サプライズで日銀総裁になった植田和男氏。
投資クラスタから「誰?」という声が多数出ていました。
出ている情報も少ないのですが、
『大学4年間の金融学が10時間でざっと学べる』という著書を2017年に出していたので、
そこから金融に対してどのような考え方を持っているのかを探ってみます。
前書き
「デフレに突入する中での金融政策運営を経験」この辺に原風景・ルーツがありそうですね。
視野が広そうですね。
いい人そうな感じでもあります。
第1部金融入門から、第3部金融論応用まで218ページ、
なかなかのボリュームがあるのですが、
日銀政策に関係ありそうなところだけピックアップしていきます。
第1部 金融入門1章 現在財同士の交換と貨幣5項「長期停滞論」
低金利を憂い気味、アベノミクスに疑問を持ちぎみにも思えます。
第3部 金融論応用13章 金融政策1項「中央銀行の目標」
リフレ派?
第3部 金融論応用13章 金融政策5項「インフレコントロールの歴史」
第3部 金融論応用14章 非伝統的政策1項「デフレの出現」
第3部 金融論応用14章 非伝統的政策2項「ゼロ金利の壁とマイナス金利」
インフレもデフレもよくないという視点で、
ただどちらかというとインフレよりはデフレのほうがましという風にも
文章から感じられました。
第3部 金融論応用14章 非伝統的政策3項「時間軸政策(フォワード・ガイダンス)」
第3部 金融論応用14章 非伝統的政策3項「時間軸政策(フォワード・ガイダンス)」
2017年に発売された本ですが、
アベノミクスに批判的な向きが見られますね。
植田氏ってわけじゃないですが、
「目標に届かない」ってことを批判する人腹立ちますよね。
民主党やマスコミは目標を立てることすらできなかったわけなので。
会社でも目標作って線路作ってわかりやすくしてあげたら、
わかりやすくなったのをいいことになんでできないんだとか言ってくる奴腹立ちますよね。
何もない荒野にKPI作ってやったんだろという。
第3部 金融論応用 19章 日本の金融 4項「達成に時間がかかっているインフレ目標」
2017年の本。
散々あれこれやっても上がらなかったインフレ率が、
コロナ禍とウクライナ戦争の二重の奥傾斜で一発でクリアされてむしろ
インフレが問題になってしまうの、事実は小説より奇なりですよね。
第3部 金融論応用 19章 日本の金融 5項「インフレ率上昇で表面化する財政の維持可能性懸念」
今までは第三者的に日銀に指摘していましたが、
今後はもろに当事者になるのでがんばってほしいですね。
財政再建…増税はやめてほしいものです。
『大学4年間の金融学が10時間でざっと学べる』