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自分の言葉はどこに置いてきた?

日記

バンコク駐在の奥様たちがすることといえば、マッサージ、プチ整形、脱毛、シミ取り...などなど。
日本より安いというのもあるし、みんな仕事をしないので何かと都合がいい。

というわけでわたしも帰国に間に合うように脱毛を始めていた。18回が帰国までに終わるようなペースで進めていたのだが、残りが少なくなった今、腕の内側に黒ずみがあることに気がついた。

私の通っているサロンには日本人スタッフがひとりしかいない。希望すれば常に日本人スタッフに施術してもらえるが、私はそうしていないので、10回以上通って日本人に当たったのは2回。
実際、タイ人スタッフの施術と日本人スタッフのそれは違う。日本人がいることを売りにしてはいるが、彼女たちは(入れ替わりでタイに来る)タイ語はもちろん英語も話せるわけではなく、おそらく技術の指導というのはむつかしいのであろう。タイ人スタッフの施術はなかなかにスリリングだ。

私の腕にある黒ずみの原因はわからない。ただ、心当たりがその脱毛にあるとしかいえない。
ちなみに私はそもそも掌蹠膿疱症というめんどくさい病気を持っているし、世の女性の10%も美容的な方面に興味がない。
料理の仕事をしていたからマニキュアはしないし厨房は暑かったのでかろうじて眉毛を描くだけでメイクはしない。ファンデーションも塗ったことがない。腕にはバイクで転んだ時のキズとかがさわがしくあるし、掌蹠膿疱症の薬のステロイドの色素沈着で両方の指が黒い。(洗ったら落ちるんじゃないかと思うくらいに)多くの女性がこんな手では生きていけない!と思うようなありさまである。

で、そこに新たにまだらの黒ずみが誕生した。
私としてはまあタイにいるのに日焼け止めも塗らずにタイ人が施術するレーザー脱毛を受けているのだからその代償なのかなと、なんとなく思った。(これはタイ人をバカにしているとかではなく、彼女タイには向いていない仕事なのだと思う。少なくとも日本人に施術するという意味では)が、夫にうっすら話してみたら、それはまず一度サロンに話してみるべきだという。

そういうわけでひとりしかいない日本人スタッフにLINEをしたのが昨日。(おそらく日本人スタッフの仕事のひとつはそのような日本人のお客の対応なのだ)今いる日本人スタッフは若い、わたしからすれば「お嬢さん」と呼んだ方がいいような感じの子で、一度施術してもらった時も、こちらが気を使わなくてはならないような感じの危なっかしさだった。(技術ではなく、人として)わたしがお母さんだったらこの子をひとりで海外にやるなんて!という感じだ。


昨日と今日、LINEをやりとりして感じたこと。


彼女はそういうお客さんに対しての対策は全くできない。圧倒的に経験値が足りていない。上の誰かの言葉を伝えるだけ。しかもかわいそうなのが、わざわざわたしに電話をかけてきたことだ。上司に言われ、その電話をかける前に相当セリフを練ったのであろう。呼吸が浅い感じでこちらが苦しくなるほどであった。その電話で私は「はい」としか言っていない。彼女が私からの恨み辛みを待っているだろうタイミングで「もういいですか?じゃあ、またよろしくお願いします」と話を終えた。彼女は相当気が抜けただろう。

でも、人は、人と人は、自分の頭を心を使って言葉を使った方がいいとわたしは思う。その方が伝わる、と思う。これも受け手によるのかな...ますます人間がキライになるな。

ただ、世の中には理不尽なことを言ってお金を返せとかいろいろ言うクレーマーみたいな人がいるんだろうし、脱毛界隈とか、そういう人がいかにも多そうだ。

わたしはそういうふうに自分の頭で考えなかった言葉を言われたり、負わされるリスクを考えてひとこともあやまらなかったり、今話している人じゃない誰かの気配を、それも、その問題から逃げようと必死になっている誰かの気配を感じるのがものすごく嫌だ。涙が出るほどくやしい。腕が黒くなったことよりも...ってこともないか...

いずれにしてもめっちゃ頭にきてるぞ!バンコクの!脱毛サロン!


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