過労死ラインの記事をみて
芸術芸能関係のスタッフアンケートで、35%が労働時間が過労死ラインを超えてるとの記事。
印象としては、そんな少ない?でした。
会社の人やデスクワークの方も入ってるのかしら?
「事件は会議室で起きてるんじゃない、現場で起きてるんだ!」て言いそうな所ですが、まあ会社でもデスクでも事件は起きてるわけで。
なぜ少ないと思ったかと言えば、単純に環境改善のためできた「映適」ですが、そもそものルール、
①1日の撮影を11時間とし、準備・撤収にプラス1時間みる
②週1回撮影のない日を設け、2週に1度は準備作業などもない、完全休養日を別に設ける。
③、、、とまだ他ありますが、そもそもこの2点だけで、すでにライン超えてます。
13時間、週5やったらすでに65時間で、当然あと2日まるまる休みの人はまずいない。映適ルールでこれなんだから、映適通さない作品なんて、もっとブラックなのも。スタッフの体力もあるし、ゆるめの日もあるけれど、正直これだけで、現場の人のほとんどはライン超えてると思う。
なぜこんなことが起きるかってえと、昨日書いたことにも関わるが、結局時間とお金がないからなのがでかい。もちろん人不足も影響する。
まずは作品内容にあっているだけでなく、健全な作品づくりをする環境を整える予算を、確保していく必要がある。
ただ、実はお金があっても、撮影期間がタイトになってしまうことがある。
それは出演者の拘束期間の問題。正直多くの日本映画が、これに苦しめられる。1ヶ月なら、三週なら。こんなんざら。むしろこの期間が確保できたことで、企画のGOが出ることも多い。
これは正直、現場のスタッフが入る以前、さらには現場のプロダクションが入る以前の問題なのよね。
じゃあ俳優さんもスケジュールもっと渡せばいいじゃんってつい思いがちだが、日本映画界やドラマは結局ギャラが安かったりするから、そんな長期間抑えられないという。
配信大手作品が比較的余裕あるスケジュールで撮影できるのは、予算もあるが、俳優サイドにしっかりしたギャランティを払うことで、ちゃんとスケジュールを確保できているのも大きいだろう。
それに加え、企画から脚本開発まで、あわてず丁寧に行えば、作品クオリティもあがり、出演したくなるのは当然というもの。
そうして詰め込みすぎなくてよい環境があれば、俳優事務所の方々の労働環境も改善されていくだろう。
今回のアンケートは、映画やドラマ界だけのものでも、ないかもしれないが、現場でのルールを、現場を知らない人が押し付けるのでなく、まずは大元から意識改革、環境改革、努力をしていかない限り、まだまだ苦しい時代は続くだろう。
そんなこっちゃ、若者が業界入ってこれなくなりますよ
https://news.yahoo.co.jp/articles/27601917d5bf1bb501cced70dcd9b12b18694c12