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英語にできない日本語たち🤔ってことでミッキーさんの著書のレビューするね!

 お前冒頭からなに言ってんのってくらい当たり前のことなんですが、言語と文化は切り離せません。だから、言葉として意味を置き換えるだけでは翻訳ってできないよね〜つら〜っていう人(つまり俺)向けにめっちゃいい本があったので紹介します! #下品系知的YouTuber の知的な部分をとくとご覧あれ。

半額はアツい🥳

 初期のYouTube Liveを見返していたらミッキーさんがご著書の宣伝をされていいて、hontoで検索したらアウトレットで半額!だったので買ってしまいました。ということで、今回は『ネイティブが感動する 英語にない日本語』のレビューです。noteなので忖度なしで!(書評で忖度してしまうと信頼がなくなるのでね....。)

 ちな、アウトレットは↓ここからどーぞ。

そもそも買ってなかった理由😔

 買って読んだからこそ、ここは素直に言いますね。もともとミッキーさんが本を出していたことは知っていたのですが、買っていなかった理由は、『ネイティブが感動する 英語にない日本語』っていうタイトルがもう「日本スゴイ」系を彷彿とさせるというか、コンセプトがキモいとしか思えなかったから、です笑。レイたん風に言うと「きしょい」。どの言語にもその言語でしか表現し得ないニュアンスはあると思うし、バイリンガルだからこそそれを紹介することができる、ということにはものすごく意義を感じるんですが、このタイトルの感じは無理でした(だって実際日本が大好きな英語ネイティブもいるけど、基本は日本なんか興味ないか知らないじゃん😂)
 いやわかるんですよ。昔『日本人が知らない日本語』的なブームがあったし、そのノリなのかなぁとも思うんですが、表紙にある「日本ならではの『いい言葉』を知っていますか?」ってキモくないですか?冷静に。日本語の言語表現ならでは、くらいだったらいいんですけど、日本てなんやねん。主に日本語圏は日本なだけで、日本でしか日本語が使われていないわけではないし、そういうあれはやめてほしいんですが(本当はここでNationの話とかしたいけど知識不足すぎるので断念)
 あとこれは余談だけど、80年代歌謡曲を履修済みからすると「いい言葉」という表現に恋人を指す「いい人」的な何かを感じられてちょっとシュール😂
 なおここらへんは担当編集者の問題なので、ミッキーさんに責任はありません。

#下品系知的YouTuber の知的なところ

 そろそろ本題に入りたいと思います。ということでまずは #下品系知的YouTuber ことミッキーさんの知的な部分をご紹介。

「英語にない日本語」を通して日本語の再発見をしていただき、今度は逆に「日本語にない英語」や、さらには他の言語や文化に興味を持つきっかけになれば、著者としてこんなにうれしいことはありません。

 これははじめにの最後の部分の引用なんですが、個人的に😏😏😏となったポイントでした。これめっちゃ本で見るやつ!読むタイプのしっかり文章な本で見るやつ!!みたいな。いやあれね。なんでこういう表現になったかというとっていうのを含めて本書の構成をご紹介すると、vol.01〜vol.88まで、ひとつずつ英語にない日本語を取り上げるスタイルになっているのです。
 基本的には、もしも英語で言うならどう表現できるかや、なぜ英語では日本語のときにあるようなニュアンスを表現できないかが解説されています。また以下に引用するように、英語のリサーチもしっかりしたうえで解説がなされているのが本書の特色かなーと(※引用部分の太字は筆者=俺による)。

 左ページの「無理やり英訳」では紹介しませんでしたが、「食い倒れ」の英訳には、もう一つAbliguritionがあります。じつはこの言葉、「食い倒れ」とまったく同じ意味を持つのです。「じゃあ一言で翻訳できるのでは?」と思われるでしょうが、現在のオックスフォード辞書で"obsolete(もはや用いられない)"とされており、事実上の「死語」となっています。
 辞書にも載っておらず、この単語を知る人も少ないため、勝手ながら本書では「英語にない日本語」と認定させていただきました。(p.35)

 それから、「地団駄」の語源の話(p.147)のように、日本語の由来なんかもリサーチされていたりするので、英語学習的な意味合い以外でも興味深く読める内容になっていると思いました。

