EPAはEUの禁止にもかかわらず、食品への高毒性農薬の使用増加を提案

　近年、米国環境保護庁 (EPA) は健康と環境を保護するという使命から大きく逸脱しています。EPAは、環境の危険に対する警戒的な監視役を務める代わりに、安全性と生態系の健全性よりも業界の利益を優先するような決定を繰り返し下してきました。

●EPAは自閉症と認知能力の低下に関連する農薬を推進している
　EPAは現在、自閉症や認知能力の低下との関連が懸念されるにもかかわらず、アセフェートと呼ばれる農薬の使用を推奨しています。EPAの提案が通れば、次のような作物によく使用されるこの農薬に対する規制が緩和されることになります：
·        芽キャベツ
·        クランベリー
·        トマト
·        セロリ
 　この提案は、欧州連合が数十年前にアセフェートを禁止した主な理由が、人間の健康と環境に害を及ぼす可能性があることであることを考えると、特に問題です。研究により、アセフェートは急性毒性、発達神経毒性、環境残留の重大なリスクをもたらすことが実証されており、衛生と生態系を保護するために制定された厳格な規制基準の下で禁止されています。

　アセフェートは、通常、果物や野菜の外側に薄く塗布され、消費者に重大なリスクをもたらします。アセフェートは、自閉症や多動症など、さまざまな健康への悪影響に関連する化合物です。研究によると、アセフェート処理された食品を摂取した人は、同年代の人に比べて知能テストの成績が悪くなる傾向があります。いくつかの研究では、この農薬が子供と実験用ラットの両方に発達障害を起こしています。科学者は、これらの悪影響は、神経細胞間の信号伝達を妨害するアセフェートの能力に起因すると考えています。これらの調査結果を踏まえると、EPA によるアセフェート規制の緩和の推進は、衛生と環境を保護するという EPA の使命に反しており、私たちが消費する食品の安全性について深刻な懸念をもたらすことになります。

●アセフェートの許容量は？
　EPAの提案は、現在連邦規制で認められている量の 10 倍のアセフェートを食品に使用することを許可しています。この提案は、最近行われた分離細胞に対するテスト結果に基づいています。EPAの代表者によると、細胞をアセフェートにさらしても、アセフェートが有害であるという証拠はほとんどなく、場合によっては全くないと述べています。EPAは、化学物質が脳に与える影響を測定するために、経済協力開発機構（OECD）の支援を受けて新しいアセフェート検査を構築しました。しかし、OECDは、新しい検査は化学物質が人間の脳の発達に変化を与えるかどうかを判断するには信頼性がないことが認められているのです。EPAは、新しい検査方法の有効性を評価するために科学顧問団と協議しました。同委員会は、検査には限界があるため、中枢神経系の発達を阻害する可能性のあるメカニズムとプロセスを正確に表していないと結論付けました。

　科学者たちは、アセフェートのような農薬を含む毒物は、環境や消費財に対して生まれつき敏感な子供たちの発育を阻害する可能性があると認めています。連邦政府が合理性と論理に基づいて行動するなら、アセフェートは禁止される必要があります。

●アセフェートやその他の有害な農薬を避ける方法
　EPA の報告によると、米国で栽培されるレタス、カリフラワー、セロリ、ピーマンの 20％ ～ 35％ にアセフェートが使用されています。食料品を購入する際は、これらの野菜や、上記に挙げたその他の野菜にもアセフェートが使用されている可能性があるので注意してください。有機や無農薬の農産物を選ぶことで、これらリスクを低減させることができます。
自宅にスペースがある方は、有機栽培の作物を動物や昆虫から守るために、できればレイズドガーデンベッド（カバー付き）のベッドを使って、家庭で野菜を育てることを検討してください。レイズドガーデンベッドは、作物のために良質の土壌を維持する機会を与えてくれます。こうした努力は、安全性を確保する上で非常に有効と言えるでしょう。