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新作紹介 『死体旅行 ~ Be of good cheer!』

私です。

急に変な記事が上がりましたね。
「お前作品紹介はブログでやるんじゃなかったの」という声が聞こえてきます。

そのブログの更新ですが、勝手ながらこの度終了致しました。
もう過去作については語ることがなくなってきてしまいましたのでね。
自分の作品について無理に言語化するのもあんまり良くないと思いましたので、
今後は各おすすめリストを定期的に更新するのみに留めようと思います。

とはいえ、やはり新作については逆にいっぱい語りたいことはありますから、
その部分だけnoteに移して継続することとしました。

というわけで、これからネタが無い時などはこういった記事を上げるようになると思います。


原曲出典:東方地霊殿

以前Youtubeで行ったアンケートにおいて、
『トータスドラゴン』『妖怪裏参道』『禁断の扉の向こうは以下略』『東方妖恋談』を抑えてアレンジ対象に選ばれました。

そういえば、これも獣王園でアレンジされていましたね。
まさか現代東方作品においてLMやVGの音を聴けるとは思わず、
感激した記憶があります。

……というのは全く忘れておりまして、
完全に原曲版のアレンジとして制作しておりました。
まあテンポ遅くなってハープなどが聴き取りやすくなっただけだし別にいいかあ

今回のアレンジではピアノを軸として、
ヴァイオリンとチェロが華やかに彩るといった形の編成としました。

最近のごひゃお作品はピアノ軸が多いですね。
『緑眼のジェラシー』『永遠の三日天下』『偶像』『無間の鐘』『Mono EYE』
どれもそんな感じです。
私はそもそもDAWを開く前に鍵盤を叩くタイプなので元からピアノとの相性が良いのですが、
今年はMIDIキーボードを買ったのもあって、これまでよりも調子が良かったです。

一周目は全て、二周目はCメロと後半のサビでピアノはメロディを担当しています。
それ以外はハモったりコードを弾いたりで弦の補助を。

この後半サビですが、お気付きの通り原曲には存在しません。
ゲーム中で聴くとサビは一回でもいいんですけど、
曲単体で聴くとなんか物足りないというか、少し寂しいままで終わるような気がしたので、
今回のアレンジでは元気を取り戻すように繰り返させていただきました。

『死体旅行』といえばやはりその明るさが魅力と思うんですよね。

2023-24年の私の東方アレンジもしくはその原曲を全部聴いて頂くとわかるのですが、
もともと私ごひゃおのアレンジスタイルがダークという点を差し引いても、
『死体旅行』だけは底抜けに明るいというのがわかると思います。

Aメロをヴァイオリンで繰り返したのもだいたい同じ理由からですね。
今回のアレンジは

雨上がりの昼過ぎ、ご近所のいいとこの猫ちゃんが、塀の上であくびをしながら「のび~~っ!!」としているイメージでアレンジしました。
でもこの子、ちゃんと妖怪。

↑のような感じで作りましたので、
まずは昼過ぎという静かな時間を表すパートがAメロ一回目、
「ご近所のいいとこの猫ちゃん」は二回目で登場、みたいな。
そういうイメージです。

猫とヴァイオリンは相性が良いですね。
猫の美しさ、可愛さ、そして呑気なところを表現するにはうってつけの楽器です。
まさにヴァイお燐なんつってね。


今年はピアノだけでなく、の出番もそれなりに多かったと思います。
今回のほかですと、
例えば

『緑眼のジェラシー』

そして、

『永遠の三日天下』

あたり。
前者はヴァイオリン、後者はチェロがメインです。

MIDIキーボードを買ったことの一番の利点がですね、
ピッチとモジュレーションを自在に動かせるようになったというところなんですよ。
今までのようにポチポチせずに、
動かしたいタイミングでコントローラーを操作してギュンと動かせるようになったのです。

