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遅発性筋肉痛をできるだけ抑えるようにするには?

 トレーニング後に起きる筋肉痛は珍しい現象ではありませんが、筋肉痛になったからといって、トレーニングの効果が出ているというわけではありません。

 トレーニング後、1日から2日間筋肉痛が続く場合は、運動後の筋肉痛で、これは問題ありません。

 しかし、痛みが3日以上続く場合は遅発性筋肉痛と呼ばれ注意が必要です。トレーニングの目的は、筋・骨・神経系の強化であり、細胞の微細外傷や炎症を増やすことではありません。筋は断裂と再生を繰り返しますが、3日以上続く場合は異常です。

トレーニングを行う人にとっては、遅発性筋肉痛は避けて通れない問題です。では、この遅発性筋肉痛にどう対処すればよいのでしょうか? 

前述したように、トレーニング後、3日以上続く場合は「遅発性筋肉痛(DOMS)」に襲われているということです。筋肉が痛くてこわばり、弱くなって、翌日以降のトレーニングでも十分に力を発揮できなくなります。そのため、トレーニングスケジュールを変更しなければならない場合も出てきます。

 遅発性筋肉痛の決定的な要因については、未だ明確な答えは出ていないようですが、恐らく、さまざまな要因が重なった現象のようです。乳酸の蓄積、炎症、フリーラジカルによる細胞の損傷、結合組織の損傷といった、複数の要因が関わっていると考えられます。

 しかし、遅発性筋肉痛はハードなエキセントリックトレーニング(「ネガティブ動作」ともいわれる、ウェイトを下ろす段階、あるいはこの局面を重視したトレーニング)を行うことで、より起こりやすいことがわかっています。このことから、組織の損傷が炎症と痛みにつながっていると考えられています。

 痛みがひどい場合は、トレーニングを数日休んで、痛みのある筋肉に対してストレッチやマッサージ、冷却または温熱療法を行うようにします(必要に応じて、抗炎症剤や痛み止めを使う)。筋肉がこわばると関節の可動域が制限され、神経筋機能に障害が起こることになります。この神経と筋肉の連携がうまくいかなくなることによって、慣れた動作もうまくいかなくなり、怪我を誘発することにもなるのです。

 

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