フィンランドの高等学校
Joensuuから車で1時間ほど行ったところにある、
Upper secondary school、高等学校を見学した。
山間にある、小さな学校で、生徒数は87名ほど。
フィンランドでは、8月中旬から新しい学年がスタートする。
訪れたのが、5月の最終週だったので、学年末テストの真っ最中だった。
一つの教室でテストを受けていたが、パソコンを使い、それぞれ内容は違うそうだ。インターネットは教師がコントロールできるそうで、テスト中は切られている。
みんな静かに集中して取り組んでいた。
フィンランドでは、15歳になると、自分の学びたいことに合わせて、自分で進路を自分で決める。
1 Upper secondary school 高等学校
2 Professional school 職業訓練学校
高等学校は、いわゆる普通高校。職業訓練学校は、より専門的なことを学べる専門学校のようなものだ。
授業料はどちらも無料。必要なものといえば、テキスト代と、個人で持つパソコンぐらいだそう。パソコンの購入についても、学校がアドバイスするそうだ。
フィンランドにも、宿題はある。
しかし、宿題の形式がおもしろい。数名のチームを作り、取り組む。学校のホームページから課題を見て、すべてパソコンを使う。
授業を選び、自分で時間割を組み立てる
自分の受けたい授業を選び、自分で時間割を作る。6週間授業を受け、その後の1週間がテスト期間になる。フィンランド語と英語は必須。日本の大学の単位形式と同じような仕組みだ。
「自分の進路が決まらなくても大丈夫。必ず見つけられる。」
校長先生が話してくださった。それほどの自信がある教育システムなんだろうと感じた。
それぞれ3年間だが、生徒が望むのであれば、高等学校と職業訓練学校も、どちらも並行して4年間通えるそうだ。
「こうしなければならない。」とう脅迫概念。
「こうすれば、こうなる。」という安心感。
この二つの感情が、日本の教育を大きく揺さぶっているような気がする。将来への不安から、右に習えをしてしまう気持ちもわかる。
さて、個人の自由、選択の自由が確立し、人々に平等に学びの場を与えられているフィンランドの教育が、果たして日本の教育として成立するのだろうか。