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笑顔のチカラ① ~両親への病気報告が笑顔の思い出~
あつぎごちゃまぜフェス運営スタッフのこやさんです。
ここぞという時こそ、笑顔の方が乗り越えられる。
心からの笑顔には、凄いチカラがあると考えています。
例えば自分の病気を両親に伝えた時のこと。
会社の健康診断で血液がんの根っこが見つかり、精密検査を何種類か受けた。次に予定していた診察日よりも「もう少し早く来て」と病院からの電話を受け、やれやれそういうことかと妻と一緒に聞きに行った日の思い出。
詳しい話を聞いてくるからと両親にも一報を入れたら、なんと両親も神奈川の実家から千葉の病院まで来てくれたその日。
診察室には妻と二人で入り、主治医から説明を聞いた。
「まだ血液がんになってはいないが、いずれは発症する。それがいつなのかはわからない。発症を避けることや、遅らせるなどの治療は特にしない(そういう治療がない)」
長い間吸っていた たばこ もやめた方がいいかと聞いたが「体にいいものじゃないから」程度に返された。他にも色々と質問をした気がするが、はっきりとは覚えていない。
主治医との話も終わり診察室から出て、両親にはそのままの説明と、質問した内容、たばこはどっちでもいいなど含めて報告していた。その時隣にいた妻が自分に言ったこと。
「私はたばこ、やめないからね」
照れくさそうな笑顔でこう言った。
このタイミングでなんの宣言かと驚いたが、自分の眉間のシワはなくなり、笑顔になっていたと思う。妻には「今その話?」と返した思い出。
いずれは血液がんになると申告され、両親にそれを説明した。
あの時の状況を思い出すと妻の笑顔が浮かぶ。
本当にありがたい。
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この記事を書いた人
小柳大輔 あつぎごちゃまぜフェス運営スタッフ
OriHimeパイロット システムエンジニア
1977年生まれ、千葉県在住。36歳で多発性骨髄腫を発症し、腰椎病理骨折→13カ月の入院生活を経て、現在は在宅療養中。完全テレワークでSEとして勤務。これまでの感謝とこれから触れ合う人々への応援を伝えるべく、分身ロボットOriHimeやオンラインツールを駆使してトークイベントや動画配信などなど、アクティブに活動している。2児の父。