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『アンチ反ワクチンと自己責任論(HPVワクチン副反応被害)【過去記事】』

【過去記事を加筆・修正 ゴータイのカメの文化誌 2021/6/22】

ツイッター上で"反ワクチン"とキーワードを入れて検索すると、嘲笑・罵倒の嵐です。

こういった"反ワクチン"に反応して攻撃する人たちを"アンチ反ワクチン"と呼ぶことにします。

このアンチ反ワクチンの人たちが気になり始めたのは、HPVワクチン(子宮頸がんワクチン)がきっかけでした。

医療ジャーナリストの方がHPVワクチンの安全性や有効性について書いた本がベストセラーになり、ツイッター上でも評判が良かったので、ぼくは「なるほどなあ、こういう見解もあるのか」という受け止めをしていました。

ただ、ツイッター上での本の一文の紹介や図書館を読んだら、どうも引っかかる部分がありました。

ここでHPVワクチン被害の経緯をザックリ説明すると、HPVワクチンを接種した方が、そのワクチンの副反応に苦しめられました(接種後の原因不明の痛み等)。そういうのもあってかHPVワクチン接種は中止になりました。テレビニュースにもなったし、若い10代の方が車いすに乗って裁判にのぞんだ姿が記憶に残っています。

そんな中で例の医療ジャーナリストの本が話題になりました。ただ内容が「HPVワクチン副反応の患者は心因性が原因だ!」と謳う一方「HPVワクチンの安全性は間違いない!」と強調していました。

100歩ゆずって心因性つまり心の問題があったとして、ワクチン接種後に車いすに乗るまでの状態になったのなら、そのケアの重要性を説く配慮は必要があるのではないでしょうか?

ぼく自身はそこの専門的な知見もなければ当事者でもないので細かなHPVワクチンの詳細は分かりません。ただ、心因性・原因不明と何か仮病あつかいする一方、HPVワクチンの安全性をやたらと説く専門家などの意見をきくと、ワクチン製薬企業の利害関係者なのか? 自分のなわばりや権威を守りたいのか?そういうところをかんぐってしまいます。

しかし心因性・原因不明の症状のケアを無視して、ワクチンの安全性を説くのは自己責任論の構造に似ています。「あなたが努力しなかったからこうなったんでしょ!」といった形で・・。こういうのを許してしまうのは危ないことでしょう。

また「あなたが訴えるせいで救えるいのち(子宮頸がん患者)が救えないでしょ!」と発信する"アンチ反ワクチン"がツイッター上でよくみかけます。

病気の当事者が語るのならある程度理解はできますが、ツイッターで見るかぎり得体の知れない匿名と医療の専門家?の嘲笑・罵倒が圧倒的で、こういった方々を信頼していいものなのでしょうか・・。

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