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モニーク・フリードマン展のカタログ

金沢の21世紀美術館で2012年に開催された、フランスの現代アーティスト「モニーク・フリードマン展」のカタログが美しい。 3枚合紙の固い表紙にシルク印刷の鮮やかな黄色と、作家サインの箔押し。 背部分はカンレイシャがあえて露出された製本で、中の本のさまざまな色合いが透けて見えるのが、作家の美しい色彩を全面に表した作風とつながって面白い。 制作はサンエムカラーさんという印刷会社だった。 https://www.sunm.co.jp/topics/work/379

    • 土地と布の表情:クリスト&ジャンヌ・クロード

      クリストが亡くなりました。 一度彼らの作品を体験したかったけど、叶わぬ夢となりました。 パリの凱旋門のプロジェクトは実施されるようだけど、もう少し広大な作品を見て体験したかったな。 以前、21-21に来日した際にいただいたサイン。 日本とアメリカで同時開催したプロジェクト "Unbrella"。 死者が出てしまったのが残念だけれど、日本での唯一のプロジェクト。 個人的に好きなのは、ニューヨークのセントラルパークの"GATE"。 雪の中のオレンジの美しさ。 パリのポンヌ

      • John Lennon Summer of 1980

        思わずジャケ買いしてしまいました。 ジョン・レノンの死の年の夏、8人の写真家によるオノ・ヨーコとの写真集。 中目黒の古書店「dessin」さんが、コロナの状況を受けてか、今まで通販されていなかった小さな本や薄い本のオンラインでの販売を開始された。 インスタで日々小ぶりの可愛らしい本がアップされるので、衝動買いの欲求に耐えるのが大変です。 この写真集も正直主役の二人に全く詳しくないのですが、表紙のグラフィックが素敵だったので、つい手に。 夏らしさありますね。フォントの感じと

        • 無印良品ととらやの羊羹

          「かつてデザインは、 平等の名のもとに優れたスタンダードを生み出す役割を担ってきた。 しかし高度成長を経て、 目先の商品を売るための手段に成り下がった。 私はデザイナーであることを恥じている。 これから提案するのは、 目先の経済ではなく、 栗の木を植えその木が成長し、 やがては人々がその実を味わい、 木陰で憩えるような、 長い目で未来へと持続するプロジェクトだ。 企業はそうした視点を持つべきではないか」 引用元:株式会社良品計画プレスリリース「ATELIER MUJI GIN

          LIGHT YEARS

          福岡に行くと立ち寄るお店「LIGHT YEARS」。 普段出会えない布や陶器に出会えます。 写真はモロッコのタムグルートという街で昔から作られるポタリー。 グリーンの色合いが好きです(色盲なので自信なし)。 何かの実なのか、ナッツのようなものが埋め込まれているのがアクセントになっていて実にチャーミングです。 こちらはインドのパッチワークされたヴィンテージキルトを奄美大島で藍染されたもの。 一見一枚の布なのですが、よく見ると継ぎ接ぎされていて、すべて表情が違う。藍染、泥染、

          LIGHT YEARS