
上昇気流を捉える14
前回作成した旋回直径80mに導いてくれるガジェットを使用して概ね調子が良いのだが常に有効というわけではないこともわかってきた。
ちょっと考えればわかるのだが、以下の場合、このガジェットでは対応できない
ものすごく渋く、上昇気流がささやか(つまり渋いコンディション)
サーマルが期待できず、斜面を駆け上がる風しかない(リッジ風しかない)
つまり、しっかりとしたサーマルができないコンディションの時は別のアプローチでないと滞空することができないという一周回って元に戻ってきた感が否めない、、
否めないのだが、これまで集めたデータで何か糸口を掴めないものか、、、検討事項を以下のように分けてみる
ささやかな上昇気流を捉える方策
なるべく高度を失わない方策
こうしてみると二番目の方はお題として見覚えがある気がする、、話としては認識していたものの具体的な数値を伴ったものを見たことはなく、まして自分の使っている機体の数値を見たことがない「ポーラーカーブ」。
これを知っていれば最小沈下速度を知ることができる筈で、データもそこそこ量があるので概算値としては求めることができるのでは?ということでやってみた。
igcファイルを元に計算を入れたりしながら作成したcsvファイルには大まかに以下の項目がある
日付
緯度
経度
高度(気圧計由来)
高度(GPS由来)
上昇下降幅(気圧計由来)
上昇下降幅(GPS由来)
速度
センタリングフラグ
グラフ的には速度と上昇下降幅があれば描画はできるのでまずは一回やってみる
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以下な感じのカーブが見える?気がする?

思ったのと違う気がするもののそれっぽくもあるのでちょっと見てみる。無風だと17m/sぐらいで沈下率が-0.15弱ぐらいで最小になる感じかも。
、、マジか、、早いな、、そんなわけない気がする
平常時の最小沈下速度がわかればなるべく高度を失わない方策として有効なはずだが値を求めるのにはかなり工夫が必要そう
まずはもっとデータを増やしてやってみる
2024/9/29追記
データを増やせば形が見えやすくなるか?と期待して持っているデータをとりあえず投入したらこんな感じになってしまった、、

流石に扱いが乱暴だったようで何かを読み取れる感じではなくなってしまったので、もう少し丁寧にデータの加工を考えてみた
スピードが0未満のものを除外(おそらくテイク前かランディング後で、何かしらで高度差が出ててしまっている。もしくは強風で磔の刑になっているか後ろに飛ばされている。)
残ったデータの最大のスピードとその時の飛行方向を求める(計算のために風下に向かっていると捉える)
最大の時の方角と真逆に進んでいる時の最小のスピードを求める(風上に向かっていると捉える)
上記の最大、最小の値の平均をその時の風速として捉え、最大のスピードから減算し、最小のスピードに加算する。
上記のデータを使用して速度ごとに高度差の平均をプロットする
使用したデータをフライト一回分に戻したことと、上記加工で使用するデータを風上、風下の2方向に絞ったのでデータがかなり少なくなってしまったが結果は以下の通り

お、8m/sあたりで-1.2mの沈下率で、かつこのあたりがピークになっていそう。これの加工方法でもう少しデータを増やすと良いかも、という光が見えたことにしておきたい
リンク
こちらを参考にさせて頂きました。感謝!