弦楽器はピッチをコントロールしてナンボです。
まだまだ上手にできているとは言えませんが、
それでもしなやかに、伸びやかに、
『緑眼』では貧しい心を煽るように、
『三日天下』では静かに沈みゆくその満身創痍を描くように、
そして『死体旅行』では猫のように、
それなりに自在に弦を操れた一年だったと思います。

余談ですが、ここでの「弦楽器」とは、エレキギターのことも含まれます。
『緑眼』そして『少女綺想曲』と、
今年はエレキがメインを張るアレンジも二つありましたが、
それもまた、MIDIキーボードを買った影響だったりします。


でもあれですね、
そろそろ弦のちゃんとしたソロ音源がほしいです。

ヴァイオリンは『緑眼』ではHALion SonicのSolo Violin、
『死体旅行』ではZENOLOGYのPop Violinを使い、
チェロは三作通してHALion SonicのCello Duoを使っていたのですが、
やはりどれもいまいち使いづらいといいますか、
Cello Duoに至ってはそもそもソロですらないために音が遠く、
どうにも思ったような音になってくれないことがままあるんですね。
それならちゃんとその楽器として作られたソロ音源がほしいなって。

物理モデリング音源のSWAMとか良いなと思ったんですけどね、
あれは多分一つ買ったら他の楽器も全部欲しくなる(総額約33万円)と判断して、今は留め置いてます。
全部入りバンドルでも22万ぐらいするし……そんなに一度に金出せんし……
分割で買おうにも審査通るかわからんし……。

一応あれもあれで「楽器を練習するように使い慣れていかないとなかなか難しい」という声もあるんですけどね、
少数編成でちゃんとした音を出しているところを聴いてしまうと、
やっぱり「この音源いいじゃん」ってなるんだな。


次はチェロの話でもしましょうか。

今回の『死体旅行』では、
チェロは二周目から登場します。

作業をする前にどんな感じにするかのシミュレーションをしていたら、
二周目という概念が生まれ、突然チェロが生えてきたのです。

まあそりゃあそうか。
あんだけヴァイオリンが前半で自由に動いて、
ブレイクを挟んでから二周目に入るとしたら、
そりゃあ次にメロディをやるのはチェロしかないですよ。
ごく自然なこと。

それに私、チェロが旋律を奏でるのって好きですからね。
他の楽器では出すことのできない独特な魅力があります。
『緑眼』や『三日天下』でもたまにチェロが前に出てくるのは、
そういう私の趣味が絡んでいるところが大きいです。

二周目のサビ後半
一周目とは逆にヴァイオリンが抜けピアノがメインメロディを務める部分。
ここで今作最大のチェロの聴かせどころがやってきます。

そう、今回のチェロの山場は二周目Aメロじゃあないんですよ、
サビでピアノの下を支えるフレーズが今作におけるチェロ最大の見せ場なんですよ
あすこに私の思うチェロの魅力が全部詰まってるとまで言ってしまっても過言ではないともいます。
すみませんやっぱりちょっと過言です。

でも分かります?
あの高さであの動きができる楽器って滅多になくないですか!?

確かにホルンやファゴット、あとは音域的にはクラリネットもそうか、
そういった楽器でも同じ高さの音を出すことはできます。

しかし、彼らにあんなに自由で伸びやかにあのフレーズを奏でることができますか!?
私は想像できないなあ!?

そうなんですよ、チェロは息を使わない弦楽器であるがゆえに、
ヴァイオリンと同じ伸びやかで美しいフレーズを、
あの対抗馬が少ない領域で好きに奏でることが出来る
んですよ!!

