ブルームーン最盛期到来
お久しぶりです、アド兄です。
久々に自分の一番好きなデッキ【ブルームーン】の記事を書いていこうと思います。
6月14日、環境にモダンホライゾン3という劇薬が投下されいつものごとく荒れ狂うモダン…
どんな環境になっても対応するのみと覚悟を決めていたのですが…蓋を開けるとブルームーン強化パーツが大量に来ており、望外の大躍進を果たすことができました!
現在ModernChallengeにも持ち込まれており、ブルームーンがここまで環境に出張るのは近年稀に見る状況です。
そんな中、自分なりのリストでリーグ5-0できたのでリストの紹介とモダホラ3後のブルームーンについて話していこうと思います。
今、ブルームーンがアツい!
新戦力たち
まずはモダホラ3で得られたブルームーンの新戦力たちを紹介していく。
今のリストには入っていないカードもあるがメタ次第で大化けすると思っており、今から活躍させるのが楽しみだ。
①電気放出
個人的に最も嬉しかったカード。
ブルームーンは長い間ずっと稲妻の5.6枚目を探し迷っていたがもう悩まない、これが最適解だ。
炎の斬りつけ、噴出の稲妻、マグマのしぶき系列、etc…長い間ありがとう、そしてさようなら。
まさか1マナでPWにも飛ぶ蓄霊稲妻をいただけるとは…
あの時代にスタンをしていた方ならわかると思うが、このエネルギー除去の取り回しは異常に良く、余ったエネルギーで後半の大型生物を焼けたり、相手生物がいなくても自分生物に撃つことで3エネルギーというリソースに変換できる。
邪悪な熱気とはデッキによって使い分けることになりそうだ。
ドラゴンの怒りの媒介者を使うような昂揚前提のデッキでは余剰エネルギーがなくてもタフ4以上を処理できるので、熱気が合っているだろう。
一方、熱気にはデッキ構成に縛りがいる+墓地対後、序盤に3点出ずタミヨウを焼けない、などのデメリットがあり個人的にはブルームーンには電気放出を推したい。
②語りの調律
電気放出を活かすという点ではこのカードも見逃せない。
純粋な1ドローなのでキャントリとしての性能は最低だが、2ターン目に5点出せるのは魅力的だ。
ネザーゴイフやタルモ、縄張り持ちのカヴー、超能力蛙が流行った場合には是非採用したい。
また、不安定な護符を採用するようなエネルギー型が出てきた場合は最高のエンジンになるだろう。
③海の先駆け
本当にきてしまった島メイガス。
比較対象は月メイガスになるが、あちらに比べてマナ拘束が多少つよくなっておりタッチで採用するといった使い方は難しくなっている。
肝心なのはやはり山でなく島にさせる点であり、山を持ってこないと着地後の赤い除去を許さないのが偉い。
使ってみる前は赤マナ立たせるだけでケアできるし、大したことないんじゃないかと思っていたがこの構えさせる動きが強かった。
また、こちらの土地も全て島になるので瞬唱+カンスペの青マナ源3以上の確保が容易だ。
月を使う際にはマナベースにかなり気を遣っていたのでありがたい。
ところでこのカードを月の代わりに採用したURコントロールを果たしてブルームーンと呼んでもいいのだろうか…?
④極性の逆転
こんなんもらっていいんですか…??
今までカウンターはフラットな盤面や有利な盤面を維持する究極の1:1交換として環境に居続けていたが、このカードは1/2という高確率で盤面を返すことができてしまう。しかも3マナという軽さでだ、とんでもない。
この軽さなら外してもただの取り消しなので、普段から大魔導師の魔除けでしっかり3マナ払って打ち消してるブルームーン使い的には残念とも思わない。
今までカウンターしながら盤面に触るカードはクリコマを筆頭とする4マナ以上しかなく、撃てる頃には押し切られてしまうことが多かったので本当にありがたい。
さらに謎にコインに勝った際には呪文のコントロールを得るので打ち消し耐性があってもパクれる。
アミュレットタイタンを環境から締め出したのは空の怒りの存在もあるかもしれないが、このカードの影響も大きいだろう。
カウンターを撃たせるという今まで普通だった対策が通じなくなっており、たまくつ経由でも1/2で負けるに近しい状況まで持って行かれるのはデッキを握るモチベを失いかねない。
⑤朦朧への没入
裏面土地の非実体化!
