日本製花火 第9回空色杯500文字未満 投稿作品
「綺麗な花火……」
嘘だ。貴女の眼はホワイトアウトしてる筈、真っ白だ。補助電脳の表したものだ。
「凄い音!」
いあ、1mmも爆裂音何て鳴ってない。補助電脳が貴女の気分が良くなるようにフィードバックしてる。
貴女を失うと、種が途絶える。
「そうだね、とても綺麗。やはり、花火は日本製に限るね」と、僕。
「その為に日本に来たんだもん」
「どう?私の浴衣姿は?」
「凄くいいよ、胸が手軽で」
「何て事いうの!?確かに和服は胸が大きすぎない方がいいけど」
「人並みにあるのよ!?、これでも」
「さらしを巻いてるの」
僕は彼女のツンデレですこし意地悪な彼氏と補助系全ての演算装置で統一している。
意外なことに結構なリソースを消費する。
地球に還りつくまで、あと一年。
全宇宙に人類を退避させるノア計画は失敗し、まずは、振り出しに戻す作業を実行中だ。
駒は、彼女一つしか無い。
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