シンプルに「あったらいいな」を作る
goenを形にするにあたって、まず私が「あったらいいな」と思う服を作ろうと思いました。
服が好きだからこそ、服に対してのこだわりがどんどん強くなってしまい、中々お気に入りの一着に出会えなくなったりします。
なので私が作る服は、私がアパレル製品・アパレル業界に対して「もっとこうだったらいいのに」と思うことをひとつひとつ解消して、私の「あったらいいな」を形にしていこうと思いました。
「私が明日から10年先まで着たい服」がgoenの服作りの裏テーマです。
私の「あったらいいな」ポイント
・寒がりなので、ニットが大好き。
しかし、素材によってはちくちく感がが気になったり、かゆくなってしまったりするので、肌触りや着心地の良さにこだわりました。
ニットは編み直しもできて、ゴミも少ないので、そんなサスティナブルさも気に入っています。
・自然環境と動物と生産者と着用者、すべてにやさしくありたかったので、オーガニックコットンとノンミュールジングウールを選びました。
・染色は、自然環境にやさしい藍染めと草木染めにしました。
結果的に肌にもやさしく、和の雰囲気も醸し出されて、大好きな日本のモノづくりのひとつになれたのではと思います。
・既製品ではサイズが合わなかったり、部分的にデザインが気に入らなかったりするので、着る人に寄り添う服にしたいと思い、セミオーダーメイドにしました。
自分にぴったりの、お気に入りの一着になることで、永く大事に着られて、ゴミも減って、環境にもやさしくなるのではと思いました。
・オーガニックコットンの服は、ナチュラル系やカジュアル系のデザインがほとんどだったので、お出かけやオフィスでも着られるような、きれいめのデザインにしました。
そんな私の「好き」を集めて、goenは生まれました。
アパレル企業で働いていた時は、私個人の「好き」という思いとは関係なく、売れること、生産効率が良いこと、コストパフォーマンスが良いことを重視して、バランスのとれた商品を作っている、という感じでした。
それも必要な仕事で、大事なことだと思いますが、もう少し自分の心や身体とつながって、愛情のこもった製品を生み出してみたいと思い、このような形になりました。
これからgoenが育っていくにあたり、私の「好き」を同じように好いてくれる人や、素敵だなと思ってくれる人が、goenの周りに増えていったらいいな、と思っています。