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宗派 により異なる 焼香 の マナー
焼香は、仏教においてお祈りをする際に、心と身体を清めてお参りをするための作法です。線香を供えることも焼香の1つですが、通夜や葬儀、法要の場では砕いた香(抹香)を、香炉に落として焚くことを指して焼香というのが一般的となっています。
焼香のタイミングと手順
会の司会者から焼香を開始する案内があります。まずは施主(喪主)から、続いて遺族、親族そして一般の参列者の順番に焼香を行います。参列者の数が多い大きな会場の時は係員から焼香の案内がありますので、それに従ってください。焼香の作法は宗派により異なりますが、基本となる手順は次のとおりです。
①遺族・親族に一礼
②祭壇に一礼した後に合掌
③焼香(その間数珠は左手にかけておく)
④焼香を済ませたら再度合掌
⑤祭壇に一礼し、遺族、親族の前を順に一礼しながら退場
宗派ごとの作法
宗派により、焼香を額に押しいただく(指でつまんだ焼香を額に近づけ目より高い位置に掲げる)行為を行うか否か、また焼香する回数が異なります。
真言宗
抹香の場合の焼香は3回。3回とも押しいただくか、初めの1回のみ押しいただく。線香の場合は3本立てます。
天台宗
宗派としての厳格な作法はありません。1回ないし3回の抹香による焼香を行うのが一般的なようです。
浄土宗
宗派としての厳格な作法はなく、寺により異なります。1回から3回の抹香による焼香か、線香の場合は1本から3本の線香を立てるか、寝かして供えます。
浄土真宗大谷派
抹香による焼香は、押しいただかずに2回。線香の場合は、2つないし3つに折って寝かして供えます。
浄土真宗本願寺派
抹香による焼香は、押しいただかずに1回。線香の場合は、2つないし3つに折って寝かして供えます。
日蓮宗
地域や寺により異なりますが、抹香による焼香は1回ないし3回押しいただいて行います。線香の場合は、抹香の回数と同じ本数を立てて供えます。
曹洞宗
抹香による焼香は2回で、1回目に押しいただく。線香の場合は1本を立てて供えます。
臨済宗
抹香による焼香は1回で、押しいただかない。線香の場合は1本を立てて供えます。
これらの作法以外にも、香を香炉に落とす高さ、抹香をつまむ指、合掌するときに唱える言葉(念仏)なども異なります。また手順も若干異なる場合があります。しかし、焼香は故人を弔い想う気持ちが一番大切ですので、宗派ごとの作法にとらわれることなく、また作法を間違えてしまったとしても途中で中断したりせずに最後まで心を込めて行うことが肝要です。
ほかの宗教で焼香にあたるものの作法
神式
仏式の焼香にあたるのは、玉串奉奠と呼ばれる行為です。榊の枝に白い紙片をつけたものを祭壇に捧げて故人の霊が安らかであることを祈ります。玉串奉奠の作法は次のとおりです。
①斎主に一礼し、玉串を右手で根本をつかみ左手で枝をささえるようにして受け取る
②受け取った玉串を目の高さまでおしいだき、根本が手前にくるように90度回転させる
③左手を根本に右手を中ほどにと持ち手を変え
④180度水平に回して根本を祭壇に向けて、玉串案と呼ばれる台に置く
⑤しのびてで、二礼二拍手一礼を行う
⑥遺族に一礼して退出する
キリスト教式
焼香の代わりは献花です。白い菊やカーネーションを捧げます。献花の作法は次のとおりです。
①祭壇に進み、係の人から花が右手にくるように受け取る
②一礼し根本が祭壇に向くように花を回す
③花を献花台に置く
④遺族、神父・牧師に一礼して退出
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