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鉄板ネタになるまでの道のりは長い
鉄板ネタをつくりたい。欲しい。ずいぶん前からの願いだ。できれば3つは欲しい。
その1つ目といえそうな鉄板ネタ。それは「犬の目」。ネタを下ろしは2019年春の落語教室の発表会やった。あれから5年。ネタ下ろしした年に立て続けに落語会でかける機会に恵まれた。以来、得意ネタに。
きちんと数えたわけではないがこの5年でおおよそ50回近くはやってるはず。いつどんなとこでも必ずウケる。ハズレない。予想外の展開で誰もが思わず引き込まれてしまう。それに何よりわかりやすい。シンプル。15分程度だから使い勝手もよい。出前落語では大変重宝している。自分の声との相性もいい。いつ何時頼まれてもできる。カエルの鉄板ネタだ。
この「犬の目」以外にもあと2つぐらいは欲しい。候補になるものは幾つかあるにはあるが「犬の目」には及ばない。「道具屋」もそのひとつだが、このネタは出来不出来の波があるように思う。鉄板ネタというにはまだまだな感じがする。
今度、落語教室の発表会でやる「宿題(桂三枝作)」なんかは稽古と本番の回数次第では鉄板ネタとして期待できそう(いつもそんなこと言うてる気がせんでもないけど)。これまで古典落語がほとんどだったけどはじめての創作落語。古典とは違う空気感が新鮮やった。口調やテンポ、肝になる箇所の感覚も掴むまでには時間がかかった。まだまだこれからやけど自分の中で丁寧に育てたいネタ。鉄板ネタと言えるようになるには先は長い。しかしその道のりは楽しみでしかない。
極楽亭カエル