【アーマードコア6】クリア済みレビュー! 完璧で究極のロボットアクション!!
※本記事にはチュートリアルまでの画像、ならびにネタバレにならない程度の画像を使用しております。
※また、本記事は1周目クリア時のレビューとなります。
▼『アーマード・コア』シリーズとは
まずは、アーマード・コアシリーズについて簡単に説明しよう。
アーマード・コアシリーズは、1997年7月10日に「フロム・ソフトウェア」より発売された『ARMORED CORE』を第1作としたロボットアクションゲームだ。
本作、『アーマード・コアVI ファイアーズオブルビコン』はシリーズ16作目のタイトルであり、過去作から約10年ぶりの新作となる。
本シリーズは過去作から熱狂的なファンが存在しており、コアなタイトルではあるものの新作を待ち望んでいた声は多く、突如として約10年ぶりに発売が決定された時は”X”(旧Twitter)にてトレンド入りをしゲーム界隈を大きく賑わせた。
歴史の長いシリーズかつナンバリングタイトルということで、「過去作をプレイしなければ楽しめないのではないか?」と危惧しているプレイヤーの皆々様はどうか安心して欲しい。
本作は過去作との直接的な繋がりはなく、全く新しい舞台設定となる為、予備知識などは必要ない。ぜひ、気軽に手に取ってみて欲しい。
▼どっしりとした世界観
本作は、ルビコンという辺境の開発惑星にて、コーラルという新物質を渦中に様々な組織が抗争を続けているというストーリー。
プレイヤーは独立傭兵という立場となり、人型兵器「AC(アーマード・コア)」を用いてあらゆる組織や人物からの依頼をこなしていくことなる。
本作の舞台である封鎖惑星「ルビコン3」は、過去のとある出来事により荒廃しており、ディストピアのようなイメージを受ける。
その中で生きていく惑星の人々や、コーラルを求める組織など様々な思惑が渦巻く暗い世界観だ。
ストーリーに関してはそのほとんどがキャラクターとの会話やブリーフィングにて語られていくことになる為、少し説明不足だと感じるプレイヤーもいるかもしれないが、逆に言うと簡潔にまとめられており、長い説明なども無い為、ゲームプレイに集中でき退屈にならないのが良いところだと感じた。
登場人物達の顔なども一切登場せず、声とエンブレムや機体のみの登場となる為、情報の少なさもポイントが高い。
▼完璧で究極のロボットアクション
ロボットアクションゲームといっても様々なものがあるが、本作は機体や武器の重さを感じつつ、ホバーやスラスターによる三次元的な超高速アクションが楽しめる。
高速アクションが可能なロボットアクションゲームは多数あるが、ロボットや攻撃が当たった時の重さと高速なアクションを両立できているゲームは数少ない。
しかし、本作は機体や攻撃の重さをリアリティに表現しつつ、超高品質な高速ロボットアクションを実現しており、絶妙なバランスで表現された最高峰のロボットアクションゲームとなっている。
また、アクションゲームとしても一級品であり、一見「操作が難しそう」と感じる本作だが丁寧なチュートリアルが用意されており、どれも直感的な操作となっているので、多少アクションゲームに触れてきた人であれば操作はすぐに馴染んでくるだろう。
こちらの攻撃手段は多岐にわたるが、基本的には敵の攻撃を地上空中による立体的なアクションで回避し、射撃や近接攻撃にて敵の「スタッガー」を狙うという流れとなる。
「スタッガー」とは敵が一時的にダウンする状態のことで、敵をスタッガー状態にするには、攻撃を絶え間なく叩き込み、敵のACSゲージを最大まで溜める必要がある。
このスタッガー要素が非常に面白く、ただ動き回って攻撃と回避をし続けるだけではなく、あとどれくらいで、どの攻撃を当てれば相手がダウンするのか、ダウンさせたらどの武器で直撃を狙うのか、逆にこちらはどうすればダウンせずに戦えるのかを考えながら戦闘する必要がり、思考が埋め尽くされ余裕のない戦闘を強いられる。
というのも、戦闘時にプレイヤーが考えることは相手のHPを削ることだけでは無い。
上記のスタッガー要素に加え、ACは最大4つの武器を装備出来る為、どの武器をどのタイミングで使用するのか。この武器はオーバーヒートしているから次はどの行動をするのか等、攻撃手段だけでも選択肢はかなり豊富である。
また、受け手についても様々なものがあり、ブースターによる左右上下立体的な動きによる回避に加え、クイックブーストという回避技や、盾を装備した場合はジャストガードなどなど、通常のアクションゲームよりも様々な選択が求められ、まったく飽きさせないアクション操作を楽しめる。
ロボットゲームの醍醐味である機体のカスタマイズ(本作ではアセンブルと呼ぶ)も豊富であり、この要素がよりプレイヤーをアクション沼に浸からせることとなる。
アセンブルは、基本的にミッションで貰えるお金を用いてショップでパーツを購入するという流れになる。
アセンブルできる部分は計12個もあり、各部分に豊富な種類のパーツが存在する為、様々な特徴を持った自分だけのACを組み立てることができる。
特にACの特徴を劇的に変化させるのが武器と脚部となる。
武器は4つ装備できるという特徴上、全距離対応のオールラウンダー型にしたり、マシンガンを両手に持たせて火力特化型にしたりなど、豊富な種類から自分好みの戦闘スタイルを自由に追求できる。