メインから火力で触れないデカブツや置物を撃ち漏らした時の保険としてとても優秀。
大田原と合わせて土地スロットにこのような「普段のカードパワーはそれほどだが、痒いところに手が届くカード」があるのは非常に嬉しい。
また、月、先駆け下でのマナフラ受けを兼ねつつ、土地を嵌めている際の最強除去であるバウンスにもなるのでその点もありがたい。
自分のパーマネントや呪文は対象にできないので気をつけよう(打ち消し合戦での勘違いで死亡)。
⑥頂の修道士
個人的に一番好きで気になっているカード。
朦朧への没入と同じ月下でのマナフラ受けだが、出た時にインスタント・ソーサリーを回収できリターンが非常に大きい。打点も果敢があり全体的に優秀だがウィザードでなくモンクな点のみ惜しまれる…
自分のブルームーンによく採用している鏡割りの寓話とは強烈なシナジーをみせ、修道士をコピーして墓地から打消しを回収し続けることでロックが完成する。
以前から瞬唱でも似たようなことができていたが、
・使用後の呪文が追放されず、使いまわせる点
・回収した呪文を手札に溜め込める点
・素のスタッツが優秀でロック状態からすぐにゲームを畳める点
(コピー、 稲妻回収、果敢乗って3×3など)
が偉い。
このロックは除去1つで終わってしまうが、どこに除去を撃っても1:2交換で相手がアド損を背負うため成立しなくても問題ない。
また、グダグダの消耗戦にさせるのがこのデッキの勝ち方なので、積極的に狙うことなく回しているといずれ決まってるということが多い。
そしてなにより、そういった展開になるまでは土地として腐らず運用できることがこの生物最大の長所だろう。
⑦脈打つ知識
ハイパーブレスト。
4ドローは流石に欲しいものを見つけてくれそうだ。
問題は3マナでドローするだけのカードを撃ってる暇がある環境なのか、オークを使うデッキがどれくらいの使用率になるかだ。
撃てるのであれば優秀だと思うので今後に期待したい。
⑧記憶への放逐
さらば儀礼的拒否…(モダホラ3カードパワー高すぎて毎回言ってる)
増えるであろうエルドラージやトロンメタに最適だ。
トロン戦は長いゲームをしていると勝てないためガンガン攻めていく必要があるが、ウラモグや終末エムラなどの唱えた時誘発に最後の一押しを阻まれていた。
複製もできて本体と誘発を消せるこのカードならきっちり攻めきることができるだろう。
リストの試行錯誤
ステップ1. ロック型
前環境末期のリストに前述した頂の修道士ロックを盛り込んでいる。
さらに、このロックを狙うためのカードとして三歩先も採用した。
放題コストで打ち消しながら修道士のコピーを作ることでロックすることができ、寓話と違って3マナカウンターとして事前に撃った三歩先があれば下準備が特にいらないところが利点だ。
実戦でも想像以上にしっかりロックが決まり結構いいデッキだな、と思い晴れる屋のデイリーに持ち込むと3-0でリストを残すことができた!
しかし喜んでいたのも束の間、モダンリーグでは4-1、2-3、3-2、2-3と微妙な戦績が続きロック型は頓挫することになった…
このような戦績になった点としては、おそらく環境のゲームレンジを見誤ってデッキを構築してしまったことが原因だったように感じる。
前環境末期はさまざまなデッキが覇権を争っていたが、結局フェアな妨害がアンフェアに優っていた為アドバンテージ勝負になりやすかった
(リビングエンドやアミュレットタイタンなど例外はあるが…)。
故に除去に強く、アドバンテージ勝ちしやすいように遅くて太いカードを多く採用していた。
そのような設計思想のデッキをアップデートした結果、モダホラ3の様々な角度からのスピーディ暴力にボコボコされてしまったのだと考えられる。
どれだけ1:2交換をしようがフレージは無限に帰ってくるし、ルビーストームやカニヴァインなどにはアドの概念が存在しない。
またあくまでも相手に妨害を撃たせて不利交換を迫っていたので、
除去なしの押しつけ100%デッキ相手ではこちらが妨害しきれないor構えきれないことを痛感させられた。
相手のカードの対処が難しい、もしくは即死なことが多くタップアウトで返せるターンがほとんどない。加えて、環境初期特有のカオスなデッキは読みづらくこちらの仕掛けるタイミングがわかりづらい。
以上の点から、ゲームを明確に畳むカード以外基本は構え続ける構築に移行した。
マナフラ受けとは言え、5マナソーサリータイミングのカードを唱えられるほど甘い環境ではなかったのだ。
ステップ2. 先駆け濁浪型
頂の修道士をオミットしたことにより、赤ダブルを気にしなくてよくなったので海の先駆けをお試し。
また、多様なデッキがいるので受け以外のプレイができる速いクロックも欲しいと感じ濁浪も採用している。
また濁浪を扱いやすくする為、カウンターバーンで試し感触がよかったキャントリ不採用構築をやめて定業を採用、土地の枚数を削った。
