オレ流クソ主観素人お笑い論12「やり尽くされたこと」
やり尽くされたことをネタにして笑いを起こすのはかなり難しいと個人的に思う。
まず、漫才やコントでよくある題材を箇条書きにしてみる。
・桃太郎
・結婚の挨拶
・道で肩と肩がぶつかる
・タクシー運転手
・服屋の店員
・ファーストフード
・アンパンマン
・デート
・早口言葉
・告白
・合コン
・席を譲る
・葬式
・寿司屋
・忍者
・旅館
・ラーメン屋
・会社員
・浦島太郎
・医者と患者
・面接
・学校の先生
・上司と部下
・野球
・居酒屋
など、挙げたらキリが無いくらい題材というのは無数にある。
これらの題材を使う場合もそうでない場合も、どう面白くするかが芸人の腕の見せ所となる。
例えば全然面白くない例えを言うけど、桃太郎のコントをする場合にきびだんごを1つくださいに対して「嫌だ」と言うボケがあるとする。
ありがちなボケであるため、「嫌だ」に対しての強烈なツッコミが求められる。
「嫌だ」の一言をどう面白くするかが鍵となる。
逆にボケに重気を置くのであれば「このきびだんごは全治癒の効果があるから嫌だ」など、なぜ嫌なのかの理由をつけるなどしてボケのクオリティをあげることが求められる。
とにかくやり尽くされていないボケ、ツッコミを考えて聞き手の想像を超えなければならない。
忍者に関してはアルコ&ピースの漫才が有名だ。
巻物取りに行くならお笑いをやめろという説教が始まり、最後は寸劇で終わるという、聞き手の想像を超えるメタ漫才。
鳥になりたいネタも然り。
漫才自体をいじった漫才という設定にして喋るなら、題材はやり尽くされたもので構わない。
ファーストフードネタはサンドウィッチマン、席を譲るネタは笑い飯が印象的。
やり尽くされたことであっても、漫才やコントに個性が出せるなら笑いになるから全然構わない。
タクシー運転手のネタで爆発を起こしたのはぺこぱが印象的。
ネタの内容自体はやり尽くされたものだが、ツッコミが誰もやっていないことだった。
よってその新鮮さ、斬新なツッコミが笑いになった。
早口言葉ネタだと金属バットが印象的。
漫才に個性がしっかり出ていて、題材以外の部分にも個性を出せていた。
早口言葉自体も聞いたことの無い新しいもので、金属バット特有の危なさも出ていた。
このように、やり尽くされたことを題材にする場合、見る側の想像を超える個性を出せなければならないことがよくわかる。
他にもラーメン屋ならからし蓮根、寿司屋ならヨネダ2000、居酒屋ならさや香など、挙げたらキリがないくらい斬新な芸を閃いてる芸人は無数にいる。
オレもネタを書いたことがあるからわかるが、やり尽くされたことや展開が読めてしまう芸をやるならそれでも笑わせられる力業、技術が必要で、それが自信が無いならやめといた方が良いかもしれない。
あくまでも個人的な意見だが。
なかなか難しいものだ。