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フライフィッシングの師匠(父)について
30代前半からフライフィッシングを始めた父親は御年65歳。
普段は口調が強くて、何かとむっとしてしまうことも多い。
だけど、父がフライフィッシングを通して教えてくれることに、
悔しいけどはっとさせられることもしばしば。
例えば、父がよく言っているのは、
「フライフィッシャーは所作が綺麗」ということ。
確かに父は器用だし、タイイングやフライを結ぶ姿は
しなやかで美しい。
老眼がひどくなっても、感覚でできるとも言っていた。
丁寧さや整った準備がものを言うフライフィッシング。
父はそつなくこなしているようで、
念入りな準備を欠かさない。
以前、山梨の某川で、父が尺は軽く超えるサイズ感の虹鱒と格闘したことがあった。
結局リーダーの結び目が切れて父は敗北したのだけど、準備に手を抜いたからだと悔しがっていた。
もちろん、準備の大切さなんて、どんなことにも言えることかもしれない。
だけど、フライフィッシングを通して実感すると、
何だか説得力がある。
川や魚や自然は正直で嘘がないからなのだと思う。
フライフィッシングはたくさんの学びと気づきを与えてくれる。
釣りや魚の関係ない私生活でも、思い出して背筋が伸びることもある。
あ〜フライフィッシングに出会えてよかった!なんて思いながら、今日も解禁を待ち侘びている。