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スタンフォード大が11スポーツの削減を発表。新型コロナウイルスによる財政難が理由
少し古い話題になりますが、スタンフォード大学が36個あるスポーツ・プログラムのうち11個を削減すると発表しました。つまり廃部です。
削減の対象になるのは男女フェンシング、フィールドホッケー、ロウイング、セイリング、スクワッシュ、シンクロナイズド・スイミング、男子バレーボール、そしてレスリング。どれも米国ではマイナーと呼べるスポーツです。
Stanford to cut 11 varsity sports, cites pandemic as breaking point - via @ESPN App @CAJUArizona https://t.co/vuYwRiBg71
— Dr. Sonja Lanehart, PhD (@sonjalanehart) July 8, 2020
240人以上のアスリートが活動の場を失い、22人のコーチが職を失う、のだそうです。
大学側は新型コロナウイルスによる財政難を理由に挙げています。ここまで大規模な例は珍しいものの、同様の理由で数多くの米国内の大学がスポーツ・プログラムを削減することを発表しています。どれもスタンフォード大と同じように、マイナーなスポーツが中心に縮小や削減の憂き目にあっています。僕の専門の1つであるクロスカントリー走もいくつかの大学で廃部になっているようです。
このご時世だから、大学の財政難は分かるけど、なぜマイナースポーツが真っ先に廃部にされるのか? 要するに経済原理です。学生スポーツなのだから、本来なら教育の一環であるはず。ですが現実にはまるで企業のリストラで不採算部門が切り捨てられるように、大学は儲からないスポーツを維持することを簡単に諦めてしまいます。
その一方で大金を生むアメフトとかバスケなんかは無くなりません。大物ヘッドコーチは数億円の収入を得ています。実際にスタンフォード大のヘッドコーチであるDavid Shaw の2019年の給料は461万ドル(約5億円)。彼の給料の100分の1でも回してあげたら、あるいは存続できたチームだってあったかもしれません。思い切って彼の給料を半分にしたら、全チームが助かったかもしれません。もしそうしたとしても、大学アメフトのヘッドコーチがまだ年収2億5千万なんですよ!
大学アメフトの高収入ヘッドコーチ:
https://www.sportingnews.com/us/ncaa-football/news/highest-paid-college-football-coaches-2019-dabo-swinney-nick-saban/1tm0hym5dtina1ms02d4davsfp
大学スポーツを巨額ビジネスにしたNCAA(全米大学スポーツ協会)をモデルに、日本でも学生スポーツのあり方を変えていこうと主張する人たちがいます。
僕は反対です。
スポーツは本来なら遊びであり趣味です。
それにカネを結びつけるとこんなことになります。
スポーツイベントであるはずのオリンピックだって、経済損失が一番のネックになって、中止や延期の判断さえできない。おかしいだろ? って思います。
遊びなんだから、遊びたい人たちが集まって、自分たちでおカネを出し合ってやればいい。
部員たちが部費を持ち寄って、あるいはOBからの寄付に頼る。日本の体育会のやり方でいいんじゃない?って僕は思います。それが嫌なら学校以外の場でスポーツをすればいいのだから。