入院三日目
昨日手術終了 特段の夢なし
全身麻酔も4度目となるとなんの不安は無し
麻酔医師が行きますよって声を掛けてくれて、5を数えるまでもなく、行ってきますと言って意識が薄れていった。
今回のターゲットは、膀胱に棲みついた新生物です。
2ヶ月くら前に血尿が出て、泌尿器科で診断された。
写真を見るとイソギンチャクというかカリフラワーというか見たこともない奴が手を振っていた。
すぐさま市立病院の紹介状をもらい、再度検査を受けたらこれは顔つきが良いから心配するなって、暗示の言葉を頂いた。
それから今までは良い子の生活を心がけた。
早朝からウォーキングをしたり、甘い物を控え免疫力があがるという物を調べたり、多少の悪あがきをしたものです。
その結果かわかりませんが、術後に聞いた話では、当初より少し小さくなっていたと言われた。これもドクターのサービスレクチャーかもしれませんが。
それでも五年生存率80%位あると言われている様なので、後5年だと八十七歳か、ちょっと長いなボケの方が心配だなぁて感じでいます。
この新生物は宿主の楽感的性格に弱いと聞いたことがあります。ここの宿主はとことん楽観主義だぞ。
その例1 妻には心配をかけるし、お手間もかけるので事前に罪滅ぼしとして、旅行に行くことにした。私が妻にしてやれるご奉公は車の運転しかないのだ。今までも、北海道から九州まで車でほぼ制覇したのも、私達の思い出です。
今の時期やっぱり紅葉狩だろうと決め付け、苗場のドラゴンドラを楽しみ、奥只見から奥会津に抜ける国道352号線を走った。この道は別称酷道とも言われており、全線舗装はされてはいるが、狭さと多カーブの道はちょっと気合を要する所だ。
苗場から魚沼市を経由して枝折峠を抜けた。峠のその前後の紅葉は絶景の極みと太鼓判を押す。この間をシルバーライン(全線20キロの80%がトンネル)を使えば難所は回避できるが、私がそんな事をするはずが無い。人生のチャレンジャーなのだ。助手席の妻の恐怖心にお構いなく。(ごめんなさい) 銀山平から遊覧船に乗り奥只見湖ダムを往復した。ゆったり走る船上からみる景色が又格別。銀山平から尾瀬の入り口までのコースが酷道だ。尾瀬まで38キロの標識を見て、何キロ走っただろうとかメーターを見ると、未だ3キロしか走っていないなんていうところなんです。でもそのゆっくり加減が紅葉見物にはうってつけというものでした。
尾瀬の入り口から檜枝岐村を抜けるところの紅葉も素晴らしかった。
絶景とか格別の景色とか素晴らしい景色とかいうが、もっとマシな表現は無いのかという声が聞こえてくるが、わたしにそんなことを要求するのは「不可能」というものです。
裏磐梯に到着したのは6時を回ってた。奥只見ダムまでシルバーラインで行って、遊覧船をダム湖30分のコースにすれば、もっと時間の余裕があったと少し反省です。(いつも後の祭りですが)
次の日は安達太良山のロープウエーでの紅葉狩りです。時期的に一週間遅かった様ですが十分堪能しました。
ロープウェイで同乗した方は奥様が八十七歳で配偶者の方は九十歳を超えていたと思われます。私たちは旅先で人との会話を楽しみにしています。毅然として凛とした姿は、これが日本の宝だといつも思わせてくれます。山形月山、日塩街道の件は省略
後日(入院の前)に感想を聞くとちょっと疲れた様子でした。矢張り寄る年波を考えないとね、と言っている最中退院したら何処につれて行ってくれる? と催促。道路が繋がっていれば沖縄でも良いよと言ったが、ただ海の上を走っってもどうかな? 沖縄は飛行機にしよう。