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Webサービスを企画する 1

サービスづくりのステップ

「こんなサービスあったらいいのにな」
「一発当ててお金持ちになるために何かサービスを作りたい」
Webサービス作成のスタートは人それぞれですが、思い立ってからそれが出来上がるまでには同じようなステップを踏みます。
どんなステップなのか考えてみましょう。
やってしまいがちなのがこんなステップです。

1. アイデアを思いつく
2. 作る

めちゃめちゃシンプルです。
僕はこのパターンが多く、苦労して作成して出来上がった時に「あれ、何これ面白くない」となってしまいがちです。
発案から完成までのステップをもう少し刻んでみましょう。

1. アイデアを思いつく
2. そのアイデアを検証する
 i. 二つの目とたくさんの手
 ii. ユーザーストーリー
 iii. ユーザーストーリーの確からしさ
 iv. 明日も使うか
 v. もうあるんじゃね?
3. 設計する
4. ミニマムで作る
5. 実験する
6. ちゃんと作る

こんなステップがいいかなと個人的には思っています。

1. アイデアを思いつく

「こんなサービスあったらいいな」と思いついたとしましょう。
でも、思いついたものを全部形にしていくのはちょっと時間がかかりそうです。その為、思いついたアイデアが本当にいいアイデアなのかを検証してから作成に取り掛かります。この作業はちょっと辛い作業です。自分の思いつきを否定しなければならないことが多いからです。
それでもこの作業を飛ばしてしまうと、何十時間も何百時間も無駄にする可能性があります。
では、そのアイデアがグッドアイデアなのか否かをどう調べればいいでしょう?これをやれば絶対に大丈夫というものはありませんが、僕が独自で編み出した方法をお伝えします。まずは以前も書いた「2つの目とたくさんの手」に当てはめてみます。

2.アイデアを検証する

検証i:2つの目とたくさんの手に当てはめるとどうなるか?

2つの目とは「目的」と「目標」(この段階では「目標」は考える必要ありません)です。
そしてたくさんの手とは「手段」のことです。
あなたの思いついたアイデアをこれらに当てはめてみましょう

例えば「特定のメアドにメールを送ると、それがメモとなって一覧で残るサービス"メールメモ"」を考えたとしましょう。出先でちょっとしたメモをとる時にメールアプリに下書きとしてメモを残していた人を見かけたために思いついたサービスです。
ではこのサービスの目的と手段を確認してみましょう。

目的:どこでもメモを取りたい
手段:メールを送ることでメモが残る

こんな形になりました。
さて、ここで大事なのは手段はたくさんあってもいいということです。
「どこでもメモを取る」
という目的を果たす手段はいくつもあるはずで、その1つの手段として「メールを送る」を選択したのが今検討しているサービスです。
「どこでもメモを取る」
という目的を果たす最善の方法は「メールを送る」ことでしょうか?
ここではYESともNOとも言えませんね。
一旦次のステップに進みましょう。

検証ii:ユーザーストーリーを作ってみる

ユーザーストーリーとは、そのサービスを利用するユーザーがどんな時にどうやってそのサービスを使うのかという一連の仮説です。
今検討しているサービスだとこんな感じになります。

「ユーザーとして、
私は電車内で思いついたアイデアをメモに残したいが、メモアプリを起動するのがめんどくさいのでメールの本文にメモして送信した。
後日、メモを見返したくて"メールメモ"をみると送信したメモを見返すことができた。」

こんな風に書き起こすと何かおかしい気がします。
このユーザーはメモアプリを起動するのがめんどくさいからメールにメモを書いて送っているのに、メモを見返す時には"メールメモ"を起動していて矛盾しています。ちょっと変えてみます。

「ユーザーとして、
私はいろんなところでメモをとってそれを1箇所にまとめたい。
職場ではスマホがひらけないのでメールの本文にメモをとって"メールメモ"に保存する。出先では"メールメモ"を直接開いてメモをする。」

サービスの内容がちょっと変わってしまいましたがこれならなんとなくありえそうなストーリーです。

検証iii:ユーザーストーリーの確からしさ

「ユーザーストーリーを作ってみて内容も良さげなのだが実際にサービス化したところ全然流行らない」
ということがよくあります。
それはユーザーストーリーがあまり起こりえないストーリーだった
「ユーザーストーリーのユーザーが献身的なユーザーだった。」
ということです。
献身的とはサービスに対してサービスしてくれるようなイメージです。例えばお金を払ってくれたりコンテンツを投稿してくれたり他のユーザーを呼んできてくれたりするユーザーです。
特に、いわゆるネットワーク外部性と言われる「人が集まれば集まるほど盛り上がる」SNSなどのサービスを設計する場合は要注意です。
個人的にはそういうサービスには手を出さないのが無難だと思います。(そういうサービス良く作ってますが。。)
今回のサービスの場合は大丈夫そうですね。ただし、ユーザーをどうやって増やしていくのかという段階に差し掛かるとちょっと変わってくる可能性はあります。

検証iv:明日も使うか?

サービスによってどのくらいの頻度で利用するものなのか差がありますが、ひとつの指標として「明日も使うかな?」と考えてみるのがいいです。
メールメモはどうでしょうか?
んーちょっと明日使うかはわかないですね。

検証v:もうあるんじゃね?

なんとなく良さげに見えてきましたが、最後に「このサービスもうあるんじゃね?」を検証してみます。一番はじめにやってもいいのですが、よりアイデアを具体化してからの方が判定がしやすくなります。

僕は個人的に「あってもよくね?」派です。
Facebookがやってきたとき「mixiあるじゃん」と思っていた人が多かったんじゃないでしょうか?
「LINE?SMSとかメールとかメッセンジャーじゃダメなの?」
「note?アメブロでよくね?」
「ハンバーガー?サンドイッチでよくね?」
これらは確かにそうかもしれないけど、結果そうじゃなかったものたちです。全く同じものは存在し得ないので少しでも差別化要素があれば検討の余地はあると思います。

ちょっと長くなりそうなので続きは次回にします。

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