英語学習に置き換えて話しますけれども

 とはいえ、これは英語にない日本語を紹介する本。これを読んでいてすごく思ったのは、日本語でものを考えていると名詞を使いたくなっちゃうから、その語を辞書で探しがちだと思うもののそれをそのまま英語にするとやっぱへん、なのです。
 例えば、英語では「忘れ物をした」とか言わない、すなわち「忘れ物」に対応する語がない(p.17)というのは本書でも扱われているんですが、日本語の感覚だと「忘れ物をした」みたいに「忘れ物」自体を名詞にしちゃうけど、英語ではI forgot my wallet!みたいに文章で言うのが一般的、みたいな、英作文のときに気をつけたいことを理解する手助けにもなるっていうのが本書のおすすめポイントだったりします。
 ところで、「エンガチョ」(p.180~181)は言葉としては聞いたことがある気がする(???)むしろfingers crossed🤞しか知らなかった笑、ので「エンガチョ」の意味を知れて逆に勉強になりました!的なものも人によってはあるかもしれないです。その「エンガチョ」解説では映画での英語版ではどう表現していたかも書かれているのですが、多くの英語学習者が気にかけているであろう英語音声と日本語字幕の違いみたいなもののの逆バーション(つまり、日本語から英語に翻訳されるケース)の話を聞くのもいいなぁと思いました。
 そういえば、英語にできない日本語の「箱入り娘」(p.189)は、往々にして過干渉やtoxic parents要素があることを踏まえて、俺だったらライトな(Tangledの)Rapunzelみたいな感じって説明したくなっちゃったり....と、どうやって英語にするのか考える楽しさもあったりします。いやディズニーほぼ観ないから、Tangled観たことないんだけど😂(kemioの動画で知った🤣)

なぜか物申してしまう!

 基本気が付くと物を申してしまうタイプの人間なのでこうなってしまうのですが、強いて言うなら、「さん」や「様」を無理やり英訳するなら(p.120~121)ジェンダーを特定しない敬称である「Mx.」もほしかったところ。日本語の良いところはジェンダーによって敬称が変わらないところにあると思っているので!個人的には!!
 そして「手酌」(p.129)。この概念(?)が嫌いすぎて言わずにはいられないんですけど笑。もうね、うちの恩師がめちゃくちゃ反権威主義的な人で、自分のことはすべて自分でやるタイプだったので、飲み会で取り分けやお酌も必要なく、その感覚で育ってしまったので、てめぇのことはてめぇやれよ!(自分で注がないなら飲まなきゃいいじゃん)としか思えない😂😂😂
 みたいな具合に、この本を読むことで、自分がどういう価値規範に親和的な人間なのか知ることができたりするかもしれません笑

面白かったところ!

 そんでもって、独断と偏見で面白かったところのご紹介!主に英語圏の文化を感じられる箇所だと思うんですが、謝罪の感覚について(p.67)、言霊(word spirit)と言葉の力(power of words)の違い(p.73)は面白かったっすね〜。
 それ以外にも、「八方美人」の解説にあった以下のような記述も英語圏の文化を理解するうえで貴重でした。

英語圏の文化では、自己主張ができることを良しとするので、まわりを気遣って意見を言わない人は真意がわからないと思われて、警戒されがちです。
 英語圏でそのような振る舞いをすると「真意がわからない」他に、「この人は自分に自信がないのでは?」と心配されることもあります。(p.79)

 年齢についての文化の違い(p.91)も面白かったし、それだけじゃなくて、英単語にあった意味の話↓もへーってなった!

現代の英語ではほとんど使わなくなりましたが、じつは英語のfearには「敬虔」という意味があるのです。(p.109)

 なお、語学塾メンバー的には「甘える」(p.113)でお母さんにガチギレされた話とかめちゃくちゃ笑えると思います。詳細は↓で。

 あとは「独り相撲」(p.119)のところでドン・キホーテの話がでてきたところも気に入ってます。俺自身はミンクス作曲のバレエ作品が好きだから情景が目に浮かぶだけなんですけど、面白かった。

結論:第一言語が日本語の英語学習者におすすめ🙆‍♂️

 そんなこんなでで、「食わず嫌い」(p.22)をしていたのですが、読んでみたらさすがミッキーさん!な良書でした。どーしても翻訳頭が抜けきらない、最初から英語で英文を作る段階にきていない人にめっっっちゃいいと思います。ぶっちゃけタイトルと装丁のコンセプトさえ変えれば同じ中身でももっと売れる気がするってくらいよかった😂
 俺自身も読んだとはいっても、英語表現を暗記したわけでもなんでもないので、都度都度読み返しながらアメリカのドラマとか見てみたら面白いかな、と思っているところです。日本語の素晴らしさにエモくなることに興味がなくてもじゅうぶん役立つ本!ってのが結論でした🙆‍♂️

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