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【往復書簡エッセイ No.23】プレ介護の現在地・父親編(その2)

レラちゃん、こんにちは!

お父さんとお母さんがご自分たちのできる範囲で ”お二人の” 旅の時間をちょっぴり楽しみ、レラちゃんも一人行動。そんな時間が持てる旅だったのがステキだね。早くも時間が過ぎ去ったけど、しっかりと刻まれた思い出が双方に残っているね。

今回は父の状況の備忘録。最近の様子を書き留めました。


プレ介護の現在地・父親編(その2)

9月半ば、父の認知症状の定期検査へ。MCI(軽度認知障害)の父は、半年ごとにメンタルテストを受けている。

残念ながら前回より点数が下がり、認知症と診断される境界の点数になってしまった。先生は優しい言い方でボーダーラインと言ったけど、実質的にはMCIで既にグレーゾーンだったのが、認知症の方向へと一歩近づいたことに変わりはない。

この半年を振り返ってみれば、やっぱりね、そうだよね、という感じの結果である。4月下旬から腰の圧迫骨折をキッカケに、週1回のデイサービス(軽運動と脳トレ)を休むこととなった。7月下旬に腰が治ったあとも父はデイサービスに行き渋り、休み続けていた。

遠隔からの私の説得は上手くいかず、一緒に暮らす母は父の要望を優先してしまって頼りにならない。母がデイサービスに休みの連絡をしてしまうのである。

デイサービスの利用で認知機能がよくなる感じは、正直言ってわかりやすい形ではほとんど現れなかったが、しばらく行くのを止めると明らかにガクッと悪化することが今回よくわかった。あまりうれしくない発見だが。

病院の先生は、デイサービス再開でテストの点数回復はあり得ると言ったが、どうなのだろう??

当事者である父自身は、今回の検査結果に特に反応することもなく淡々としている。わかっているのかいないのか……。

ふつうにテンポよく会話のキャッチボールができているときもあり、まだら状態である。できないときの割合がこれから増えていき、周りも段々それに慣れていくのだろう。

とりあえずデイサービスの利用再開をやや強引に設定し、母にも父を休ませないでとお願いしておいた。その後は一応問題なく通っている。

気候がよくなり、休んでいた家庭菜園も再び始めた父。ガーデニングに精を出してもらおうと、私はときどき花苗を贈っている。父のためにと思っていたが、花々に癒されているのは私自身なのかもしれない。


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