」
「変なこと書いたらどうしよう」

などと、やらない理由を見つける人が多いです。僕もそうだったので、よく分かります。何なら、何投稿すれば良いか分からない、などと足踏みすることは今でもあります。

ですので、自戒の意味も込めて、思うことを残しておきます。


前提:僕は人のことを言えません

1on1するときは、一歩踏み出そうとかなんだかんだ色々言いますが、まず初めに断りを入れておきます。僕は勇気がなかった。人のことを言えた立場ではありません。
なので、お話しする相手1人1人の気持ちが一定分かるつもりです。

僕は4年前に本プログラムを受講する前まで、MBAの学校に通っていました。

その時はまぁ、斜に構えていました。
授業を受けて、レポートを頑張ればいい。だってそのための場でしょ。生徒同士の交流は必要最低限に、飲み会も家庭の事情でちょっとお断り。みなでLINEでワイワイやっていても基本は入らない。そんなタイプでした。

斜に構えながらも授業は真面目に受け、レポートは本気で書いていたので、成績はそれなりに優秀でした。優良卒業生として賞状をもらいました。ですが、卒業式にも行きませんでした(物理的に海外にいたからもありますが、あまり深く仲良くなれた自信がなかったからもあります)。

MBAを取得した後、念願叶い海外駐在を始めました。
しかし、全然うまくいきませんでした。

小さい子連れでの海外駐在。時代はコロナ禍。駐在先はフィリピン、(結果として)ロックダウンが世界で一番長く続いたと言われているような国。
そもそも、生命の危険を感じていました。
駐在しているのに在宅勤務の毎日。周りに駐在員の知り合いもいない。
会社に行っても、そもそも皆在宅なので人がいない。前任がやっていたPJはコロナで全て終了しているし、人脈もほぼなし。上司も諦めなと言ってくる。そんな職場でした。

コロナ禍だったのもあり、めちゃ他責にしてました。
でも結局は、自分に勇気がなかった。何かしらできない理由をつけて、行動をしなかった。現場に行っても誰もいなかったのは事実だけど、オンラインで話したり、現地の言葉を覚えたり、何でもやろうと思えばできたはず。駐在員の繋がりを増やしまくることだってできただろう。必死さはやっぱり足りなかった。

これまでの人生はなんだかんだうまく立ち回れてきていたので、自信が崩壊しました。
自分に期待していたのは誰よりも自分だったのに、動けない。今思えば軽く鬱状態にあったのかもしれません。

そんな時本プログラムに入学しました。
遠隔ながらも人と繋がれる。言語が通じる。何て嬉しかったか。恐らく目の前の仕事から逃げたかったこともあるのでしょう。
そこで、何でもいいから皆のSlack投稿に反応する、コメントを書くことを決めました。実はこれは、MBA受講時に同い年の友人がやっていたのを真似していました。

MBA受講当時はすごいなぁ、自分には無理だなぁ、よくやるなぁ、と冷めた目で見ていました。しかし、その後あれよあれよと活動の幅を広げていく友人の様を目の当たりにして、そうした行動の積み重ね、人との繋がりを作っていくことこそが重要なんだと気づいたのです。


思うこと①一歩踏み出してみよう

話を戻しましょう。そんな僕が、今の受講生と話していて思うことをまとめてみます。

先に前提を。プログラムでは、新規事業開発や社内変革、社会課題解決などに取り組んでもらうことをゴールとしています。
そのために必要なことは、いずれの取り組みにおいてもまずは「顧客(困っている人)」と「課題(困っていること)」を見つけることから始まります。

どうすればいいか?答えはシンプル。ヒアリングです。仮説を立てて(=困っていそうな人や困っていそうなことに当たりをつけて)、課題を聞きに行く。ヒアリングで何を聞くかももちろん重要ですが、今回は省略。

ヒアリングに必要なのは一歩踏み出す勇気です。しかし、本プログラムに参加する方は、そういう勇気がなかなかない方が多いです。実際に声を聞いていてそう思います。別にそれは悪いことではありません。今までそうした必要性がなかったからもあるでしょうし、他にも色々理由があるでしょう。

いきなりヒアリングはハードルが高い、なので、勇気を出すためのハードルをできるだけ下げる。ホップ・ステップ・ジャンプ。限りなく最初のハードルを下げてみる。

  • お客さまを見つけてヒアリング→いやいきなりはちょっと。。

  • 同じ受講生同士のヒアリング→でもテーマがあまり決まっていなくて。。

  • Slackで自分でスレッドを立てて投稿する→何投稿すれば良いか分からなくて。。

  • Slackでコメントする→変なこと言ったらどうしようって。。時間なくて。。てかみんな活発すぎて入れなくて。。。

  • Slackでスタンプ押す→でも、、

ぎくっとしましたか?こんなやり取り、めちゃくちゃ多いです。

色々あるのは分かります。なので、こんな風に1歩目のハードルをより低く設定しましょう。最後のスタンプ押すということもできないなら、なぜプログラムに入ったかを考え直しましょう。

無理矢理やれって言われてできることではないので、それでも無理なら、何らかの理由があるはずです。それを言えそうな誰かに言ってみましょう。きっと想いを聞き出してくれるはずです。


思うこと②続けてみよう

当たり前ですが、踏み出して終了では意味がありません。それを続けることが大事です。
続けていくうちに、今までハードルを感じていたものが下がってくると思います。
例えば、Slackのスレッドにコメントすることを続けてみる。
そうすると、あれ?今までなんで何をコメントするか迷ってたんだろう、となります。
不思議ですね。

じゃあどうやって続ければ良いのか?