それを構成上制限が設けられるただのハモリに充てるという贅沢。

チェロの美しさは、
そんな贅沢な使い方をされたときに発揮されるものと思っています。

ゆえにラスサビに盛り込んでやったぜ!!
一周で満足するな、最後まで聴け!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


取り乱しました。
そうだな、最後にベースの話でもしましょうか。

皆さんお気づきでしょうか、
今回のアレンジでは私、エレキベースを使用しておりません。
代わりにピアノが上へ下へとダバダバ動き回っています。

いやね、本当は入れたかったんですよベース。
流石にピアノだけだと芯が細くなるから。

で、入れてみたらなんか違ったんですよ。

今回はピアノの邪魔をしたくなかったのであんまり動かすことができず、
かといってこの比較的騒がしいリズム感の曲でベースにただの伸ばしとかをさせると少しノリが悪くなるので、
今回の低音部はTrilianのシンセベース各種(Complexus 16ths、Electric Train Trip 2、Funky Wet Obies、Flitter)と、
今年割と活躍していたRetrologue 2のFollow Meに譲ることといたしました。
まあ、ミックスのときに何を思ったか小さくしすぎてもう全然聴こえないんですけど。

この一年間で、そういった現象が起こったのはこれが三度目です。

一回目は『渡る者の途絶えた橋』

二回目は
『人形裁判』

です。

前者は強く刻むバスドラムと、今回同様低音でガンガン鳴らすピアノに丸ごと空間を譲り、
後者はサビ以外の部分でより印象的にFollow Meを鳴り響かせるため(或いはそれがないサビの軽やかさを際立たせるため)にベースを抜いています。

以前の記事には、私ごひゃおは84Hzを蛇蝎の如く嫌う姿をお見せしました。
ベースにとって84Hzや150Hzって、割と大事な帯域であることが多いんですよ。
でも84Hzは強調すると一発で全体のバランスが台無しになりますし、
150Hzはそもそも音が遠く、強調するのにはあんまり向いていません。

私は低域好きではありますが、84Hzと150Hzはそうではありません。
際立ってほしいのはもっと下の35Hzなんです。
その領域を使うのはシンセベースが圧倒的に多く、
エレキベースではベースエキサイター系のエフェクトを使わなければそこまで下りることはできません。

「ならエレキベースを使って不自然になったときはわざわざセオリーに則って入れる必要は無いんじゃねえか」
というのが、今年何度もミックスを行ってきた私が行き着いた結論の一つです。
基本的な楽器であっても取捨選択すべきなんですね。

低音でピアノをガンガンやらせたい時は素直にそっちに譲って、
その代わりにバスドラにはいつも以上に強く鳴って頂いて、
最低域はシンセ系で補うのがいいんじゃないかな〜と、私は思うわけです。

ガンガン鳴らす低いピアノって昔からずっと好きなんですよね……
今回もCメロ直前の転調部分で輝かせることができたと思っています。

『橋』のイントロでもそうでしたが、
ああいうふうに精神に一発ガァーンとインパクトを与えるならば、
その役はピアノの低音部に任せるのが一番だと考えています。
これは私の好きな響きの一つでありますので、
来年も何かしらの曲で聴けるのではないかと思います。
確証も保証も全くありませんが、無責任に「乞うご期待」とだけ言っておきましょう。乞うご期待。


そんな感じでしょうか。
なんかまだ語りたいことはあったはずなんですが、
あんまり思い返しても出てきませんでした。
また他の作品に絡めて話せるときにでも取っておきましょう。

さてと。
『死体旅行』を以って今年の新作投稿は終わりました。
あとは来週もう一本過去作をYoutubeに投稿して、
最後の週はどうしようかなあ。

……そういえば、さっき「2023-24年の私の東方アレンジもしくはその原曲を全部聴いて」なーんてことを書いてたな。
ふーん……

ちなみにですが、次回の新作は2025年1月1日公開を予定します。
時間については空いた日にアンケートを取る予定ですが、
とりあえず元日にごひゃおの新作が出るとだけ覚えておいて頂ければと思います。

できれば今年最後の動画で少し予告したいな。
どういう形でやろうかは今考えていますので、
まあまずは来週の動画をご覧になって一、二週間お待ち下さい。

では今回はここまで。
最後にいつもは記事頭で行っている宣伝をばさせていただきます。


宣伝ゾーン


ほい以上。私でした。
また次回。

【お知らせ】
最近また鬱っぽくなってきたので、
来週火曜日のnoteはお休み致します。

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ごひゃお
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