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色んなコミュニケーションの可能性(一喝おじさんと独話の方の関わりから)

電車通勤していると、時間帯で同じような乗客、配置などがありますね。
どの時間が一番ストレスなく移動できるか、試している時期がありました。
  
私がいつも乗る時間の一つ前には勝手に「一喝おじさん」と名付けた方が乗っています。
 
女子高生など集団が話をしていると、急に

「うるさい!」


と一喝するからです。数回目撃しました。
 
おじさんもそれ以上は何も言わないし、その後大きなトラブルもないので、仲裁等はしていません。 
 

私がいつも乗る時間の一つ後の電車には、「独話の方」が乗っています。
経験上、知的障害の方かと思うのですが、勝手に決めつけるわけにもいきませんので、そのように記載します。
 
ずっと電車の名前を連呼したり、車内アナウンスを模倣したりしながら過ごされています。
座席に座る時は勢いが強くて、よく私も身体をぶつけられます。
 
外が見たいのかお尻ではなく、膝でイスに座って反対向かれています。
他の方は、少し抵抗があるのか、その方からどんどん距離を空けるというか、私以外はそのシートに座らないような感じになります。
 
色んな方がいて、車通勤では出会えなかった人たちだなぁと思っていたのですが、ある日驚くべきことが。
 

私がいつも乗っている時間帯に、
一喝おじさんが乗ってきた後、次の駅で独話の方が車両に乗ってきて、しかも私の反対側のシートに隣同士で座ったのです!!
 
奇跡。奇跡としか言いようがない。なぜ、この時間に二人が乗っている?
 
当然、二人は知り合いでもない(笑)。

 
「これ、一喝おじさんが一喝するか、怒鳴りつけでもしたら、大変だ。ちょっとスタンバイしとこう」
といつでも仲裁できる気持ちを作りました。

 
独話の方が結構大きな声で、駅名を言い続けています。
 
すると、一喝おじさんが独話の方の背中あたりをトントン。

 
「おいお前、うるさい。ちょっと静かにせえよ。」
と語りかけるような口調で言いました。

 
独話の方はというと、驚いたものあったと思いますが、その後しばらく静かに。
一喝おじさんが駅を出てから、声が大きくなりましたが、ちゃんと調整されているようでした。

 
大きなトラブルはなし。
私は一喝おじさんが文字通り一喝するくらい大きな声で怒鳴りつけることを想像していましたが、相手を見て伝え方を変える(そもそも怒鳴るのはよくないですが)ことができる人だったのかなと振り返ります。
  

コミュニケーションがちゃんと成立するところを見て、自分の感覚だけで考えてはいけないなと改めて思いました。
 

本日は以上です。最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。

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福祉教育者 テリー
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