ラジオから聞こえた「50億年後」…521日目
テレビは壊れたまま視ていないので、新聞を読む(旧人類)。27日に投開票の迫った総選挙情勢予測。「あいつ」が当選するかも、もやもやする心。
テレビは壊れたまま視ていないので、パソコンでNHKラジオが流れていることが多い。
「ひきこもりラジオ」から「飛ぶ教室」へ
「みんなでひきこもりラジオ」(20:05~)。月1でやっているんだ。知らなかった。男性アナウンサーは気を遣わないように気を遣っている。栗原望アナ(40)か。彼が信頼を得ないと続かないのだと。メールを送ってくれた人のハンドルネームを一所懸命に読んで(呼んで)いた。
自分など、期間限定のプチひきこもりしかやったことはなく、しかし、苦しんだ時期もあったとことを思い出す。居場所があるのはいい。
そのまま21時のニュースを挟み、「高橋源一郎の飛ぶ教室」(21:05~)に。高橋源一郎はそれほど好きでないのだが(食わず嫌い)、冒頭、先週の放送への反響を伝えるところから引き込まれる。1/f ゆらぎで知られる理論物理学者の佐治晴夫理学博士(89)の話に感涙したというリスナー。地球は50億年後には(太陽の膨張に飲み込まれ)消えていく、けれど、地球という存在があったことを知ってもらいたい…というような話だったらしい。
あわてて先週の放送(10/18)を聞き逃し配信で聞く、一週間期限なので滑り込みセーフ。1977年にNASAが打ち上げた宇宙探査機ボイジャーに搭載された宇宙向けのメッセージ「ゴールデン・レコード」の中に、J.S.バッハの曲を入れるよう進言したのが佐治さんで、文字より音楽、音楽でも数学言えばバッハ(この辺記憶あいまい)だそうだ。何より、佐治さんの声は優しく、ものすごく頭がいいのに謙虚な人だと、その声を聞くだけで想像してしまう。著書を図書館で予約した。
「50億年後に地球は消滅する」に救われた日があった
…はさておき、私が反応したのは、「50億年後に地球は消滅する」。
それを、「ひきこもりラジオ」の後に耳にしたことが、自分の中で、何かの縁を感じた。
10年数年前だろうか、ものすごく孤独感を感じていた。直接の原因は忘れてしまったが(その程度のことだったわけだが)、当時は、なぜ自分は生きているのだろうか、生きている価値はあるのだろうか、と考えるくらいだった。
旅に「逃げる」ことも多く、その時、ひとりで、福井県勝山市の県立恐竜博物館(2000年開館)に行った。近くに川があり、たくさんのこいのぼりが吊るされ風に泳いでいたので、ゴールデンウイークの頃だったろう。恐竜博物館の中は子ども連れが多く、恐竜の模型の近くで歓声を上げている。場違いだったかと思いつつ、せっかく遠征したきたのだから博物館の隅々まで見ようと、常設展示を舐めるように見る(ケチだし)。
そこに、あったのだ。50億年後には太陽は膨張し、その影響で地球は消滅してしまうだろうという旨の説明が。それを見た時、なーんだ、地球もいずれなくなってしまうんだし、今の自分が何も残せなくたって変わらないじゃん、他人と比較してもどうせ消えるものじゃん、と、心が突然、ものすごく軽くなった。
別にそこ博物館でなくても一般に言われていることらしいし、そもそも50億年後どころか、1億年後までに地殻変動で日本列島の形が変わっているようだし、氷河期到来やら温暖化やらで先はどうなるやら。
しかし、とにかく、そこで自分は自分を「救う」説明に出逢った。ばかげているかもしれないが、そんなものが救いになることもある。
その後、知人に「どうせ50億年後に地球はなくなるんだし、と思ったら気楽になった」と言ったら、「どうせ生きてないし」と返され、相手にされなかったが。自分がわかっていればよかった。
苦しんだ時期に出逢った「50億年後」、ひきラジの後で再会
だが、今夜、つながった。
精神的に苦しんだ時期に出逢った「50億年後」に、たまたまだが、ひきこもりラジオを聞いた直後に再会。
生き続けている、とは、こんな小さな“縁”に時たま出会うことかも。
皆さまのご健康を。