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叡王戦 見届け人 藤井聡太王位棋聖ー行方尚史九段戦

5月17日叡王戦 藤井ー行方戦の見届け人をさせて頂きました。

家族以外にも言っていないしTwitterなどでも言うつもりも無かったのですが聞こえてくるのは「コメント欄で言われるからあの席には座れない」とか「観る将だから申し込めない」とか後ろ向きな意見も。それでずっとモヤモヤしてしまって届くかどうか、多分届かないけどここで気持ちを書いておこうと。

目の前に居ない人達のくだらない言葉で自分の楽しい事を諦めるなんてもったいない。誰かに迷惑がかかる事なら考えますが、ちゃんと申し込んで当選してあの席で静かに見守っている姿を関係の無い人達が何か言っていてもそれがどうしたって。あれは例えば自分もテレビ見ながら「あんまり可愛くないよねー」とか「前の方が良かった」とか言いたい放題だ。それが文字化されただけ。ペラペラと薄っぺらい言葉に自分の楽しみが揺らぐなんてもったいない。

私もカメラに映らない席にしようか一瞬悩んだけれど、こんな事はもう無い。それなら思いっきり楽しもうと。

藤井くんをはじめて生で見たのは2017年四段の将棋プレミアムの名古屋のイベント。初めて見た感想は「ホントに存在してる!」だった。その後も朝日杯やイベントで何度も見ているけれど今回の叡王戦でのこの席からの世界はやっぱり凄い。

この距離は画面で見るより近い。

記録係くんのおかげで私の目の前に座った藤井くん。いや藤井聡太王位棋聖。この公式戦の対局前の空気感は座っていても貧血になりそうだ。イベントで見るニコニコ笑顔も良いけれど私はやっぱり公式戦の気合いの入った姿が好きだ。

近すぎて見れない。

そして対局の邪魔にならないよう出来るだけ空気になれるよう極力動かないよう自分に言いきかせ。

この距離で思ったのは本当に綺麗な手だった。白い綺麗な指でした。

今回の叡王戦は藤井戦以外もABEMAさんで放送は嬉しい。ただ藤井戦以外はカメラは固定なので見届け人はそんなに映らない。藤井戦はハンディ?のカメラさんがいるので振り駒によって藤井くんが座る席で私も映っちゃうな・・とは思っていたものの。結果的に後で放送を見たら思った以上に映ってた。そしてもちろんコメントもちゃんと沢山ディスられてました!

もう良いコメントを見たらありがとう!

酷いコメントは心の中で丸めて捨てちゃう!

て言うかこんな私の事でコメント欄いろいろ書いてあるの逆にもうありがとう、くらいの気持ちになりました。スルーされるよりいっか。

考え方は人それぞれなので全員にオススメする訳ではないので見たく無い人はコメント見ないのが一番かも。

あと

観る将指す将問題。

「観る将だから申し込めない」ってよく見るけど大丈夫だと思います。私はしっかり観る将です。全く指せません。駒を並べるのがやっとで駒の動きもなんとかわかるレベルです。本当の観る将なんです。(そんなので見届け人してるのはどうなのって方といるとは思います)ある程度指せるのに観る将って言う方々お願いですから謙遜して言わないでください。私のような本当の観る将がツライ。それはもうよくある「全然テスト勉強してないからどうしよー」とか言ってしっかりやってて良い点数とるタイプ。同じ仲間だと思ってたのに・・と言う気持ちです。

だから観る将と指す将をABEMAの形勢判断みたいにパーセントで表せたら私だったら99%観る将。ひと通り指せるなら観る将65%観る将35%とかダメですか。それとも両方85%の方とかもいいんじゃないかと。

多分アテンドしてくださった棋士の方々もビックリだったと思います。まさかここまで将棋を知らないとは。ABEMAの放送を見て高見先生の解説を聞いていた時もアテンドの先生に「聞いててわかりますか?」と不思議そうに聞かれたのですが、私はずっと見ていられます。他の観る将の方はどういう見方をしているかわかりませんが怒られると思いますが私は将棋の中身はほとんど考えられていません。評価値と解説の先生のお話を聞いて凄い事になっているんだなとか、対局姿を見て楽しんでいます。腕まくりしてるから暑いのかなとか、東京だと窓の外鳩森神社で眺め良いよねとか、そんなに飲んで秒読みになってトイレ大丈夫かなとか。後ろ通ったのは誰だろ、今日対局ある先生はとか。だから棋譜を見ても何もわかりません。

頭の良い人達が真剣にとてつもなく長い時間凄いスピードで脳みそを使っている姿を見ているのが楽しいんです。それはなかなか他人には伝わらないらしい。例えるならなんだろう。洋楽のロックのライブ映像見てるとか?英語がわからなくてもあの熱量を感じて画面を見て「ギターの弾き方カッコ良い」「ボーカルのこの声と歌い方はやっぱりライブだからこそ」とか「ドラムのこの間の取り方最高」とかですか。

なんか全然上手く例えられなかった。

見届け人の話からだいぶそれちゃった。アテンドや流れのレポはしません。すみません。

叡王戦見届け人に募集をTwitterで見たのは夜でもう酔ってたけどすぐ申し込みました。コロナになって1年いろんなイベントもライブも旅行も飲み会も無くなったからココに一年分の楽しみの金額を使ってもいいんじゃないかと。ついでに仕事も休みにしました。奇跡で当たった時のために。次の日にメールを確認すると「見届け人の応募受け付けました」みたいな感じで何日の誰のとかは書かれていなくて、もしかして酔った勢いで申し込んだから違う日にちだったらどうしようかと不安でした。

でも当選の電話が来た時は見た事の無い番号だったけれど直感でコレはきっと・・と思いすぐに出ました。そして感謝と共に17日の藤井ー行方戦で間違い無いかもしっかり確認。ドッキドキで宝くじに当たった気分です。動揺しすぎて挙動不審になりました。そして電話を切った後は電話なんてきてなくて私の勝手な妄想じゃないかとちょっと不安に。

対局当日はもう緊張で3時に目が覚めてしまいました。だから感想戦の時なんてもう目が死んでるじゃないですか。もうちょい良い状態でいたかった・・でもそんな事よりも貴重な体験が出来た事は感謝しかありません。連盟の方々も朝から一日本当にほんとうにありがとうございました。これからもよろしくお願いいたします。

こんな文章が誰かの目にとまるのかもわからないし見て欲しいような気付かれたくないような。そしてもし人の目にとまって叩かれた時に耐えられないかもしれない。

どうか温かい目で見て頂けると嬉しいです。

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