また、脚部には通常の二脚・跳躍力があがる逆関節・ホバリングが可能な四脚・鉄壁の防御を誇るタンクの4つのジャンルがあり、どの脚部を使用するかによってまったく異なった戦闘スタイルになることも本作の重要なポイントの一つだ。
これらの豊富な要素により、「次はこんな機体であのミッションに挑戦してみよう」などのプレイする動機が生まれ、毎ミッションわくわくした感情で挑戦することができる。
また、ミッション中にヤられた際に、リトライ前にアセンブルを変更することも可能である。
この要素も非常に重要で、「あのボスに勝てないから構成を変えてみよう」とアセンブルする楽しさをプレイヤーは必ず体験するというのも良いポイントだ。
敵やミッションの相性に合わせて構成を変更したり、自分の好みを貫き通したり、構成によって変わる戦闘スタイルはまさしく完璧で究極のロボットアクションゲームだ。
▼魅力的なボス達に恋をする
さて、本作のアクション要素について上記で触れたが、実はこのゲームはかなりの数のボス戦が存在し、ボス戦こそこのゲームの最大の魅力となっている。
もちろん、殲滅ミッションやステルスミッションなどミッションのジャンルも豊富でプレイヤーを飽きさせないのだが、本作を語る上で絶対に避けては通れないのがこのボス戦についてだ。
本作には様々な魅力的なボスが多数登場する。
巨大な戦闘ヘリやエリートAC、はたまた規格外の超大規模兵器なんかの相手をさせられることもある。
そんなボス戦はそれぞれがまったく異なった特徴をもっており、プレイヤーの戦法が一辺倒にならないのがプレイヤーの心を常に燃え上がらせるポイントだ。
本当はあのボスがどうとか、このボスはこうだとか語りたいところなのだが、本作のネタバレとなってしまう為、ここでは避けさせていただく。
ちなみに、本作のボス戦の一部はかなり難易度が高い。
そこそこ色んなゲームを触っている筆者でも、攻略するのに3時間以上かかったボスも存在する。
というのも、本作の開発元である「フロム・ソフトウェア」は、死にゲーで名高い「ソウルシリーズ」の開発元であり、フロムのアクションゲームは高難度のボス戦が有名だ。
また、フロムのアクションゲームは序盤にまるで登竜門のような難敵が出現することが多い。その例にもれず、本作にも序盤からプレイヤーを苦しめる難敵が出現する。
今回はネタバレを避ける為、チュートリアルの内容についてのみ語らせてもらうが、このチュートリアルのボスが異様に強いとネットでは評判だ。
プレイヤーの戦闘スタイルによっては苦戦しないで勝てたプレイヤーもいるだろうが、SNSでは「このボスで心が折れ本作を売ってしまった」という声も見られた。
実際に筆者がプレイした時は「これが噂に聞いていたフロムのボスか!」と難敵に心躍ったものだが、そもそも「フロム・ソフトウェア」のアクションゲームについてボス戦が難しいという知識が無ければ心が折れてしまうプレイヤーがいるのも仕方のないことなのかもしれない。
ただ、攻略が詰まるほどの難易度の高いボス戦は少数で、大体のボス戦が何度かリトライすれば乗り越えられる程度の難易度に収まっている為、チュートリアルのボスで詰まったからといって絶望する必要はない。
そもそも本作は、ボスにやられ、ボスの為にアセンブルを変更し、ボスに勝つために挙動を観察し、段々とプレイヤーの動きが洗練されボスに対応できるようになっていくという、まさしくプレイヤーとボスとの恋物語だからである。
とはいえ、もちろん一部戦っていて面白くないと思うボス戦もあった。
そんな時はアセンブルを変更したり、攻略を観たり、一旦別のことをしてみるのも良いと思う。
本作の印象は、アセンブルの可能性とプレイヤー自身の可能性をどれだけ信じられるかによって変わるだろうと感じた。
▼個人的な総評
個人的に、本作は買ってよかった神ゲーであると断言できる。
しかし、万人受けする作品では決してないとも感じた。
ロボットが主体となった硝煙の匂いが漂う世界観に興味がそそられるか、立体的な動きをする高速アクションを好きになれるか、難易度の高いボス戦を楽しめるかなど、プレイヤーの舌に合うか分かれる作品だと感じた。
ゲームのボリュームについても大満足で、エンディングまで約24時間弱でたどり着けたのは良い塩梅だと感じたし、まさかのマルチエンディング要素もり、2週目以降も楽しめる。それ以外にも、過去のミッションの評価Sを狙ったり、インターネット対戦に繰り出したり、隠しパーツ集めをしてみたり、やりこみ要素も大満足のボリュームとなっている。
また、筆者は本作を1周目のエンディングまでSteamDeckで画面出力しながら生配信していたのだが、問題なくプレイすることができたことにとても驚いた。
「高速で動き回るアクションゲームでそこそこ良いグラフィックのゲームだから何度かエラー落ちするだろうな」と覚悟していたが、極稀に音が一瞬途切れたりするくらいで、その他はまったく問題なく快適にプレイすることができた。
横になりながらAC6をプレイできるのは最高と言う他無い。
ちなみに、筆者のAC6生配信は以下からご視聴いただけるので、気になった方はぜひ。
さて、さっさと2周目をプレイしたいので今回のレビューはここまでとする。最後に、AC6の購入を悩んでる人にメッセージを伝える。
気になったのなら、その時点で素質あり。
共に、ルビコンに火をつけよう。
2023/08/27 午後野ゴゴゴ
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