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なぜハマスを非難しない、おかしいでしょう、日本のメディアは!

ハーベストメールマガジン2023年11月16日より

「イスラエルのための祈り(12)」
-ガザ戦争の本質-

反イスラエルの声
 (1)10月7日の「黒い安息日」以来、イスラエル人たちは苦悶の中に置かれています。テロ組織ハマスの奇襲攻撃により、1,400人以上の人命が失われ、200人以上が人質としてガザに連れ去られました。家族や友人を失ったイスラエル人たちは、深い悲しみを覚えながら、トラウマから立ち上がろうとしています。今彼らが最も必要としているのは、理解と励ましのことばです。しかし、現実的には正反対のことが起こっています。

 (2)テロリストたちの残忍な行為を目にした国際社会は、最初の1週間ほどはイスラエルに対する同情心を示しましたが、ガザ戦争の進展とともに、急速に反イスラエルの姿勢を取り始めました。これほどの短時間で、「反ユダヤ主義」という人類が抱える古き問題が息を吹き返すとは、驚くべきことです。
 
反イスラエルのメディア
 (1)一般のメディアは、反イスラエルの論調をくり返し拡散しています。日本のメディアも、例外ではありません。11月14日(火)の日経新聞第1面のコラム「春秋」に、こういう文章が掲載されました。コラムニストは、最初の4分の3を使って2018年の映画「テルアビブ・オン・ファイア」の解説を行った後、こう締めくくります。「パレスチナ自治区ガザ地区が、今またイスラエルの攻撃にさらされている。地区最大のシファ病院は電気や水の供給を失い、乳児数十人が命綱とする保育器も止まった。ガザでの子供の死者はすでに4,500人超。子供たちに一刻も早く水を、食料を、安全を。町では冷蔵庫が使えず、頼りの缶詰も尽きかけているという。」
 
 このコラムを読んで、筆者は少なからぬ衝撃を覚えました。このコラムでは、「イスラエルは悪だ」という印象操作が行われています。悲劇の原因がハマスのテロ攻撃にあることには全く触れないで、反撃するイスラエルが悪いと言わんばかりの論調です。ガザの一般市民が被害に遭うことは、確かに悲劇です。そしてその責任は、一般市民を「人間の盾」として用いるハマスにあります。コラムニストは、「ハマスよ、ただちに戦いを止めよ」となぜ言わないのでしょうか。
 
 (2)いくら時間が経過しても、次の3点は覚えておく必要があります。①ハマスは、イスラエルに奇襲テロ攻撃を仕かけた。②イスラエルは、ホロコースト以来最大の被害を受けた(1,400人の死者)。③今イスラエルは、生存をかけた戦いを繰り広げている。
 
ガザ戦争の本質
 (1)ガザ戦争は、死者のための報復戦争ではなく、生きている人を守るための戦いです。敵に復讐するというのは、文明国にふさわしくない野蛮な考え方です。イスラエルは、そのようなスタンスで戦っているのではありません。ガザ戦争は、イスラエルにとっては、生きている人を守るための戦い、つまり自衛戦争です。イスラエルを「ジェノサイド国家」と断じる人たちが理解していないのは、この点です。ハマスの最終ゴールは、イスラエルせん滅です。このことは、ハマスもヒズボラも、そしてイランも、公言してはばからないことです。ガザ地区に掘られたトンネル網、武器弾薬の貯蔵量、学校や病院の中に設けられたハマス関連の施設、これら全てが、イスラエルをせん滅させるというハマスの決意の強さを示しています。
 (2)IDF(イスラエル国防軍)は、北部の住民が、南部の比較的安全な地域に避難するようにあらゆる手段を用いて呼びかけてきました。住民の避難を許さないのは、ハマスです。ハマスの戦闘員たちは、南部に移動しようとする住民を平気で射殺しています。イスラエル軍が進攻した地区では、ガザの住民たちはイスラエル兵に守られて避難しています。先週だけで、20万人が南部に避難したと報じられています。
 
 (3)イスラエル軍報道官によると、定期的な人道支援物資の搬入が再開されました(10月7日以前の状態に戻った)。850台のトラックが、食料、水、医薬品などを積んで、ガザ地区に入りました。イスラエルは、「この戦争はハマスに対するものであり、ガザの一般市民に対するものではない」と何度も強調しています。またイスラエルは、ハマスに奪われることを恐れて徹底的に拒否していたガザへの燃料搬入にも合意しました。UNRWA(国連パレスチナ難民支援機関)のトラックが搬入を開始しています。これらの措置は、イスラエルがガザ北部をかなり制圧したことを示しています。
 (4)イスラエルは、シファ病院での戦闘を開始しました。この病院には、ハマス最大の司令塔があるとみられています。IDF(イスラエル国防軍)は、病院敷地内へ侵攻する前に、これがハマスとの戦闘であり、民間人は標的でないと強調し、避難民に最大限の便宜を図ってきました。また、ハマスの戦闘員たちに投降を呼びかけましたが、応じる者は出ていません。
 
イスラエルを理解する人たち
 (1)国際世論は、イスラエルを巡って二分されています。11月13日(月)、EU加盟の27か国が、「ハマスは病院や市民を盾にしてイスラエルと戦っている」と、ハマス非難の声明を出し、ただちに、無条件に人質を解放するように求めました。
 (2)11月14日(火)、米国の首都ワシントンDCで、人質解放を訴える親イスラエルのラリーが行われ、約29万人が参加しました。これは、親イスラエルラリーとしての最大の記録です。前日に約30万人規模の親ハマスのデモが行われたばかりですので、親イスラエルラリーには、大きな意味があったと言えます。
 (3)欧米には、ガザ戦争は西側諸国の価値観を守るための戦いでもあることを理解する人たちが相当数います。それと比べると、日本が採用している「バランス外交」は、全くの的外れです。G7の中でイスラエルの自衛権行使を認めていないのは、日本だけです。日本は、ハマスの黒幕であるイランと友好国であることを誇りとしているようですが、イランから見ると、米国との同盟国である日本は、それだけで敵視される存在です。
 
祈りのテーマ
 ①ガザ戦争が、速やかに、決定的に終わるように。
 ②ガザに連れ去られた人質たち(200名以上)が、ただちに解放されるように。
 ③苦しんでいるイスラエル人とガザの住民が、ともに癒やされ、危険から守られるように。
 ④イスラエルの指導者たちに、人道的な視点、知恵、そして勇気が与えられるように。
 ⑤イスラエルの指導者たちが、国際世論に屈することなく、自国にとっての最善を行うことができるように。
 ⑥クリスチャンが、親イスラエルの声を上げることができるように。
 ⑦日本で親イスラエルの発言をしている勇気ある人たちが守られるように。
 ⑧主がご自身の民を守ってくださるように。
 
イスラエルを愛する人たちに上に、神の祝福が注がれますように祈ります。
感謝。中川健一

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