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40歳以降はウエイトトレーニングをやる
30歳までの若い頃と40歳を過ぎてからでは食事も運動も変えていく必要があります。いつまでも若い頃のイメージを持ち続けることは良いことですが、残念ながら体は確実に老化しています。若い頃と同じことをしていたら、体は悲鳴をあげます。趣味としてやるのは別として、40歳を過ぎたらランニング等の有酸素運動を減らし無酸素運動であるウエイトトレーニングに重点を切り替えるべきです。
なお無酸素運動という言葉ですが、これを「呼吸をしない運動」と誤解している人が多いのではないでしょうか?例えば、無酸素運動の例としてよく取り上げられる100m走ですが、100m走でもスプリンターたちはちゃんと呼吸をしています。無酸素運動とはエネルギー産生機構の種類のことであり、息を止めて運動することではありません。
中高年こそ筋トレが必要
筋繊維には大きく分けて次の3つのタイプがあります。
タイプⅠ(赤筋、遅筋、エアロビック繊維)
特徴:毛細血管、酸素供給を促すミオグロビン、そして脂肪の酸化を促進させるミトコンドリアが豊富で、マラソンなどの持久系の運動ではこのタイプの筋繊維がよく活用されます。
タイプⅡA(ピンク筋、速筋)
特徴:タイプⅠとタイプⅡBの両方の特性を持ち、30秒から2分程度の運動に活用されます。
タイプⅡB(白筋、速筋、アネロビック繊維)
特徴:ミトコンドリアや血管が少なく、瞬発的な力強い動きに適しています。短距離走、ボディビルディング、ウエイトリフティングなどに向いており、筋肥大しやすいタイプと言われています。 筋に対する強度には、絶対強度、相対強度、筋持久力、そしてパワーと大きく4種類に分けることができます。
絶対強度は体重に関係なく発揮される最大筋力を指し、相対強度は体重当たりの最大筋力を指します。筋持久力は長時間、筋の収縮運動を行う能力を指します。パワー(仕事率)は、どれだけ速く大きな動作が行われるかを指します。パワーは力×距離/時間で仕事率として定義されます。
速筋繊維は収縮するスピードが速く瞬間的に大きな力を出せる一方、持久力がなく疲れやすいという特徴があります。それに対して遅筋線維は収縮するスピードは遅いものの持久力に優れ疲れにくいのが特徴です。人間の身体でも部位によって速筋・遅筋の割合は異なっており、体幹など常に姿勢の安定の為に働く筋肉は遅筋が多く、力を発揮する四肢の筋肉には速筋が多いと言われています。速筋と遅筋の割合には遺伝的な要素も強く、生まれながらに割合は大体決まっていると言われており、後天的には変えられないとする説がこれまでは有力でしたが最近になって否定されてきています。筋肥大は「筋繊維が太くなる」だけでなく、「筋細胞数が増える」ことでも起こる現象であることがわかってきました。トレーニングのやり方によって速筋、遅筋を鍛え分けることができます。
速筋を増やすトレーニング
速筋はウエイトトレーニングで鍛えられます。ウエイトトレーニングでも一般的に軽い負荷で回数を多く行うと速筋よりも遅筋繊維、つまり筋持久力が鍛えられると言われています。
遅筋を増やすトレーニング
遅筋は持久力に優れた筋肉であるため、マラソンなどのような長時間続けられるような運動で鍛えられます。また前述したようにウエイトトレーニングでも1セット30~50回以上になるような軽い重量で高レップ数のトレーニングでは遅筋が鍛えられると言われています。一方、速筋は8~10回位が限界となるような重量で、3~4セット位を目安に追い込むことで鍛えられると言われています。 そもそも速筋は大きなパワーを出すことに優れた筋肉ですが、筋肉のパワーとは「筋繊維の断面積(=太さ)」に比例するため、大きなパワーを出すためには太くならなければいけないのです。
それに対して遅筋は持久力に優れた筋肉であるため、大きなパワーを出す必要はなく太くなる必要もないのです。このため「筋肉を大きくしたい!」と思うのであれば、ウエイトトレーニングが有効であり、「太くしすぎず引き締めたい」と思うのであれば有酸素系の運動(遅筋トレーニング)が有効です。