色々ありますが、「続ける思考」と言う本で、真っ先に書かれていたのは、習慣化の最大のコツは「毎日やること」でした。

これには僕も完全同意です。土日だけやろうなどでも別にいいんですが、やっぱり人間弱いです。今日は○○だから、、と例外が生まれます。すると途端に辞めてしまう。毎日noteを辞めてしまった僕が一番耳が痛いのですが。

あとは、プログラム期間は有限です。できるだけ、今の時間のうちに、多くのことをやっておいた方が良いです。絶対に。


思うこと③行動を続ける中で少しずつ改善する

行動を続けるでももちろん良いですが、少しずつ改善すると良いです。
何を改善するかはそれぞれ。

例えば、Slack投稿をするのなら、読み手のことを考えて記載する内容を工夫したり、Slack投稿ばかりするのではなく、同じ内容をSNSに投稿してみたり。まぁ何でもいいんですが、ちょっとずつやり方を変えてみる。
その中で、勇気を出す量を増やしてみる。そうすると、どんどんどんどん、できることが増えます。

僕は成長が自分のモチベーションのドライバなので、できることが増えるとよりモチベーションが湧いてきました。


思うこと④自分はそういうタイプではないと言う方へ

そうは言っても、私にはできない。

そんな方いますよね。たくさん聞いてきました。

大丈夫です。僕も4年プログラムに関わる中で、最も自信を持って言えること。あなたはできる。と言うより誰でもできる。本当にできる。

これは、プログラムを通して僕の考え方で一番変わったところだと思います。

例をいくつか挙げてみます。4年やっていると、本当に色んな人がいました。

  1. 毎日プラモデルを作り続ける人

  2. 毎日クイズをSlackに投稿する人

  3. 道端に落ちてるネギに注目してなんで落ちてるんだろう、と投稿した人

  4. 毎日占いを投稿する人

  5. King&Princeと言い続けた人

  6. 毎週末ラジオチックに話すの場を持つ人

このコメントだけ読むと何だこれはと思うかもしれません。もちろんガツガツヒアリングした内容を投稿する人、事業アイデアを精査し続ける人は当然いました。

しかしその一方で、上記のように、新規事業・経営課題・社会課題などと一見関係のないような活動を続ける方もいました。しかし、上記に書いたいずれの方も、その後すごい変貌を遂げました。(ただし、②③に書いたように、少しずつ行動を変えたり、勇気を出し続けた結果であることは念押ししておきます)

社内新規事業コンテストで準優勝したり、NHKの番組に出演したり。様々です。

お伝えしたいのは、誰でもできるよねと言うことです。あなたもできる。何でもいいから行動しよう。


マルチ商法などの特徴と僕が区別をつけたいこと

これまで書いたものを読んで、何か、みなが同じようなことをやるの、何か怖い、嫌だ。そんな想いがある人いませんか?

ちょっと分かります。

僕はマルチ商法の課題解決をめざしていることもあって、コミュニティが少し苦手です。皆が同じようなことを言っているのを見ると、すごく嫌悪感が生まれます。反発したくなります。違う行動を取りたくなります。

マルチ商法でよく出る
「出逢いに感謝」
「最幸の人生を」
「100人リストアップしてどんどんテレアポ取ろう」

ちょっと似てますかね。

ただし、僕が1個決定的に、今のプログラムとマルチのようなコミュニティでは違うと思うことがあります。

それは、ゴールが人それぞれであること。多様な考え方、多様性を受け入れる環境があること。

取り組んでいるテーマ、アウトプットされる事業アイデアが多様であることが何よりの証拠です。
新規事業アイデアはもちろん多様ですが、社会課題もほんと多様な取り組みが生まれました。

中小企業を助ける、地域の課題を解決する、シェアリングビジネス、LGBTQ、ウェルビーイング、児童虐待、発達障害、メンタルヘルスケア、社内変革、、、、

マルチ商法課題解決もそのうちの1つです。企業が取り組むプログラムの中で、こんなに多様なテーマに取り組んでいる事例を僕は知りません。

マルチ商法のおかしなところは、全ての行動が勧誘に繋げること、自社のネットワークビジネスの製品を購入したり会員になってもらうという一律のゴールに向かっていることです。なので、その過程においては共通する部分が出てきます。言い回しが独特であることは否めませんが。

ですので、そうした取り組みとも一線を画します。

僕もメンターとして引き続き行動しますので、みなさん一緒に頑張りましょー!

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朝比ライオ(マルチ被害をなくす会 代表)
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