ソーサリータイミングのビッグアクションは極力無くし、適切なタイミングで出すとゲームを支配できる海の先駆けと、畳むスピードが速い濁浪のみとした。
リーグに持ち込んだ結果、4-1、4-1、3-2、4-1となかなかの成績。
当初としては構えていないと死ぬという後ろ向きな理由でソーサリータイミングのカードを削ったが、回しているうちに3マナ立たせた状態でターンを返す圧力がとんでもないことに気付いた。
極性の逆転かアノールかの2択ががあまりにも強いのだ。単純ではあるが、逆転構えて何もなければ2ドローが裏目なく強い。
もちろん毎回握れているわけないが、3マナ立ってるだけで相手からすると鬱陶しいことこの上ないだろう。
逆転に日和って速度を緩めれば長期戦に分のあるこちらが有利になりゲームをコントロールしやすい。
この構築の基盤は悪くなかったが、3マナ構えた状態でターンを返すことが想像以上に今の環境に合っており濁浪すら必要ないように感じた。
また、これくらいのタイミングからメタが固まってきだした。
ナドゥ、赤白エネルギー、ストーム、ネクロ、エルドラージetc…
あたりの頭一つ抜けた押しつけデッキたちがボーダーラインとなり、超えれない雑多なデッキを排斥した。
この後、これらのデッキに強いメタデッキや派生したデッキが増えていったので、ある程度環境を把握できるようになり対策やプレイ基準が見えてきた。
これらの点を踏まえて調整したのが最後のリストだ。
ステップ3. 先駆けパーミッション型
勝ち手段をさらに絞ったパーミッション型。
このリストにして最初のリーグで5-0を達成できた。
以下にあまり触れていなかった細かいカードの選択について語って行こうと思う。
採用カード紹介
1マナ妨害11枚
極性の逆転を強く使うには、盤面を更地にしておく必要があるため序盤の攻防の決め手になる1マナ妨害を厚くとっている。
内訳として火力は最も汎用性が高い稲妻を4枚、電気放出を3枚にしている。
ネクロドミナンスや指輪系デッキなどライフを詰めることが大事なマッチはそれなりにあるので個人的には稲妻を優先したい。
カウンターは呪文嵌めと厳しい説教を2枚ずつ採用している。
呪文嵌めは今最も強いカウンターだと感じており、エルドラージ系以外の全てに有効だ。
特に速度勝負になるストーム戦のメダリオン、ラルをみながら、除去ではアド損してしまうアジャニ、猛竜、火力で倒しづらい超能力蛙まで対処可能なのは素晴らしい(しかも後手でも!)。
厳しい説教はスネアでみれない悲嘆を見つつ、上記生物の対処を担っている。
マナベース
血染めの月用から海の先駆け用にいじっている。
島の枚数をあまり気にしなくて良くなったので、序盤の赤マナを出しやすくするために尖塔断の運河を増量した。
また基本山を持ってくるために青系フェッチから血染めのぬかるみに変更している。
諜報ランドを持ってきたい為、虹色の眺望より優先したが青マナが欲しいときのショックインがストレスだったので眺望の方が良いかもしれない。
カウンター周り
3マナオープンでターンを返す構築にしたので、構えて何もなければドローの動きができる大魔導士の魔除けを採用した。
脈打つ知識も悪くはなかったが、やはりドローしかできないというのがネックで撃つタイミングが限られていたため交換とした。
また、濁浪を無くした為クロック不足感があったので緻密を増量している。
サイドボード
・記憶への放逐
対エルドラージ用。このマッチだとスネア、説教が腐るのでそこと入れ替える形でサイドインする。
・荒れ模様のストームドレイク
青黒蛙の苦手意識が強い+この時期やたらネクロゴイフ、タルモゴイフデッキをよくみたので試してみた。
フレージもパクれるしええかと思ったが一度もサイドインすることはなかった…専用ボードすぎる上にタイミングも限られるので微妙だった。
ただ交換した後に借り手で戻したりする構築は面白そうなので試してみても良いかもしれない。
・過酷な指導者
ナドゥへの専用サイド。
除去とカウンターをしっかり引けていてもサーガプランやテフェリー、指輪などいつかはボロがでてしまう。
もちろんこちらも先駆けなどで噛み合い勝ちすることもあるがとにかくナドゥの完成度が高いので、キラーカードとして採用した。
ナドゥ側も対策は積んでいるが、基本クリーチャーなので初動を咎めれば召喚の調べも撃ちにくくなる。
・紅蓮地獄
赤白エネルギー系列に。
先手はオセロットを除去、返しの2マナをカウンターと捌くのは容易だが、後手はベストな動きをされると間に合わず盤面で押し負けてしまいがち。
赤白への勝ち方は盤面空にし続けて、フレージをパクることなのでこういったスイーパーはありがたい。
・狼狽の嵐×1
まだまだ多いバーンや御霊、青系のマッチアップに。
終わりに
ここまで読んでいただきありがとうございます。
趣味全開のデッキ調整録となってしまいましたが、この記事がURフリークに届き何かの参考になれば幸いです。ご意見、質問なども受け付けておりますのでお気軽にtwitterで話しかけてください!